第6話 冒険者登録
ガサゴソ
荷物から、紙…資料を取り出して見せてくる。ちょっと年季入ってるシワとかそういうの、時代的に仕方ないね。使いまわしているんだろう。
『まず、アル君は冒険者ギルドについてどれくらい知ってるかしら。』
言われて思いつくのは、勇者が魔王に挑むような物語や、大人数で大きい化け物倒すゲームを思い浮かべる。ふと思いついたイメージを言ってみる事にする。
「依頼を受けて、それを達成して報酬を得るような所かな。」
『なるほどね。一応あるには大きく分けるといくつかあるわ。アル君の言った依頼を受けて達成する物もあるわ。高位な人…ってよりも何かの集まりからの依頼が中心なのよ。冒険者ギルドに来るのよ。』
「何かの集まり?」
『そうね。例えば、アル君は家族の集まりで困った事があるとしてギルやセーラさんが代表して困った事があれば、冒険者ギルドに依頼に来るわけね。まっ冒険者ギルドは町の外の荒事や雑事が中心ね。』
「例えば一人の人が依頼を出す事はないの?」
『個人での依頼は少ないわ。他の場所では景気が良ければあるわ。一定の集まりじゃないとお金の掛け金が少なくて誰もしないからね。その場合は直接って感じかな。』
一本化してるわけじゃないのかな。コンビニ感覚で依頼が受けられるわけではなさそう。というかコンビニが万能だよね、水道光熱費とかウェブマネーの支払いとか、行政の住民票発行とか、一つになってるわけがないか。
別のギルドがあったり国が仕事を斡旋してたりだと、あっでも農業に強制的に従事するから関係ないかもな。
「もしかして、他のギルドとかがあるから?」
『それも一つね。一番の理由はダンジョン資源を売ることが大きな収益になるギルドだからね』
「ダンジョン資源って何なの?」
『あ~えっと、ダンジョンから取れるもの…んー例えばね、ダンジョンにはルームっていうのがあるのよ。そこでダンジョンモンスターを一定倒したり、殲滅したりすると宝箱が湧くわ、そこから色々な物が手に入るわ。服や装備、他にも色々ね。でもここのダンジョンは食料や調味料などが良く取れるわ。簡単に言うとダンジョンで取れた物はダンジョン資源というわね。そういった物の売買の中心に冒険者同士の取引だったり、仲介をするのが冒険者ギルドっていう感じね。』
「そうなんだ。」
『じゃあ、さっそく登録に入るわね。』
『まず規約…ルールね。これを破るときつい罰があるわ。この紙に書いてあることが基本にやぶちゃダメな事ね。』
ざっくりと難しい言葉で書いてたけど簡単に箇条書きにする。グレーにしてある部分が多いので、問題起きたらめんどうくさそうだ。
1つ目は生存を最優先。
2つ目は仲間やペアができた際必ず、報酬等の割合をギルドに報告する。
3つ目は非戦闘員を連れていく際かならず、ギルドへの報告する。
4つ目はその国の法が適用されたりなど様々
5つ目は奴隷は祖国の法もしくは買われた国の法により保護されない場合がある。
「大体は国の法が基準だったり、することが多いな。でも、奴隷に関する項目怖いね。」
『ここのギルドは多様な人がいるし、領主が良い人だからまだいいわよ。向こうのギルドは知らないけどね。そこはギルドの雰囲気で変わるわ。』
向こうか、本国って事か、自分のみを守れるようにならないとな。力が一番わかりやすいし、誇示していかないといけない事もありそうだ。
『まあ、大きなトラブルが多かったのよね。私も何度かそういうことに巻き込まれたことがあるからトラブルの元は早めにギルドに相談することをおすすめするわ。』
「わかった、頼りにするよ」
ボン コトン
何か持ち運び可能な黒板出て来た。てかめっちゃ懐かしいね。黒板けしを両手にバンってやるの好きだったなぁ。汚れるけど…
『じゃあ最後に、ランクと称号ね。同じそうに見えて実は違うんだ。ランクは実力と年功序列…何年冒険者としてやってたかなどの冒険者ギルドが評価してランク付ける仕組みね。称号は似たようなものだけど、国とギルドで実績に応じて貰えるものね。例えば、ゴブリンを大量討伐したら、アンチゴブリンマン…って笑わないでよ。』
「ププ…あっはっは、ダサい、絶対貰いたくない称号じゃん。」
『フフ、まあちょっと思うけどね。そんな感じで貰ったら特定の素材を売値が上がったりなどの利点が取れた時に説明するわね。ランクは黒板に書くから見てね。』
ABCの順のRPGゲームに登場する、良くある評価の仕方だ。細かいところが少しあってB100になったらA1に行けたりなどがある。これ競争しないといけない制度じゃん、最上位のSランクは21人しかなれないとかAランクとか人数制約あるらしい。国によって上限数変わるらしい。
今後、冒険者大量に増えたら、依頼とか受ける制度とかできそうではある。
「大体わかった。とりあえず、ランクと称号は気にしないようにしよう。」
『そうね。』
『メニラちょっと来てくれないか?』
『何?』
お父さんが、コソコソ話で話しているが聞こえない。
『頼み事もあるんだが良いだろうか。』
『んー登録終わった後ならね。内容は?』
『こいつを武具店に連れてってほしいんだ。』
『はぁ~あんた…まあいいわ。その代わり、あの子に親友と会わせなさいよ。』
『…親友っておまっ、即答しづらい問題を……まあいいか。俺がセーラに張り倒されることもないか。よし、その条件飲もう。それと、例の噂の件で情報あるからギルドの書記の人と話したいんだ。』
『そう、分かったわ。』
どうやらコソコソ話が終わったようだ。
ガサゴソ
『待たせちゃって、ごめんなさいね。冒険者ギルドの説明はこんなところかしらね。これに君の名前書いて頂戴、これで登録完了よ。』
「ダンジョン以外からの武器の買取ってここでもできる?」
『んーそうね。あんまりおすすめできないけど、可能よ。』
「じゃあ、お願いしたいです。」
シュン シュンシュン
とりあえず、入れられるだけ収納に武器や装飾品を入れていた。
古い鉄剣 x1
銀の指輪 x2
懐中時計 x1
長ナイフ x1
ちょっとメニラは驚いた顔しているが、お父さんもである。これそんなに容量大きくないし使えないんだよな。ゴミ箱代わりに使えるし、ミニマリストだったら100万ぐらい出しそうな代物だと思うけどね。
『これで全部ね。査定に時間かかるから、その間、外に出ましょうか。』
「いいの?」
『いいわよ、ギルも用事あるみたいだからね。ちょっと準備するからギルド出たすぐそこで待っててね。』
お外に出る事になった。デートかー、いやないな10歳離れてるし。
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