Extra episode – Five years later
私達の結婚から5年が過ぎた。
「ママー!
息子を
彼女は2歳の長男を
そして今、私のお腹には3人目の子供が
自分が母親になってみて初めて、親のありがたさが理解できる。
私の親も、こんな大変な思いをしてきたのだ。
とにかく子育ては体力勝負の世界だ。
子供は親の思う通りになんか動いてくれない。
目を離すと直ぐにどこかへ行ってしまう子供たちのおんぶや
『母は強し』は
とはいえさすがに
「
父は
「じいじ、
「おお、よしよし。
父は口では「
小さな孫たちが、可愛くて仕方ないようだ。
そんな父の
「社長、もう時間です。」
「その前に昼飯くらい食わせろ、
「お昼はサンドイッチを用意してありますから、車の中で
「サンドイッチ!?、そんなもんで俺の腹がふくれるか!?昨日だってサンドイッチじゃないか!」
「昨日はタコスです。」
「似たようなモノだろ。俺は肉が食いたいんだ!こう、血のしたたるようなステーキをだな・・・」
「昼間からそんなモノを食べたら、早死にしますよ。」
「何だと!貴様なんかクビだ!クビ!」
「ハイハイ。いいから早く車に乗って下さい。
その時ちょうど庭に出て来た母が、
「
「いえ、慣れていますから大丈夫です、奥様。」
「オイ、俺を無視するな!俺の話を聞いてるか!?」
「じゃあお願いね。」
「行って参ります。」
高校生の時から父の秘書を務めている
大学卒業と同時に父の第一秘書となった彼女は、今や
父に
彼女は本社の重役やグループ会社トップの意見を吸い上げて父に
重役の中には彼女の事を
『重役の誰がそれを言っているのか、とっくに調べはついている』などという恐ろしい事を、彼女はさらりと言ってのける。
どうやら彼女の方が一枚
私も大学には進学したものの、
一方、夫の
今は直前に迫った初めての個展に向けて、準備の真っ最中だ。
私も夫の仕事を手助けするため、友人たちを個展に招待している。
彼女たちが夫の作品を気に入ってくれれば、
私は夫が仕事に集中できる様、家の事や子供たちの事については、出来るだけ自分でやるようにしていた。
そのため、毎日が目の回るような忙しさだが、3人目の子供が生まれれば、さらに忙しくなるだろう。
同年代の女子が送るようなライフスタイルは、私には無縁になってしまったが、
これは私自身が選んだ人生だ。
私は、身近で大切な友人の事を
『
そして私は今日も彼女のために
『
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