ニート生活開始(強制)
「あなたを一生養わせてください♡」
妖艶な笑みを浮かべ彼女は俺に言う
…
…
…
「いや!待て!待て!待て!どうしてそうなる!?」
なんでそうなった?驚きすぎて初キスの衝撃とか吹っ飛んだわ!?
「むー、これだけしても分かりませんか。」
「わかる訳ないだろ!いきなりキスされたと思ったら養わせろだぞ!?」
「はぁ」
はぁ、じゃないんだが…むしろため息をつきたいのはこっちなのだが…
「わかりました。恥ずかしいですが…もう一度ちゃんと言いなおします」
「私、蔵敷秘座子はあなた、水無月夜長の事を愛しています。私と付き合ってください」
「はぇ…?」
愛してる…?付き合ってください…!?
「ちょ、ちょっと待ってくれ、俺を誘拐したのは俺に何かをさせたいからじゃないのか」
じゃあ蔵敷さんは俺のことが好きでこんな行動をしたのか!?
「なんでそうなったのかは分かりませんが違います。むしろあなたは、働かなくて動かなくていいんです♡一生私が養ってあげますから♡」
満面の笑顔で蔵敷さんは言ってくる
「…悪いけどそれは断らせてもらうよ。俺は好きな人はは自分の手で幸せにしたいんだ。
だから養って欲しくなんかない」
俺がそう言うと彼女は
「さすが夜長くん♡とってもカッコいいです♡」とさらに笑みを深めた
「そう言う訳だからもう僕を家に返してくれ。蔵敷さんのやりたい事も済んだだろう?」
「ダメですよ♡」
「え?」
「ダメに決まってるじゃないですか♡
夜長くんは一生ここで私に養われるんです」
「なっ!?」
彼女も納得したんじゃないのか!?
「じゃあどうして俺に全部話したんだ?
蔵敷さんからしたら話さない方がいい事だ」
(返してくれる気がないなら自分で…)
「夜長くん、どうにかしてここから出ようと考えたって無理ですよ♡どんな状況になっても諦めないのは素敵ですがここは私の持つ私有地です。逃げようとしたってすぐに警備員さん達が捕まえちゃいます♡」
「な…!?どうして俺の思ったことが?
いやそれ以前にどうしてそこまでして俺をここに繋ぎ止めたいんだ?俺の事が好きなら普通に告白すればよかっただろ」
(ここまでするのなら何かわけがあるはず…どうにかしてそれを聞き出せれば…)
「うーん、そうですね。なんと言っても夜長くんは納得してくれそうに無いですし
……あっ…そうです♡そうしましょう♡
夜長くん、あなたに提案があります」
「…どんな、提案だい?」
(提案?どんな内容なんだ?けど、もしかしたら…)
「提案というのはですね…
夜長くんにはこれから一ヶ月の間、私に養われててもらいます♡もし一ヶ月経っても尚、
夜長くんがここでの生活を拒否すると言うのなら夜長くんを解放しましょう」
「な!?今さっきの話、聞いていたんだろ
そんな提案受けるわけがないじゃないか」
「残念ながら夜長くんに拒否権はありません
もし本当に夜長くんが嫌がるならここから出れる最後のチャンスですよ♡」
「一ヶ月、頑張って耐えてくださいね♡」
そういうと蔵敷さんはもう一度キスをしてきた…二回目のキスは中毒になってしまいそうなほど甘く、とても危険な味がした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます