第31話 The house where time stopped
初めて
自分の家が重要文化財に指定される事を心配する家庭なんて、そう
これはもう
「この庭も手入れが行き届いているね。」
「昔は
「確かにこれはプロの仕事だ・・・」
「部屋数も相当あるね。」
「ええ、家族3人で使うには家が広すぎて、使っていない部屋の方が多いんです。」
「それは何とも
「料理は主に母が作っているのですが、掃除については、母一人ではとても無理なので、お手伝いの方に来てもらっています。」
「さっき応接室にティーセットを持ってきてくれた人?」
「そうです。もう20年も我が家に勤めてくれているんですよ。」
「それはベテランだね。」
「我が家の家事を手伝ってくれているのは、今はその人を含めて2人です。その
「昔は一般家庭でも少し余裕がある家なら、お手伝いさんがいるのが普通だったからね。
2人は話をしながら二階の角部屋の前に到着した。
「ここが私の部屋です。」
開け放たれた窓からは心地よい風が入って来る。
応接室もそうだったが、部屋の天井は高く、広々としている。
彼女の部屋に勉強机は無く、その代わり大きなテーブルが置かれていた。
そしてベッドは、今ではほとんど見かける事のない
そのため一見すると女子高生の部屋とはとても思えないが、
そして
「今日は私の母に会って頂き、ありがとうございました。」
「俺の方もご家族に
「二階からだと庭の
「季節や天気、時間によって庭の表情が刻々と変わるので、見飽きる事がありませんわ。特に雪が降ると
「それは一度見てみたいな。」
「いつでも
そんな2人に、
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