第6話 Girl meets Boy
『どうしよう・・・』
私は
そこは階段でもなければ、
私は最初、自分の身に何が起こったのか分からなかった。
何とか立ち上がろうとするが、
おまけに右足はズキズキと
電話で助けを呼ぼうにも、スマートフォンが入ったトートバッグは、
「どうかしましたか?」
本当は助けて欲しかったにもかかわらず、プライドが
「ええ、少し前に
そう言いながらも、私は
ところが彼は、私の強がりを
彼は私の靴を
「靴がこれじゃあ歩くのは無理だな。ここでは何も出来ないから少し移動しよう。」
私は自分の右足の靴が
そして彼の力強い言葉に安心感を覚えた私は、
彼は私の靴をカバンに
次に彼は、くるりと背中を向けると、そのまま私の目の前に
「両手を俺の肩に置いてもらえるかな。」
「・・・はい」
私は
「そう、そのまま肩をしっかり
「あっ!ちょっと・・・」
私の
「しばらく
彼は私にそう言うと、2人分の荷物を持って歩き始める。
彼は少し歩きにくそうだった。
私が
おんぶされているのだから、当然彼の両手は私の太ももをしっかりと
私は太ももに意識が集中してしまい、
そのため、私をおぶって移動している間も、彼は色々話をしてくれたのだが、その内容は私の耳にはほとんど入ってこなかった。
そうしている内に、私たちは
彼は
「
彼はそう言うと、カバンの中をガサガサと
「おっ、あったあった。」
彼は小さなチューブをカバンの中から取り出し、取れてしまったヒールにチューブの中身を
どうやらチューブの
彼はそのまま靴とヒールを両手で
力を入れているためだろうか、
私は彼の表情に
しばらくすると、彼は両手の力を
「
彼はそう言うと私の靴をそっと床に置き、話を続ける。
「次は右足の
『足の
その言葉に、私はドキリとする。
それはつまり彼が私の足を
しかし私はドキリとしただけで、全く
彼は私の
「ウッ!」
私の足首に
「こうすると
「ええ、少し・・・」
本当は
彼は私の
そして彼は私の足をそっと
「どうやら骨は折れてないようだな。レントゲンを
彼はカバンから
彼が言う通り、治療は
「悪いが
「ふぅ・・・」
彼はテープで
私の正面に向かい合うような形で
「俺の肩に手を置いて・・・そう。これから俺が3・2・1のタイミングで立ち上がるから、タイミングを合わせて立ち上がってくれ。」
「やってみます」
「じゃあ行くよ、3・2・1、それ!」
私は無事に立ち上がる事が出来た。
「手はそのままで、少し歩いてみて」
彼の肩に手を置いたまま、私は
足首の
これならば十分歩く事が出来る。
私は彼に
「大丈夫です!少し
「そいつは良かった。」
彼もまた私に
「帰ったら医者には見てもらった方がいいけど、2~3日
「ありがとうございます。」
「今日はこのままタクシーで家に帰った方がいい。」
私は彼の肩を借りて、彼にエスコートされながら、
私のトートバッグは彼が持ってくれていた。
外に出れば、そこはもう
私を
私は彼の肩を
「さっき言った通り、靴はあくまで
「本当にありがとうございました。あの、あなたの名前と
「そんなのいいって、別にお
タクシーの
私は
「私は
彼は返事の代わりに
タクシーは走り出し、彼の
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