第21話 お金
クロスボウのボルトの値段を見て、ふと思い出す。
「そういえば、お金足りるかな?」
『ギルからお金受け取ってないの?』
「そうだよ。えっと自分のお金だけで足りるかな?」
『あー、ちょっと待ってね。いくらになりそうか聞いてくるよ。』
アイラお姉さんが、ドワッワーフのおっさんの所に向かってたから、自分もくっついていく。
『ねぇねぇ、アル君が購入する。料金っていくらぐらい?』
『そうじゃな~。クロスボウの子供用とは言え、金貨2枚と銀貨8枚って所じゃ、ボルトは15本で銀貨1枚じゃ。』
『ちょっと高くない?少し色付けてよ。』
アイラは値切りをしているが、そうだな足りるかどうか見るか。
小さな麻袋を覗くと、10枚に満たない数が入っていた。金貨2枚、銀貨7枚だった。
これ足りないな。でもアレだな、今回分入れたらギリギリ、トントンぐらいだな。どのぐらいになるかな。銀貨6枚いかないぐらいかな。
『そうじゃな。クロスボウとボルト60本で金貨3枚じゃ。』
「お父さん呼ばないと無理ぽいなぁ。」ショボーン
『ほっほっほ、明日、また来ればいいじゃろう。』
『アル君、足らない分出してあげるから。』
「えっ、アイラお姉さんに悪いよ。一応武器の修理もお願いしてるから。」
『お姉さん任せなさい。それに、先輩だから初めの頃、大変だった頃知ってるからね。』
あちゃー、これは断りづらいな。短剣と盾はあるから戦えるといえば戦えるのだ。色々な事、教えたり貰ったから申し訳なさがなぁ。
このタイミングでドアが開く。俺と同じ髪色…
ガチャ
『アルー、わりぃ~…あれ?アイラ?何?』すっツルッ むにっ
ストン チーン
『ヨシ、それじゃあアル君、買おっか。』ニコ
『おぉーほっほっほっ』「…うん。」
お父さん。
忘れないよ。骨はお母さんのところまで届けるから。
アイラお姉さん、強いという事が分かった。会計はお父さんに任せようかと思うが、酒臭いんだけど…懐から取りづらいし。
「これで全部だよ。」ジャラジャラ
『以外に多く持ってるのね。』
「偶々だよ。」
『んーこれだったら、金貨1枚と交換ね。』
銀貨10枚で金貨1枚になるのかな?疑問に思い聞いた。
『ん~若干ズレるかなぁ。時期や状況によって変わったりするんだけどね。10枚で交換できる時もあるけど…食材の価格が安いと20枚ぐらいになるし、逆に高いと5枚くらいになるかな。』
「銀貨の下の硬貨が高い時ってあるの?」
『すごくうろ覚えだけど戦争の時ね。逆転したことがあるわね。町の様子も変わってるしね。』
この感じだと、値切ったら丁度で払う事、前提で値下げした方がいいのかな。その時になったら考えよう。紙幣が薪替わりにされた国もあったし。昔の国だと、物が資産だったから、ハムスターの様に物を蓄えられる倉庫が大切だ。そう考えると収納のレベル上げだな、確か魔力もステータスでも上がるから、次アイラに会う時までのんびり上げられるようにしないとな。
お父さんが気絶から元に戻り、生き返ったようだ。
『んぁ~いてて、あれ何で俺気絶してたんだ?……まあいいか。』
『フフッ、アル君迎えに来たんでしょ。』
『あぁ~そうだ。アルー、冒険者ギルドに戻るぞ。』
「あい。」
冒険者ギルドに戻った。
メニラおねえさんが掲示板で何やら作業をしている。視線を感じたのか、気が付いた。
『ん?あっ、アル君じゃない。査定終えてるわよ。』
「忙しそうだね。」
『ちょっともたついちゃってね。ちょっと待ってね、掲示板張り替えたら案内するわ。』
「メニラおねえさん、手伝うよ。」
『いいの?ありがとう。そこにあるやつ紙を適当に掲示板に刺してくれると助かるわ。』
学校で掲示物貼り替えとかやってたから適当にサイズ合わしてぽぽぽいのほいとやっていく。
『後ろ姿だけ見ると姉弟ね。』
『あぁ、まだ昔の事望んでいたりするのか。』
『分かんないかなぁ。本気で好きになって嫉妬して、おかしくなって貴方たちと別れて長く、修道院で子供達といるうちにね。前の約束、残ってるかしら許嫁の件…』
『だよなぁ。俺の息子を好きになるかぁ~やっぱ…』
『えっ、あっ///違うのよ。見守る為でもあるのよ。貴方の時もそうだったけど、どこか放っておいてあげられないのよ。貴方の初めの頃に似てるのよ、雰囲気が…』
『まあ、息子だからな。はぁ~お前の件息子に話すのなぁ。気が引けるんだよ。』
『ふふっ、貴方の自業自得よ。』
「終わった。」
『ありがとう、助かったわ。ちょっとお父さん達と待っててね。お金取ってくるから…。』
お父さん達と雑談しながら待っているとメニラが戻ってきたようだ。
『ギルにアイラさん、お待たせしました。まずはアイラさんの査定の料金ね。』
じゃらららん
「夢溢れた音だなぁ。」
『アル君、査定の料金ね。インゴット類があれば同じくらい行けるかもしれないわね。ほら』
「おぉ…」
じゃらん
そこそこの量だ。アイラさんの方は多いね、すごいね。将来的にあそこまでいけるようになりたいなぁ。
『後、さっき手伝ってくれた代金ね。』
「いいの?」
『いいわよ。アル君、これからも手伝ってくれそうだしね。』
『おぉー、良かったな。』
「ありがとう。メニラおねえさん。」
お代を渡される。速攻で収納にシュート。超絶エキサイティーン、ツク…普通に入れた。
ちょっとみんなの話を聞いてから帰った。
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