脱出計画と警備隊

秘座子呼びが確定してからまた一夜が明けた…

まだここに来てから三日…すでに脱出できる気がしない

だけどなんとしても脱出しなければ!

決意を新たに小鳥のさえずりで目を覚ますと青い空と裸の秘座子…

「………」(もう叫ばないからな!)

「むにゃむにゃ」

やはり秘座子はまだ起きてないようだ。

…今なら秘座子に気づかれずここを脱出できるのでは!?

そうとなったら早速行動開始だ


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行動開始から1時間

俺は今……

「兄ちゃんさあ、秘座子様の御慈悲で多少自由にさせてもらえてんのがわかんない?」

「俺たちさー正直、兄ちゃんの事気に食わんかったんよ。」

「秘座子様にバレる前に手足の一本か二本折ってもバレんちゃいます?」

「それは名案だわ。バレる前に骨の一本くらい折っとくか…」

…どう見てもヤのつく自営業のお兄さん達に捕まって脅されていました。

どうしてこうなった…

「さて、兄ちゃん。お仕置きの時間や 歯ァ食いしばり」


!?…くっ………………

来るであろう痛みに耐えるようと

歯を食いしばり全身に力を入れる

    ・

    ・

    ・

あれ?…全然痛みが来ない?


「「「「あはははあははは」」」」

え、なんで笑い出したんだ?

「さすがに折るわけないだろ。折られるって言われたら普通ビビるだろうにに、逆にに覚悟を決めるとは!」「肝が座った兄ちゃんだね」 「さすがお嬢が選んだ男だ」 「すげえ奴が婿に来たな」 「流石お嬢」

「流石、俺らの次期頭主様だ。脅して悪かったな。俺の名前は倉守継(くらもりつぐ)この蔵敷家の警備隊の隊長をしている。今さっきの関西弁もどきは雰囲気作りだから気にしないでくれ」

「…わかりました。こちらこそすみません」

「良いって事さ。次期当主との顔合わせだ、思い出に残った方がいいだろう?」

「…そうすね?」(次期頭主って誰のことだ?)

「敬語はよしてくれ。次期当主に敬語で話されるとか気持ち悪い」

「そ、そうか。じゃあよろしくな継さん」

「ああ、こちらこそよろしくな次期当主の兄ちゃん」

「俺は継さんて呼ばせてもらうんだ、俺のことも夜長って呼んでくれ」

「残念ながらそれは無理だ」

「なんでなんだ?」

「なんででもさ。そんじゃ俺らは警備の戻るぜ兄ちゃんも少し散歩したら寝室に戻るんだぞ」

「「「「じゃあな」」」」

「あぁ、またな…?」


結局何だったのだろう…警備隊って名乗っていたが完全にヤのつく自営業の人だった気が…

まあいいか…寝室に戻ろう。疲れたしよく寝れそうだ


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寝室に戻る前にシャワーを浴びてきたせいか

寝室の前に来ると眠気がピークに達した俺は

ベットの上に何があるかも確認せず眠りに落ちてしまった


…「ふふふ、ついに夜長くんから…」


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