第23話 クロスボウの練習とエンカウント
少し日が暮れ始めているが、ここの広場は開けており光がまだまだ入っており明るいが森の中は薄暗くなり始めている頃…
「大体三時くらいかな、クロスボウの練習しよう。」
ダンジョンとか潜るなら仲間ほしいね。まーそこそこ強くなったらできるようになるかな。仕事よりも連携しないといけないから大変そうだけどな。ここはこの人担当とかっていうのがない、最大限の役割を全うしないといけないしね。
さて、弓の練習で動きながら撃ってたし。クロスボウの練習は棒立ち状態で精密に撃つ練習にしようか。
「すぅーふぅー……」
パシュ…ザク
こんな感じやっていったが、少しずつ距離を遠くし何発か当てて三、四歩下がる行為を繰り返してると…
バキン
手作りお手製的が壊れた。その場にクロスボウ置いて、的の石が割れたので直そうとする。
ゴブリンの質の悪い弓よりクロスボウの方が威力が高いのかも。作り直すより石を沢山並べた方が練習になるかもと思った。ガラクタ置き場から瓶を取りだして的にするか。
夕暮れまで、練習をしていた。
「にしてもやりすぎたなぁ。」
かなり練習したのでかなりボルト(弾)を消費してしまった。おかげで収納に石ころどれぐらい入るのか試してみたが上限ないわけじゃないが一定の多さを超えると疲労というか眠くなりやすい。お昼ご飯食べた後の睡魔のような感じだ。
その後、少し仮眠を取った。
まだ完全に頭が冴えてないので何かと遭遇したら、まずいな。自分のみを守れない。まあ暗いし逃げ切れるでしょう。
森の出口へと歩いていく。
大分暗くなっている森の中を歩いていると、松明の明るい光が見えた。
村の方向だから、ギルドに入ってる人達かなと思い近づく…
サクッサクッ ザクッザック
結構な人数いるぽい。話し声すらしないので顔を覗いて確かめてみると…
ゴブリンが10体近くいた。
まずいですねぇ。自分から近づいた事に後悔しても時すでにお寿司であった。
グギャ? グギャアアアアア!!!
何で群れから少し離れたやつがいた。しかもおまけに結構近いな。
ダッダッ ゴッ タッタッタッ
ギャア
とりあえず、蹴とばして後ろに逃げる。
左右に木を通り抜け、走り続けている。
木陰で隠れていた子ブンと顔を合わせた、しかも遠距離武器か。走ってるので止まると他の奴にも襲われるので逃げる。
グギャー!!ギュー ブン ヒューン ズサッ…… ギュー ブン ザクッ
最後の奴木が無かったら当たってたかもな。
もっと遠くに行かねえと…
逃げてる途中、ゴブリンの奇鳴が聞こえた。
戦ってる音ぽかったが分からなかった。狼とかと遭遇したのかもと思った。
ポタポタ…ポタポタポタポタ
「雨?嘘やん…向こうの方行くと森から抜けられそうだ。」
森を抜けると初めに来た開拓村が見えたので雨宿りをする。
ザー ザー
結構強い雨になってきていた。
古びていたけど、雨漏りとかはしてないんだな。まあ一部壁の穴からは入ってくるぐらいだ。
ゴロゴロ ビシャン
「うおっ」
『キャ!!』
えっ?ん?高い声…ゴブリンの鳴き声?まさか、いないよな。
ガシャン
『わわっ!目の前にぃ~』バタン
あっ目の前に雷落ちた。まずい木の家だけどボロいから回りを巡って俺に当たるのでは?部屋の中心にいかねぇと…
確かめに行きたいが、雷落ちたし。雷雲が離れた所で確かめようっと、女の子一人だけぽい?他に声はしないから恐らくだけど…
ポタポタ ピカッ………………ゴロゴロ
大分雨が弱まって雷も遠くの位置でなるようになった。この村の生き残った人か、確かに本に書かれてたのが嘘だとしたら?…どうしよ。まさかな…
とにかく確認をするため隣の家に向かう。
ガチャ
武器はしまうべきか?……そのままにしとこう
『ひっ―?!おばけじゃない?』
「あみゃ…雨宿りでここに?」
『ふーん……あの雨で気付かないのもしょうがないのかも。えっと…一人なの?』
彼女の姿は暗くて良く見えないが普通の人間ぽい。
声のトーンが怯えたような感じだ。
構えてないとはいえクロスボウ…武器を装備していて怯えさせたか。身長はちょっと低いかぐらいだった。
「……まあな。君も雨宿り?」
『ううん、違うよ。家出かな…?』
家出か、ゲームのデータ消されたり、今思うと拘る所でもないけど理不尽ぽい事あって家出とかしたかなぁ。
グゥ~
『えっと///…お腹空いちゃって…』
今まで雲が月に隠れてたが、窓から月明かりが差し込んだ、ピンク…紫の長髪でワンピースだけ…森を通ったからか少しボロボロな感じだが、庇護欲が湧きそうな子だった。
でも1日であんなになるかな?
重大な事があって、角が生えてる女の子がだって事だ。獣人とかのケモミミは見たけど角はなかった。ただ、この廃村の人ではないし、恐らく敵対の意志はないと思うが、武器も装備してないし。
そんな事よりも重要な事があった。
グーウゥ
「まあ、晩飯食べてないからなぁ。」
『あははっ』
「何かあったけなぁ。…あっ!そういえば…じゃがいもあったよな。ならアレ作れるな。」
『なになに?じゃがいもって?』
「こいつだよ。」
『土ついててよく分かんない』
じゃがいもを見せてみるものの、食べた事ないぽい?見た事もなさそうな感じだ。
調理台に立ち、道具を確認する。木包丁がある…初めて見たわ。石窯の器があるな…フライパン代わりにできそうだ。
火元は、木材湿気てないけど火起こしってどうやるんだ。
「火と水がほしいな。」
『火起こしたいの?水も欲しいの?』
「じゃがいもを一回洗って火で焼きたいんだ。」
『うん、分かった。ファイヤー…ポン アチチッ…』パッパッ
ボォー
手のひらから小さな火の玉を手から出した。
「えっ?すげえ…って、大丈夫?」
『だいじょうぶだよ。』
「じゃがいもの土を水で落として…」
『こんな感じ?ウォーターボール』
「そうそう。」
シュルル バシャン
何か思ってたんのと違う。継続的に出るわけじゃないのか。徐々に水は手をパーにしたくらいの水玉になった。
「何回かいか繰り返して土落としてくれ。」
『えい、ウォーターボールー…ウォーターボールー……ウォーターボールー』
シュルルバシャン シュルルバシャン シュルルル バシャーン
ちなみになんだけど、汚れ取れてるかって言われると分からん、少しついてても皮むきすれば問題ない。
皮剥いて、ちょい小指の爪の半分くらいで輪切りにして~石窯に投入っと…
バチ バチチ
『いい香り、まだ焼けないの?』
「裏面を焼けば………完成」
味付けは塩だ。ふりかけた。
何で持ってるかって、クロスボウの練習中に並べた中の一つに白い粉入りのガラス容器があってって感じだ。舐めたら、少量でも結構塩辛かったから、一つまみぐらいで丁度いいかもな。
『あっふ…ふっふっ おいし~』
暑そうにもしてたが…
暗くても雰囲気でおいしそうに食べているように見える。
さて、俺も食べようっと…ちなみに7つほどだから結構量あるよ。にしても女の子に手料理を振る舞うのは初めてだな。
フライドポテトとか色んな物作れるようになりたいなぁ。
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