第7話 武具店・訓練場
外で待っていたら…
『ごめん、遅くなったわね。じゃ、いこっか。』
『う…うん。』
メニラがギルド制服から私服に変わっていたがちょい露出多いような、ギルド制服よりもスカートの丈が短かったり、胸元が開いてたりな。冒険者的にはスカウトマンいわゆる斥候兵か…
「民族衣装ぽいね。」
『そうね、昔から愛用しているちょっと変わった民族衣装だけど、動きやすいし。かわいいでしょ。』
「大人の妖精みたい。」
『んふーありがとね。』
大人のというニュアンスを追加したけど少し喜んでくれたようだ。
どちらかとギルドの制服の方が個人的に好きだなぁ。ピチッと太もも辺りの感じがいいんだけど…でも少しゆったりした感じなので体の動きに合わせて服も揺れるので上半身の方に目を向けると胸のあたりにつられて動くので目が行ってしまう。
どっちがいいと言われたら童貞を殺すセーターとセーターとどっちが良いと聞かれたら答えられないぐらい、難解な問題だ。
何が言いたいかと言うと、美人系がちょっと可愛さ混ぜたらズルいと思います。
「めちゃくちゃ服に合ってる。」
『ふふふ、ありがと…でも何度も似たようなこと言うと価値が落ちちゃうわ。でも今日は偶々動く予定があってこの服だけど、やっぱり一番のお気に入りの服なのよ。』
「どんなところが?」
『色々ね。乙女のひ・み・つよ。いつか分かるわ、きっとね。一応ギルに聞いたんだけど、槍とナイフで倒したのよね。』
この服装に関してはすっげー拘ってる感じだ。ちなみに、もうちょっと具体的に言うと下品さはなく、清楚系に近くスタイルの良さに合わせた魅力が高い服装だ。髪色が青色だからそれに合った色とだけ…。
後は想像に任せるよ。
「そうだよ。」
『んー今回行くお店は訓練場と武具店を営んでる所なんだ。意外とね、熟練の冒険者とかもいて、穴場なんだよ。』
「色んな情報も入ってきそうなところなんだね。」
『そうそう、出会いだったりね。まっ、今回は初めて見るような武器もあると思うから、楽しみにしててね。』
大通りを通り少し裏道に入ると、広い場所に出る。多少の移動式の露店もあり、昼間の時間帯でも、活気がかなりある場所だ、しかも訓練場はかなり広いね、現代だと民家4つ分ぐらいの広さかな。
『あの建物が武具店よ。』
カララン
一面に壁武器だらけ、近接武器を銃に置き替えたらサバゲーのお店ぽいなと心の中で思った。木箱にも剣や槍などがぎっしり詰まってた。傘立てのようで笑う。
『ちょっ…あはは、めっちゃ入ってる。』
『やっぱ、相変わらず雑ですね。ただここの武器の多様な種類が特徴で1カ月たつとまた入れ替わって飽きないのよね。』
でも店主の姿はないので、外にそれっぽい人はいなかったから裏方にいるんだろう。
「触ってみてもいいの?」
『今は店主さんいないから、壁の武器眺めてた方がいいよ。そういう所はしっかりしてるからね。基本の武器ぐらいなら説明できるから』
剣
打撃の攻撃が可能で重量もそこそこある事から騎士団等に用いる場合が多い。熟練度が上がると斬撃も可能になり、鉄鎧程度であれば容易に倒せる武器になる。
槍
女性冒険者にとって一番人気なのはこの武器である。重量が軽く女性にも人気であり、リーチが長く先手が取りやすい武器である。突き、モノによっては斬撃が可能、中級以降は魔法槍という存在が出てくるので、お役御免になりやすい。初心者お勧め第一位である。
斧
男性冒険者に限らず、山賊ゴリ……筋肉系の男性、女性、幅広く流通しており田舎に住んでいる一度は触るであろう武器である。モノによっては騎士の剣ですら破壊するほど攻撃特化だ。一撃で倒すならこいつである。
メニラが説明を丁寧にしてる間に、店主が戻ってきたようだ。筋肉質の男性だね。
『おっ、メニラじゃねぇか。店内まで入ってくるとは珍しい。そこの坊主は?まさか、か』
『違いますよ。ほら、ギルっていう冒険者いるでしょう。あの騒ぎの、あの人の息子よ。』
『おっ、おう。さすがに違うよな。ガッハッハ』
あの騒ぎっていうけど、何かあったのかな。
「メニラおねえさん、あの騒ぎって何?」
『んー詳しくはギルに聞いた方がいいかもね。近いうちにその話題が出ると思うわ。』
「分かった。店主さん初めまして、アルです。よろしくおねがいします。」
『おう、よろしくな。』
『そうそう、店主さん訓練場で武器を試しに使わせてくれないかしら、この子、冒険者に今日なったのよ。』
『おう、そうか。まっいつものだな。よし、いくつか見繕って持っていくから外の訓練場で待ってってくれ…』
『ありがとう、アル君行きましょう。』
「はい」
というわけで外の訓練場に足を運ぶ。少し待つとぼろい木箱に武器を入れた店主が来た。
『待たせたな。今準備するからもう少し待ってくれ…そこの木箱の中身の武器を振ってたりしてていいぞ。』
「おぉーやったぜ。」
店主はまた店内に戻っていった。
