第16話 Side:ゆう子 なんかおもってたより
「いや、これはF主任が工事の依頼をしていた案件であって、わたしでは」
「それは言い訳か?とにかくなんとかしろ、この工事案件のリミットは来週の土曜だ。何とかして完遂させろ。」
「え、いやそんな、無理です」
「お前の意見は求めん。決定事項だ 以上」
呼び出された会議室で衝撃うけた。やばい先輩だとは岡崎から聞いていたが、まさか指示したことをなかったように振る舞いしっぽ巻いて逃げるような人とは。
「それにしてもどうしよ~このままじゃまずいけど、どう対応すればいいいか」
独り言をついもらしてしまう。しかも、自分の情けなさに涙出てきた。
「入ってもいいか~~」
そんなときに、聞きなれたほっとする声が聞こえる。岡崎がやってきたのに気づきさっと涙をぬぐう。(化粧くずれてないかな。)
「なんかトラブってるみたいだな。」
「あいつホント。岡崎よくあんなのと仕事してたね。」
「まあ、俺、一応仕事できるから。」
「そうだね」
「いや、ここは笑うとこだから、そんで何がトラブった?」
そう優しく問いかけてくれた岡崎にとても安心し、いら立っていた心が落ち着いてきた。そうして、事の顛末を岡崎に話をしてみる。そうすると岡崎が徐にどこか電話し始める。
その電話が終わると笑顔でその電話の結果を話はじめる
「ゆうちゃん、これでなんとかなったよ~~~~、これくらいのトラブルならどうとでもなるよ。今日の夜はおごりな~」
何がどうなったのか、わからないまま岡崎の顔をみながら頷く。岡崎ってこんな頼もしい奴だったんだ。っていうか私に向けられた笑顔をみて、すごくドキドキしてる。(へっ、え。ないないない、あのSDの岡崎だよ。まあ、今日は仕事おわったら飲み行くことだし仕事しよう仕事。)
その日の夜、岡崎と対面した時は少し緊張したけど。お酒を飲んだらそんなの吹っ飛んで、いつもの感じに戻った。
やっぱり、この距離感は居心地がいい、男とか女とか先輩とか後輩とか関係なく。仕事の愚痴もわかってもらえる。
この環境は大切にしたい。今日は、そこそこで解散となった。
家につくと母親から着信があった。
「おしごとお疲れ様」
「ふん、ありがと。んで要件は?」
「あんたが、元気にしてるか、確認するのと隣のえみちゃんが妊娠していあ里帰りしてるのよ。あんた、そろそろいい人みつけて、結婚せんのかね~」
「余計なお世話私はキャリア積んで一人でいきてくの。まあ、いい人がいたら別だけど、そのいい人がいないのよ」
「ほら、前にいってた同期の・・・岡崎くんだっけ?あの人とか、言ってたじゃない何回でもあいつとはのみにいきたくなるんだ~って。それっていい人なんじゃないの?」
母親の正論にぐうのねも出ないが、確かに今日の岡崎が安心感と頼れる感じが私の琴線にふれそうだった。一瞬こんな人がかれしならなあとも夜思ったもんな。
(でも、処女にはむりだよ。好きだなんてそんなこと思っても、だれともお付き合いしたことないんだものそもそも付き合うってなにって感じですよ。)
「ああ、岡崎ねまあいい人はいい人ね。」
「じゃあ実家に連れてくるのを待ってるわね。」
「ないない。じゃあお休みね体にきをつけてね。はいはい、おやすみはいおやす~」
「なんだい、せかすように、はいやすみ。」
岡崎がいい奴なのは間違いないんだよな~。明日からはもうすこし優しくしてみようかな。
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