第2話 能力創造

〈それでは、この【能力創造】でよろしいですね?〉


「ああ、それで大丈夫だ。」


 今俺は、やっとの思いでこの【能力創造】という能力を手に入れようとしている。

 落ち着いているように見えるかもしれないが、心はすごく踊っている。


〈では、最後に1つだけお尋ねしますが、この【能力創造】は、能力を創造する能力でよろしいでしょうか?〉


「Yes!」

「あ…それで大丈夫だ……」


 ヤバい。

 気持ちが高ぶりすぎて「Yes!」と、言ってしまった……

 不覚だ………


〈ふふっ。本当に面白い人ですね。〉


「むっ……それはもういいから。能力のほうを頼む。」


〈分かりました。ではさっそくいきますね。〉


 女神アレクシアがそう言うと、

 彼女の両手に、不思議な、光り輝く紋章が浮かび上がってきた。

 そして彼女は、俺に近づいてきて言った。


〈これを使ったら、痛くて気絶しますが、起きたら能力を使ってみてくださいね。〉


 そして彼女は、俺の胸板に手を触れながら言った。


〈本当にありがとうございました。また、逢えたら会いましょう。〉


 そう言うと、全身が焼かれるような痛みが走った。


「なんだ……こ…れ……―――――――」


 そこからの記憶がない。



 ―7時15分 自宅の寝室―



(ん~~~~~)

(あ~よく寝た~~~)

(何か長い夢を見ていたような……)


 そして、自然と目覚まし時計が視界に入る。


(ん!?)

(何でアラームが鳴ってないんだよ!)


 目覚まし時計をよく見ると、そこには日曜日と表示されていた。


(ん??)

(何かこの光景、どこかで見たことあるような………)


 そして、手の甲に違和感を感じた俺は、そこを見て驚いた。


(なんじゃこりゃあああああああああ!)


 そこには、不思議な紋章が刻まれていた。


(……ん?)

(これと同じような紋章、見たことある…よう……な………)

(あ!)


 そして、すべて思い出した。

 女神アレクシアと出会ったこと、不思議な本を拾ったこともすべて思い出した。


(じゃあ、もしかして本当に能力を………)

(使ってみるか。)


 俺がなぜこう言ったか?その理由は1つ、なんか使い方を知っていたから使いたくなっちゃったんだよ!


(じゃあ、早速!)

(システムログイン!ログインID〔suzuminekaito〕!使用能力【能力創造】!)


 俺がそう言った瞬間、目の前に、青く光った浮遊した球体が現れた。


(これが【能力創造】の発動した状態か?)


 まあ、きっとそうなのだろう。

 それで【能力創造】の使い方は、確か欲しい能力をイメージして、その能力の名前を言うんだっけ?

 普通だったらここで悩むんだろうが、

 はっはっは!俺はこの時のために、創造する能力は考えてあるんだよ!

 別に脳内妄想していたわけじゃないからな!舞い上がってなんかないからな!

 あ…………つい興奮してしまった…

 すこし落ち着こう。

 えっと、その能力は確か、アニメやラノベでよく出てくる【最高神】かな?

【最高神】はAIみたいに分析とか色々やってくれるから、すごく便利な能力なんだよね~

 しかも、能力は常時発動もできるようだし、これは必須能力だね!

 じゃあ、やってみようか。

 イメージ………イメージ………………………イメージ……………………………………


(創造!【最高神】!)


 すると、体が光り出した。


(なんだこれ!?)


 そして、何かが宿ったような気がした。


(成功したのか??)


 すると、頭の中に神々しい声が鳴り響いた。


《能力【最高神】を発動しますか?》


「!?」


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