第10話 ダンジョン攻略1
あれから一週間たった。
この子普通にいい子だった。美人局だと疑った一週間前の俺を殴りたいねヘビーな過去話さえなければな!なんでちょっとどころじゃない爆弾を抱えてんのよ。
ニンフィアから聞いた話を簡単に説明しよう。まず吸血鬼についてだが二種類存在する。魔界という世界に住む神の血で生まれた吸血鬼の一派と、突然変異のルシファーが広げた一派が殺し合う関係らしい。
他にも色々あったがこれの衝撃と情報過多で途中で話を聞くのをやめた。必要な時に説明してもらおう。
あとは彼女になることについてなんだが、彼女元王女?だからなのか知らないが、政略結婚のようなイメージで彼女になったような気がする。聞いてないから知らないが、だから気分的に彼女(仮)だ。
だって惚れる要素一つもないじゃん。あれ?目から汗が。まあ、どこにも行くところが無さそうだし一緒に行動するのだが。
「考え事?」
「いや、なんでもない」
今はニンフィアと一緒にダンジョンを攻略している。ちなみに20階層だ。
この階層ではオークが群れで出る。
「ん、来る」
「わかった」
曲がり角を曲がったところにオークが三体いる。見た目は豚の顔で二メートル近くある巨体。臭い体臭にナタを持って近づいてくる。
「臭い」
美人な顔を歪めても綺麗だが、それを言われたら三日は寝込む自信がある。
心なしかオークたちが悲しんだように見える。俺が憐れみの視線を向けるとオーク達は突っ込んできた。
俺に突っ込んできたオークたちに不可視の風の刃が向かい、首が綺麗に切断された。
「さすがだな」
「ん、ありがと、焼肉にする?」
「いや、もう飽きたよ」
「私の料理美味しくないの?」
うっ、上目遣いの涙目でこっちを見ないでくれ。罪悪感が凄いことになるから
「焼肉でお願いします」
「ん、わかった」
あまり表情は変わってないが嬉しそうに見える彼女を見ながら考える。彼女は結構な寂しがり屋だ。
可愛いだけならいいのだが、俺より強い彼女を怒らせたくない。
そう、俺よりも強いのだよ。彼女に見せてもらったステータスはこれだ
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名前 ニンフィア
種族 バンパイア
レベル 56
職業 風属性魔術師lv58
( 見習い魔術師、無属性魔術師、火属性魔術師、水属性魔術師、土属性魔術師)
体力13725/13725
魔力157800/157800
攻撃力14538
敏捷25741
精神35686
器用16587
運84
アクティブスキル
無属性魔術lv10 火属性魔術lv10
水属性魔術lv10 土属性魔術lv10
風属性魔術lv5
魔力操作lv10 血液操作lv5
杖術lv2
礼儀作法lv6
パッシブスキル
始祖の血脈
鑑定の魔眼 悪魔の魔眼
状態異常耐性
称号
先祖返り
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はっきり言いたいね。彼女こそがチートだと。王女になってから戦闘をあまりしてないとか言っていたがそれにしても強すぎじゃね?
鑑定の魔眼と聞いたら相手の能力値を見れるのか?と思ったが物限定らしい。人を鑑定できる人は滅多にいないそうだ。これは始祖の血脈でゲットした魔眼だそう。
悪魔の魔眼は魔力が見えるらしい。それもかなり正確に。魔力の流れと色でいつ魔法が来るのか、属性は何なのかを理解している。これは生まれつきで片方の目が黒いのはこの魔眼があるからだ。
先祖返りについて聞いていなかったな。聞いてみるか。
「なあ、先祖返りってなんのだ?」
「私の魔人族だった時の祖母が魔界の神の使徒でこの魔眼を持っていた。」
「まてまてまて、情報が多すぎる。魔人族だったのか?」
てか魔人族ってなんぞ?
「魔人族は魔族の一種。寿命が長い以外人と変わらない」
「なんで考えてることがわかったんだ?」
「勘?」
不思議ちゃんかな?こっちに聞かれても困るのだが。
直感スキルないのになんで勘が鋭いんだよ!
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