第7話 やっぱり好きなんだな・・・

【お疲れ様です。ちゃんと生きてます?最近、顔出してくれないから心配】

早いもので、あの誕生日から3か月以上経過しており、誕生日以降1度しか顔を出せていない。というのも、仕事のトラブルが重なり、基本的に休みは無くかろうじて休みがあっても家事で手一杯の状態である。(おかしい、日本を代表する製造企業に入ったはずだ。ブラックなはずが・・・・)


今日も今日とて仕事をしている。みずきからのメッセージをみて会いに行くのを目標に仕事を頑張っている状態である。しかし、忙しさにかまけ、最近、メッセージの返信怠っている。要は既読無視状態である。


【おつかれさま。忙しくて返信できなくてごめん。生きてはいるよ。また、会いに行くときに連絡するね。今日も一日頑張ります。】


一日に何通か、やり取りしていたメッセージも返さなければ帰ってくるはずもなく、週に何通かとペースが落ちていた。

仕事や私生活など、どこかで、歯車が狂いだすと全体に波及することはよくあることで、仕事でトラブルを抱えていた僕はささいなことでイライラしていた。

しかし、なんとかトラブルを処理する目途が立ち早くに帰れるようになったため久々にスナックへと顔を出した。


からか~ん


「いらっしゃいませ~あら、ざっき~ひさびさじゃなあ~い」

ママから元気な声が聞こえてくる

「いそがしくてね。かおだせてなっかった。」

「日々の疲れを癒されてちょうだい。」

「あいよ。」みずきと目が合ったが、別のお客さんの接客中だったため軽く会釈された。かんじだった。


「ざっき~さんおつかれさまです。」

「ああ、ち~ちゃんありがとう。」

「みずきさんから、ざっき~さんお仕事大変だから最近これてないって話きいてました。お仕事そんなに忙しいんですか?」

「まあね」


そっけなく返事してしまう。カウンターに端に座っているためか、みずきと今接客されているお客さんの様子が目にはいってしまう。なんかもやもやしてくる。本当にちっちゃい男だと、思うがモヤモヤするものはする。ちーちゃんには悪いが今日は態度が少し悪い客になっているのだろう。


先客がかえったのか、みずきがこっちにやってくる。

「おつかれさまです。ざっき~さん」

僕に向けられた笑顔を見るといままでのモヤモヤがどっかにいってしまった。やっぱり。かわいい。


「ああ。おつかれさん。」

しかし、そんな気恥ずかしさから、そっけなく返してしまう。

「今日はゆっくりしていってくださいね。」

(あっ、時計してくれてる。)

「ありがとう、時計してくれてんるんだね」

「はい!!わたしのお気に入りだから」

「きにいってくれたならほんとうれしい。」


やっぱり、みずきに会うと嫌なことが吹っ飛ぶ。数か月会わないと大体気持ちに整理がついて大体好きだったに変わってるんだけど。今は、会うたびに恋してる。

しかし彼氏とかいるのかな。確認したことなかったな・・・


まあ、今日は十分、癒されて帰ろう。


みずきのことがやっぱり好きなんだな・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る