第6話 魔術を使うために

塔に戻ってから考えた。魔術を使うにはどうすればいいかを。


ラノベのテンプレでは時間の差はあれ体にある魔力の源を見つけ、それを操作するのが基本だ。


俺もそれにならって臍の下辺りを意識して探してみたが、特に分かることはなかった。


場所を間違えてるのかと心臓の辺りや脳を意識してみたが見つからなかった。


正確な時間は分からないが、半日位魔力を意識して見たが分からなかったので瞑想することにした。


「迷走じで瞑想」


俺もしょうもない駄洒落を言うほど疲れていた。


いきなり超能力使えと言われても無理だし同じようなものだろう。


なので、地球の黒歴史時代の瞑想しまくれば超能力使えると信じていたあの頃のように指についた泥で適当に魔法陣を描きその上で瞑想するという暴挙に至った。




時間の感覚が無くなるほど瞑想し続け、悟りを開きかけた時


【瞑想を獲得しました】


スキルを獲得し我に返った。俺は何をしていた?


そして地面を見て膝から崩れ落ちた。


「ぐぉーー」


黒歴史の再発に悶え、誰もいないのに全力で証拠隠滅にかかった。


結局魔術の魔の字も分からなかった。





ちょっとした事件から約2ヶ月がすぎた。


あれから、剣の鍛錬→レベリング→瞑想を毎日続け、この墓地のボス以外は何とか倒せるようになった。


魔法のことは言わないでくれ。レベルが上がり、魔力が上がってるのにも関わらず全くもってわからん。


今のステータスがこれだ


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名前 ロート(鈴宮蓮)


種族 グール

レベル 48

職業 見習い盗賊lv89


体力340/340

魔力580/580

攻撃力126

敏捷164

精神58

器用131

運10


アクティブスキル

隠密lv3 忍び足lv4

剣術lv3 瞑想lv8


パッシブスキル

始祖の血脈 (使用不可)


ユニークスキル

言語翻訳


称号

異世界に落ちしもの 吸血王の使徒

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皆の疑問に答えようではないか。


まず思っただろう?瞑想のスキルレベル高杉だと。


それは、太陽が登ってから降りるまで瞑想し続けているからだ!


俺は基本眠らなくてもいい。だからずっと鍛錬できるなと初めは考えていた。


が、一撃で死ぬスケルトンやゾンビに、スキルを使用しなくても見つからない俺。


どうやって鍛錬しろと?と思ったので色々考えてみた。


基礎は大事だと思うので、剣の型の練習に、ゾンビに音を立てずにカバディをするという訳の分からない忍び足の練習。


格闘術でもやってみようかと思い、ルシファーの記憶でそんなシーンはなかったので、中学校で習った柔道の大外刈をスケルトンにかけ相手の足の骨を折ってしまったり。


と自分でも何をしているのか意味不明な時間に使うより、魔術が使えるようになるかもしれない瞑想に時間を費やすのは当然の帰結。


これも言い訳だな。ハッキリ言おう、この場所で鍛錬できるのが剣の基礎と瞑想しかない。


自分でもこれはどうなんだ?と思わなくもない。


ああ、もう一つ考えてあった。レイスの魔術をくらって見ようと考えた。


くらえばなにかが分かるのではないかと言う脳筋思考。


でも怖すぎてやめた。そして、対抗手段がないからだ。だが、もう思いつくのはこれしかない。


やるか。その前に神様に祈っておこう。


「がみざまー僕はいい子でず。だがら殺ざないで」


では、出発





あの意気込みから二ヶ月が過ぎた。


あれからあったことを、大雑把に説明しよう。


1日目~7日目

剣の鍛錬→レベリング→瞑想→祈祷


【祈祷を獲得しました】


~1ヶ月

剣の鍛錬→レベリング→瞑想→祈祷


【瞑想がレベルアップしました】

【祈祷がレベルアップしました】

:

:

【祈祷がレベルアップしました】


~二ヶ月

【剣術がレベルアップしました】

【瞑想がレベルアップしました】

【瞑想のレベルが上限に達しました】

【祈祷がレベルアップしました】


それは、日課のレベリング中に起こった。


なんか体ダルい


「うお」


腕にレイスがくっついて体力と魔力を吸収されていた。


そして全力で逃げて落ち着いてから思った。


「だぃじょうぶじゃん」


そして何回かくらい続け


【魔力操作を獲得しました】

【気力操作を獲得しました】




はい回想終わり。チキン?なんとでも言うがいい。だが獲得したぞ。


そして感覚も何となくだが暖かいものが魔力と分かる。気力も似たようなものだ。






あれから約一年ぐらいたった。正確な時間はわからん。


あれからは、ほとんど外に出ず、実験をしていた。ニートではない。大切なことなのでもう一度言いますニートではありません。


話を戻そう。わかったことは、今の俺には放出系の魔術を使えない。


魔術を覚えるのに何かの触媒もしくは知識が必要だと思われる。


あの日から、気力、魔力を無くならなないギリギリまで体に纏い続けながら剣の鍛錬をし、瞑想と祈祷をしている間に回復という作業を繰り返し行い続けた。研究成果もあとで話そう。


なぜ祈祷を続けているかと言うと、レベルが上がればもっとはっきり祈祷を行う時に聞こえる何かの声?が聞こえそうだからだ。


魔法でできるようになったことは、体に魔力を纏わせる魔闘術と魔力探知の二つ。


その時に【無属性魔術】を獲得した。


魔闘術は纏う魔力によって身体能力があがる。


魔力探知は魔力を薄く伸ばして広げると魔力の位置と大まかな魔力の大きさが分かる。


名前は勝手に名付けたので、なんて呼ばれているのか不明だ。


今のスキルがこれだ


アクティブスキル

隠密lv3 祈祷lv9

忍び足lv5 無属性魔術lv3

剣術lv5

瞑想lv10

魔力操作lv8

気力操作lv10


剣術と気力操作は職業を見習い剣士すると僅かだが上がりやすくなると思われる。


感覚としてだから本当かわからんが


職業は、レベルではなくスキルレベルを一定にあげると増えていくのでレベリングをしていない俺でも転職できた。


そして今日も日課を続けていると


【祈祷がレベルアップしました】

【祈祷のレベルが上限に達しました】

【気力操作、瞑想、祈祷が融合し上位スキルに覚醒...仙術を獲得しました】


は?スキルの融合だと


『聞こえる?』


は?どういうこと二重の意味で


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