中身を見てみると同じ種類武器だけど長さや重さが違う物だったりなど、遠距離武器なんかも少ないが入っていた。遠距離系武器は遭遇戦や数任せの戦いでなければ、デメリットよりもメリットの方が上回るな。
『遠距離武器に興味あるの?アル君』
「先に数減らしたり、できたらそれなりに一人でも運用できるかなぁって…」
『んーアル君の場合、矢玉を持ち歩いたりしないし。意外とできるんじゃないかしら、後はアル君の資質とかかな。』
「資質?」
『例えば、近接戦闘に切り替えるタイミングだったり、状況に応じて動けたりしないとね。…簡単に言うと自分にあっているかどうかだね。何か一つの事に集中した方が良い人もたまにいるからね。』
「そうなんだ。」
武器を切り替えるタイミングか。戦闘のセンスが問われる部分が大きいね。遠距離戦闘の場合、一定の距離まで近づいたらって決めたら、もし自分の想像を上回る速度で近寄られる可能性もあるし。
いつの間にか戻ってきた店主が地面に標的台を地面に刺そうとしていた。
ザクッ
「えぇ~そんなにすんなり入るん!!」
『あはは、意外とね。店主、体の使い方が上手いですよ。』
『がっはっは、毎度毎度いい反応で驚いてくれるから楽しいぜ。』
かなりさっくり簡単に地面に刺さるから、相当力ないとダメだろう。
『よーし、初めに遠距離の武器から試してみようか。まずは手本だ。』
「おぉ~!」
弓
威力と連射力が非常に高く、矢玉は専用容器で40本ほどしか身に付けられないという制約があるものの、照準器がないため命中させるのはやや困難、感覚が優れた人や種族が使われることが多い。もしくは別の遠距離武器から乗り換えの候補で真っ先に候補に挙がる。
思った以上に飛ぶ方向が安定しないというか弦を引く動作で使う力がないため、放射線状になっていたら使える。
パチンコ
威力はやや低いため射程距離が短いものの、携帯性と補給性が高い。手先が器用であれば連射する事も可能、そういった側面があり、偵察兵や盗賊などの職業に人気がある。
何というか、威力がないので射程が掴みにくいが命中性は悪くはない、遠くを狙う事が無いから…
投石器
ゴブリンなどが良く使う武器の一つ、ちなみにズボンを代替として使ってる模様、
下痢で戦場出たどっかの戦列歩兵みたいな感じかなと頭を思い浮かべた。
練習もしやすい為か使用率はそこそこの感じらしい。ダンジョンに潜った人は最初この武器だったという話をどっかで聞いた。転生前でもかなり歴史は長い武器だけど…布を使って投げるのは一度やりたいね。
スッ ドゴン
いや…やべっ
明後日の方向へ飛ばしちゃった。使えないからスルー
『坊主は、遠距離武器を使うには若すぎるのかもしれないな。屋根にガコンはなぁーハッハッハっ』
「早く大人になりたいなぁ。(遠い目)」
『ふふっ、意外と大変だから、でも使えると便利だからゆっくりでもいいから練習した方がいいわ。』
というわけで機会があれば練習するため、収納に投げやすそうな石を幾つか入れた。
近接武器に関しては、全般的に問題はなかった。だけど重い物は今の体だと厳しい。
「はぁ~、遠距離武器使いたかったなぁ。」
『まっ、まだ時間があるし近接武器は満遍なくこなせるだけでもすごい事だぞ。』
『そうそう、私もそういう時期あったし。そろそろギルドに戻ろうか、アル君。』
『そうか、何かダンジョンとかで面白い武器とか珍しい武器あったら絶対にここに売りに来てくれ。』
「うん、その代わりまた武器について教えてよ。」
『あぁーいいぞ、またこい。』
冒険者ギルドに戻った。
さっきの部屋に戻ってくるとお父さんの他に知らない人がいた。やや細身だけどさわやか系の男性である。クラスにいる人気者の雰囲気あるね。
『やぁ、君がアルって言うんだね。私はハルト、ギルドの偉い人を補佐する立場の人だ。昨日の君の出来事を聞きたいんだけどいいかな。』
『あっはい。いいですよ。』
何だろう。この学校の教頭先生に悪い事したのが誰だ見たいな空気の感覚は何となく学生時代の口調で話さないといけない感覚だ。
とにかく、なるべく時系列順で話した。あれ、そういえばあそこに行くまでの記憶があいまいだった。まあいっか…
すべて話を終え、質問を5つぐらい目あたりで疲れてきて、眠くなってきた。
「ふぁあ~」
『質問このぐらいかな。メニラ、アルの様子見ててくれ。ギル、ちょっといいか…』
『あぁ、いいぜ。』
ガチャ
メニラとアルの二人きりになったが、うたたねをしていたアルをメニラは眺めていた。
「すぅ~すぅ~」
『君は、とても気持ちよさそうに寝てるね。やっぱ可愛いな。子供は~……そのままだとアレだし私の羽織ものでもかけましょうか。』ナデナデ
ほとんど、この後の記憶はなく。お父さんにおんぶされて帰ったらしい。
『…彼女は死んだか。護衛もか…ははぁーせめて遺品だけでも、確か彼女には”指輪”が…彼女に対して弔いのために…でも彼は遺品は何も持ってなかった。まだ村にあるだろうし、取りに行かせよう。』
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