映画館という場所

私は映画館が好きだ。

映画マニアとかオタクとか、そうゆうんじゃないが、映画館が好きだ。


私の頭は何をどう解釈しても5歳から成長していないのだが、映画館というのはちょっぴり大人な雰囲気がある。大人に早くなりたいので、私は頻繁に映画館に通った。そしたら、映画館という場所をとてつもなく気に入ってしまった。


あのなんとも言えない匂い、異質な真っ暗な空間。

でかい音で映画の予告が、でかいテレビで永遠にループする。これから観る人はワクワク顔で、出てきた人はホヤホヤ顔。

時間が流れる速度がゆっくりで、現実ではないような雰囲気が本当に私の心を掴む。


映画館に行くと、美味しいジュースがある。

美味しいポップコーンも、ナチョスもある。

あのナチョスが大好きだ。

しょっぱくて濃い味がたまらない。


元来、私は美味しいものがある場所を好む傾向がある。レストランに限らず、ショッピングモールに行けば帰りにコーヒーやジュースを買うし、道の駅は言わずもがな、何かしら食べているから大好きだ。


中でも映画館というのはやっぱりいい。

席に座る時のドキドキ感はもう絶頂である。

映画館を出ると、私はいつも夜に行くから真っ暗だ。

映画のことを考えながら道をスキップして帰る。


こんな場所、他では味わえない天国だ。


映画館が苦手という人は映画館に誰かを殺されたのか。2時間座ってられないのか。2時間じっとしてられないという人は赤ん坊だ。赤ん坊が映画館嫌いになるのは当然だろう。だって、映画館は大人の場所なのだから。


5歳児に言われたくはないだろうが。

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