第2話

 午前10時、演習が開始された。演習内容はこうだ。訓練標的艦と無人訓練標的機ライトニングを相手に演習を行うというもの。ライトニングは無人機とは言えペイント弾で攻撃してくる、それらを全て撃破して演習は終了となる。

 

「そっちに行ったぞ!ナイトマン少尉!」隊長機のリーベルン少佐が叫ぶ。

 「了解、対処します」ナイトマンは冷静だった。

 敵無人機、120ミリ砲を撃ちながら間合いを詰めてくる。ナイトマンはすかさず腰部に懸架したビームサーベルを引き抜き敵無人機のコクピットに突き刺す。敵無人機はバックパックに搭載した浮遊装置がまだ生きており空中に留まったままだったが、ナイトマンはそのまま機体を両断した。

 「よし、まずは一機」と呟く。

 「よし、ナイトマン少尉よくやった」

リーベルン少佐が次の目標をレーダー画面に記した。

 ナイトマンはスロットルレバーを押し込み加速する、ビームライフルの照準を敵無人機に合わせると、発射ーービームは見事に無人機のコクピット部分を貫き無人機は爆散した。そして…演習は終わった。

 演習終了後控室でリーベルン少佐が「みんな良くやった、これなら航空宇宙戦艦に転属できるんじゃないか?」

 「そうですね」とシラク大尉。

 リーベルンが「ナイトマン少尉今回はだいぶ気合いが入っていたようだったな、今回の演習では5機も撃墜したんだからな」

「いえ、自分はまだまだです」とナイトマン。

 とその時扉が開き「リーベルン少佐以下第205飛行隊の隊員は航空参謀室まで出頭するように」と航空科の兵士が告げてきた。

 「いよいよ転属かな?」リーベルンは冗談めかして言った。

 航空参謀室で告げられたのは今回の演習の成績を鑑み、貴隊を航空宇宙戦艦トワイライトへの転属というものだった。

 「いやあ、良かった、良かった」とリーベルン少佐。

 「ええこれで晴れて航空宇宙戦艦ですね」とシラク大尉

 「明日から、引越しで忙しくなるお前ら今日はよく寝とけよ?」

 明日から憧れの航空宇宙戦艦勤務か…今以上に大変だが頑張ろう、そう心に呟いてナイトマンは自室に戻って行った。

 

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