第20話 引き分け再試合ということで
今日は、さとみさんとデート。バレンタインの次の日ということで、自分に気があるのではと世の男子は勘違いするだろう。
しかし、SDともなると、そんな勘違いはしない。しかしこの状況は、この状況は。
教科書になかったよ、せんせ~~~い。
「もうすこし、岡崎さんといたいな。」
「え、明日は予定ないの??」
「明日は、フリーなんです。」
「え、あ、そ、そうなの、じゃっ、じゃあカラオケにでもいく??」
「そう~~ですね、いいですよ。」
カラオケに移動するべくお会計をする。
「ちょっとへたれなんだよなぁ。。」
「さとみさん、なんかいった??」
「んん、なんにも」
◇◆◇
カラオケに移動し個室にはいる。おれだって知っている。カラオケは歌うだけの場所でないことを。大声だしても周りには聞こえづらいということも。
しかし、この間にたえられなかったのか、SD岡崎はデンモクに手を伸ばし、歌い始める、スナックによく行ってるせいか実は歌はめちゃくちゃ自信あったりする。
何曲か歌ってるうちに十八番のバックナ〇バー:ハッピーエ〇ドをうたっていると
さとみさんが俯いているのに気づいた、よく見ると泣いているようだ。
俺が歌い終わると、さとみさんは拍手しながらこう言った。
「岡崎さん、ほんと歌うまいね。うますぎるよ。」
涙でふるえる声で話してくれた。
婚約していた彼の本命はいつのまにか浮気相手になっていて、修復も考えたけどその彼氏に別れくれといわれ、相手のことを考えて別れを決意した時にこの曲が流れてきたことで自分と重ね合わせてしまって泣いていたんだってってことを打ち明けてくれた。
その時おれは、自然とさとみさんを抱きしめてこうつぶやいていた。
「その彼のことホントに好きだったんだね。今まで忘れようとして頑張ってたんだね。でも忘れらなかったんだよね。だったら、その気持ちはさとみさんの心の一部なんだよ。忘れようとか、捨ててしまおうとせずに、今はつらいけど大切にしまっておおけばいいじゃないかな。それも含めて今の素敵なさとみさんなんだと思うから。」
「・・ぐすっ・・ありがとう・ございま・・・す」
そして、目があって見つめあう。俺はすこし微笑むそしてやさしくこう言葉をかける。
「じゃ、今日は帰ろっか。」
だめ、だめ、もうこれ以上はホントに恋してしまう。勘違いしてしまう。そのあとはそそくさと会計をすます。
終電のなくなっているさとみさんためにをタクシー呼ぶ。外で待つには寒すぎるのでカラオケのロビーで待たせてもう。
「今日はありがとうございました。なんか、最後変になっちゃってごめんなさい。」
「ああ、気にしないで、ほんと。」
あとは、どんな会話をしたのか覚えていない。まだ緊張が残っていたのだろう。
さとみさんをタクシーに乗せてあと、自分の終電を確認にすると、ギリギリ間に合う時間だ。それに飛び乗り家につく。
家に着くとさとみさんから、メッセージが来ていた。
【今日はありがとうございました。ほんと楽しかったです。次のデートはすぐがいいとおもったんですけど、来週とかどうですか??】
よかった、とんでもないことしたから、嫌われるかと思ってた。どうやら嫌われてはいないようだ。
【すいません。お仕事の関係で次は今回のお礼を含めて3月15日でいかが?】
【残念ですが、その日で行きましょう。楽しみにまってます。】
ということで、今日は引き分け再試合となったか。
あああ~~~疲れた。。。けど、さとみさんいい匂いだったなあ
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