第18話 今年のバレンタインが開催されています。

今日は独身の男性社員が少し緊張しながら出社してきている。

そう、今日は2月14日の金曜日 バレンタインデー なのである。

俺こと岡崎誠は、今まで本命チョコなどもらったことがない、当然義理チョコですら会社の女性社員からしかもらったことがない。しかし、今年は違う本命ではないにしろもらえる当てがあるというのはやる気につながる。


「おはようございま~す。」


そんなことを想いながら、出社してると早速、職場のの女性社員一同として、チョコレートが用意されていた。

そういうのは、現代的に考えるとあまりよくない習慣ではあるとおもうが、やはり男性的には、チョコをもらうというのは気分がいいものだ。用意してくれた方々に感謝、感謝。


「おはよう、岡崎。」

「ああ、おはよう、ゆうちゃん。」

「今日は、バレンタインデーといこうとで、じゃじゃーん岡崎はほかに誰にも貰えないと思ったから用意してあげたぞ、感謝しろ~~」

「お、おお、あ、ありがとう。今日年までねだっても私って興味な~~いってくれなかったのに」

「ああ、まあ、あれだ、この前助けてくれたお礼だ。それと、今日の夜飲みに行かない??」

「ああ。今日はだめだ、来週ならいいぞ。」

「今日、なんか予定あるの?」

「ああ、まあ(今日はみずきのところにいくからダメなんだ)」

「そっか、じゃあ来月の14日は3倍返しな。夕飯は別でな。」

「わかったよ。とっておきを用意しとくわ。バレンタインありがとう。今日も一日頑張ろう。」


そうこうしながら、就業時間の終わりを告げる鐘がなる。ゆうちゃんからもらったバレンタインを鞄にいれて、そそくさと帰る準備をしているとメッセージが入る。


【お仕事お疲れぽん。ざっき~今日は楽しみしてる、無事残業から逃れられた??】

みずき我が天使からだ。ほかの残業している社員にあいさつしながら、スマホを手に返信する。


【任務第一段階完了次のフェーズに移行する】

早速返信がくる

【では、18:30に予定チェックポイントで合流する。】


最近のみずきは割とノリがよく少しづつ距離感としては、近づいてるのかもしれない。ただ、客と従業員という距離を打破するのはまだ突破力が大事だろう。

そんなことを想いながら、予定チェックポイントに急ぐ、何とか待ち合わせ場所に到着するとそこには、みずきがまっていた。



しかし、よく見ると性質の悪いナンパ野郎に絡まれているようだ。

急いで、声をかける。

「みずき、こっちこっち!!」

「ざっき~!!!」

と、大きめの声をだし呼びかけると俺の名前をよびながらこっちに駆け寄ってくる。それでナンパ野郎をあきらめたのかその場からいなくなる。みずきの顔が心なしかこわばっている。

俺は何も言わずにみずきの手をとり目的地へとゆっくりと歩き出した。つないだ手が心なしか冷たく震えていたように感じた。


「怖かった・・・」

「そっか。おそくなってごめんな」


みずきが俯きながら呟く。俺はこういう時にどんな言葉をかけていいかわからず。予約したお店まで手をつなぎ歩いて行った。


お店についた後はすこし、ぼーっとしているものの普段のみずきに戻っていることに俺はほっとしていた。


そのあとは、いつも通りお店にいき、程なくしてバレンタインのチョコをもらった。


「はい、ざっき~ハッピーバレンタイン。いつもありがと、そしてさっきも助けてくれてありがとう」


「今年はバレンタインデーが開催されてよかったよ~~。毎年中止だったから。」


「ざっき~それ反応にこまるよ~。」


その後は楽しく幸せな時間をすごし、家に帰りゆうちゃんからもらった、バレンタインを開けてみる


ちょっと豪華だなとおもったが、直筆のメモがはいっていた。



『岡崎へ

いつもありがとう、日ごろの感謝を込めて。岡崎のこと考えながら購入したんだから心してたべてね~~~~~ ゆう子』



久しぶりに今年はお店以外にもバレンタインが開催されました。

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