第11話 ダンジョン攻略2

現在三十階層のボスがいる部屋の前にいる。この階層にいたモンスターはコボルトだったので、ボスはそれに連なるモンスターだろう。


「入るぞ」


「ん」


お互い確認し合い中に入った。そこには普通のコボルトより一回り大きいのと、コボルトが沢山いた。


それに向かい一瞬で距離をつめ、切り、蹴り、手についた返り血を血液操作で刃状に血を固めた手で手刀を行う。


ニンフィアも風の魔術師を飛ばしカバーしボスを倒しきる。戦闘時間は僅か五分だ。


【刀術がレベルアップしました】

【血液操作がレベルアップしました】

【格闘術がレベルアップしました】

【仙術がレベルアップしました】


倒したコボルトたちが魔素に変わり消えたところに銀色の宝箱が出現した。ちなみにモンスターが消えるのは、ダンジョンのボス部屋だけだ。


「宝箱を初めて見た」


「銀色はこの階層では当たり」


「中身は?」


「杖。使っていい?」


「いいけど鑑定結果は?」


「ん、待って」


鑑定結果がこれだ。

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魔鉄の短杖 等級 レア


魔術の威力が僅かに上昇する

魔力効率が良くなる。

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アイテムの等級は、ノーマル、 レア、 ユニーク、レジェンド、ゴッドに分けられている。

レアから上は少なくとも魔力が込められている。


ゴッドは、何らかの神の干渉がなければ出来ないのでそんなにないのかと思えば、神の絶対数が多いため案外存在はするらしい。それでもレアやユニーク、レジェンドに比べたら少ないが。


ちなみに俺の刀を鑑定してもらった結果がこれだ。


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妖刀-狂い血月 等級 レジェンド


刀身で切られると血と魔力を奪われる

それの一部を刀の持ち主に還元する

魔力で自動修復可能

一定期間に血を送らないと持ち主を乗っ取り、一定の量の血を満たすまで暴れ出す

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中々にやばいものだった。あのスケルトンなんてものを渡してくれとんじゃ!あいつ乗っ取られてたのかもしれんが。


吸血鬼もしくは戦闘狂専用装備だな。さすが妖刀だぜ。


それからも黙々とダンジョン攻略をする。進化してからは睡眠、食事等々を毎日ではないがしないといけなくなったのでペースはゆっくりだ。





今日もまたまたオークの焼肉で作った干し肉を食べ歩きながら考える。それは仙術についてだ。


「仙術って聞いたことあるか?」


「ない。そのために必要な三つのスキルをレベル上げるのはなかなか変人」


「へ、変人だと?」


「ん。その三つなら、神官は祈祷と気力操作、冒険者などは瞑想と気力操作を上げるのがメジャー。三つを10レベルまであげる人は物好きにもいない」


「バカな」


だが納得できてしまった。もし俺が魔術を使えたら祈祷や瞑想はしていなかった。時間にして約1年半分も瞑想と祈祷を真剣に行っていたのはただ暇だったからだ。


「仙術についてどう思う?」


「漠然としすぎ」


「ああ、すまん。使い方が体に循環させる以外いまいち良くわからん」


<縮地>しか使えないのは宝の持ち腐れだろ。発想力が足りないのか?


「私に聞かれても困る。」


「まあそうだろうな」


「でも、ロートは理論的過ぎると思う」


首を傾げる俺にニンフィアは続けて言った。


「私には<縮地>の説明はよくわからなかった」


なるほど。地球の科学的な理論が分からんということか?

独学で仙術を習熟するためには黒歴史を解放しないといけないというわけだ。

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