第17話 今年は中止ではないようです。


いつものように出勤すると、最近なんか優しい、ゆうちゃんに声をかけられる

「岡崎はさぁー甘いものって好きなんだっけ?」

「ん?甘いもの?いやー好きなんだ大好きなんだけど、食べすぎて血糖値がヤバイんだよね」

「なにそれ、おっさんじゃん。きをつけなよー」

「んで、甘いものがどうかしたの??」

「いや、なんでもない」

「あっ、そう。じゃあ、今日も一日頑張りますか!!」



気づいたら、今度はさとみさんからメッセージだ

【誠さんって、甘いものとかお嫌いですか??】


んっ?今日はやけに好みについて聞かれるな。まぁいいか。


【好きです。大好きですよ】


すぐに返信がくる!!


【そうですか、私も好きです!!急にすみません。再来週の土曜日は予定空いてます??ご飯いきませんか?】


おぉ、珍しいさとみさんさらのお誘いだ。その日は15日か午前中仕事だけど夜なら大丈夫だな。

【大丈夫ですよ!楽しみにしていますよろしくお願いします。^_^】


さとみさんとデートが決まったからすごく浮かれている。相手から誘われるって、今までない経験だからな。


それにしても、甘いものか、んっ?

そうか、バレンタインか!!!


今まで、バレンタインという行事は毎年中止されているものと思っていた。


まさか、今年は開催されるのか母親からだけしかもらえなかった。あの奇跡の。。。


と、ふと冷静に戻る。そういうのは、本命がいるから、成り立つものであって社会人に社交辞令というものが、存在する。


それを誤って理解してしまったら、最後今まで築き上げてきた信頼は瓦解しマイナスの関係のクレジットはマイナスの状態になってしまう。

しかし、貰ったチョコが本命だとしたら。


舞い上がってしまうな。考ええないようにしないと。


その日は、仕事に集中出来ていないのは明らだったが、なんとかのりきった。


そのまま、気分が良かったので




そして、気分が乗ったので一人で我が天使に会いにいく


からから〜ん


「あら、いらっしゃい!みずきはまだよ。」


「あぁ、知ってる。」


「あぁ、ざっき〜バレンタイン貰えそうかそわそわしはじめてるなぁ〜大丈夫、うちはバレンタインにイベントするから来てくれれば確実にもらえるよ〜」


確実には余計だ、しかしこの業界はそうやって、集客してるのは間違いない。やっぱりバレンタインは貰えると嬉しいものだ。


みずきがきて、ゆっくり話しているとバレンタインん話題になる。

「バレンタインはきてくれるの??」

「いや、わからない。行こうかとはおもってるけど。」


「あっ!ほんとーだったらざっき〜だけ特別にざっき〜用に用意するね^_^」


効果は抜群だ。完全ノックアウトだ。


それはずるい。ずるすぎる。


「バレンタインデーは絶対いくよ。いくいく!!」


なんとも、単純である。まぁ、モテないやつはそんなもんだよな。


でも、今年のバレンタインデーは中止ではないようです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る