第48話 Permission to marry Ⅱ
「お父様の馬鹿!大嫌い!」
先に口を開いたのは
「自分の娘に初めて大嫌いと言われて、ショックを受けてるようですね?」
「・・・俺は反対だからな。」
「
「大体、美大の
「役に立つか立たないかではなく、
「相手が悪い男だったらどうする?」
「私は
「ほら見ろ!だったらお前も反対すべきだ。」
「いいえ、それは後からでも勉強できます。私だってあなたと結婚した時には、
「それ以前の部分?」
「彼が人として誠実かどうかという部分です。こればかりは後からどうこう出来るものではありません。」
「女子高生をたぶらかすような男が誠実だと言うのか?」
「私、人を見る目はあるつもりですよ。彼は
「
「違います。その時の話を
「誠実な男だったら他にもいる。」
「あなたのおっしゃる通り、誠実な人間は彼だけではありません。でも
「・・・・・・」
「それに世の中には娘がいつまでもお嫁に行かずに悩んでいる御家庭が山ほどあるそうですから、それに比べれば結構な事じゃないですか?私はあの子が良い相手を選んでくれてホッとしていますよ。」
「しかしだなぁ、可愛い娘をこれほど早く手放す事になるとは思わないじゃないか・・・」
「別にあの子が死ぬわけじゃあるまいに、何言ってるんですか。」
「なぁ・・・お前は
「私がいるじゃないですか・・・」
「フン!」
そんな夫を妻は優しい
「ああ、そうそう。彼の妹さんがあなたに会いたいそうです。次の日曜日の午後に家に来ますから、会ってやって下さいね。」
「ちょっと待て、何で勝手に決めるんだ?そういう事。」
「そうだ!私お風呂に入らなくちゃ、ああ忙しい忙しい・・・」
そう言い残した
「おい!俺は会うなんて
「全く、どいつもこいつも勝手な事ばかり・・・」
広大なリビングルームにポツンと取り残された
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