第4話 やーめた

漢字ワークの一件以来、まちこと私の間は険悪になっていった。

ちゃんとやらせないといけない。

その一点だった。

かわいいまちこは、時には泣きながら宿題に取り組む日もあった。

毎回お互いがヘトヘトになりながら、1年が過ぎ、2年生も終わりに近づく頃、私の中で何かがはじけた。

やめよう。

このままでは、いけない。

変わらないといけないのは、私の方だ。

そう感じ始めていた。

ちゃんとしないといけないと思うこと。

やーめた。

今思うと、覚悟の瞬間だった。

これから先の、まちこの一番の理解者になるという、私なりの覚悟、だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

まちこ @twinklingdrops

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る