第3話 Side:みずき 第一印象

「はぁ~つかれた」


一人家路についたときに勝手に漏れてしまう。通ってるネイルのお姉さんに誘われるがまま働いてみたけどこんなにしんどいもんなのか。

夜の世界のお姉さんたちはすごいな。

にしても、今日のお客さんはすごかったな。いきなり土下座だもんなぁ。うふふ。

あれはドン引きだわ。ほんと。まあ悪いお客さんじゃないとは思うしママは「むっちゃいい人よ~しかも、みずきはざっき~のタイプだから安心して~」

安心ってなんなんですかぁ。


とりあえず、あしたメッセージおくらなきゃな。。。


何通かやり取りしてお仕事を全うする。


【次ですけど来週の土曜日に顔出します。】

岡崎さんからメッセージ


顔出しますなんてさぁ。みんな、こういうこと言ってくれるけどホントに来るのは3人に1人って感じかな。少しずつなれてきた。岡崎さんはきてくれるのかな。まっどっちでもいいか。それからは1日一通くらいでやり取りした


土曜日が来た


岡崎さん。ホントにきたよ。

「いらっしゃませ~~ほんとに来てくれたんですね~」

結構率直な感想。


にしても、岡崎さんは覚えやすいな。わるくいうとハゲデブ眼鏡。

そんで、目がいつもわらってなくて、結構怖い感じなんだけど、話を聞くとすごくいいひとなのが分かるんだよね。

ほんと不思議な人だなとは思うよ。見た目はさえない中年のおっさんなのに。


ネームプレートを書くときに確認する。


「これからはなんとおよびしたらいいですか?」

「ざっき~で」

「わかりました。ざっき~さんってよびますね。」


「今日はありがとうございます。」

約束したことは、守ってくれる人なんだな。。。


都合よさそう。よかった。しかも、土下座なテンションもお酒の飲みすぎなだけっぽいし。誰にでもそんな感じじゃないんだ。あれはあれでいま思うと面白いけど。

そんなこと思うと。

ママから交代を告げる声が。。。


さっがんばろ。。。


っともうこんな時間。。。


あっ、岡崎さんもう帰るんだ。いろいろ話したかったな~

さっお仕事お仕事


いま、思い出しても腹が立つ。あのお客さんなんなんだよ、説教したいなら部下にしろっての何が、「いつまでもこんなところで働かずに真っ当にいきろ」だよ。こんなとこで飲んでるのはてめーじゃねえかああああああああああ



「はぁ~つかれたなぁ」


一人家路についたときに勝手に漏れてしまう。

そんなときに、メッセージが届く。


【今日はお疲れさま。ネームプレートありがとう。忙しかったからつかれたでしょ。またゆっくり話せるといいね】


「ありがとうございます。おつかれさまです。」岡崎さん・・・かぁ

よくわからないなぁ。たぶんいいひと・・・


そう、答えて携帯を握りしめながらベットの上にダイブして寝てしまった。

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