最強の殺人鬼が異世界に降臨した日

「さてこの神から貰った力どう使おうか」


 とぶつぶつ言いながら歩いていた。


 そこに豹人族の可愛らしい、母親と娘が仲睦まじく買い物帰りに歩いていた。

 ふと見ると、どうも悪そうな男達5人に親子が絡まれていた。じっと見ていると男が

 口を開いた。


「おい、そこの獣なに人間様が居るところに堂々と歩いているんだ」

「ここはお前ら汚らわしい獣風情がいていいところじゃねーんだよ」


 そう言われた豹人族の母親は。


「すみません、すみません、すぐ出て行くのでこの子だけには手を出さないで」

「お願いです」


 と男達に頼んでいた。


「なら、お前らが持ってるもの全部だせよ、そしたら許してやる」

「それだけは許してください、お願いです」

「なら?覚悟は出来ているんだろうな?」


 親子は蹴られそうになっていた、俺は考えていたこの親子を助けて利用価値がありそうか、寝る場所も食べる所もないこの俺はこいつらを助けていい人の振りをすれば、家を奪うことも容易いだろうと。少し面倒だが助けて利用しよう。


「おいそこの男」

「女いじめて金とろうとしていいご身分だな」

「なんだ貴様は、この俺を知っての愚弄か」

「この俺はこの巷では有名な貴族のローランドマーキュリーだぞ」

「ほう、面白いならばこの俺と勝負するか、ローランド」

「いい度胸ではないか、ならばローランド家代々の火の魔法で黒焦げにしてくれる」


 周りの男も便乗していた。


『ファイアブラスト〈Fire blast〉』


 男は詠唱した。

 そうするとたちまち火の球が俺に飛んできた。


「そんなものか道化」


 魔法が通用していない事で男達は唖然としていた。


「では俺の番だな」

「魔法反射起動」


 魔術を反射してローランドに命中した。


「なんなんだ貴様は」

「ほう、魔術を食らって耐えるとは流石、貴族」

「ならば、こちらからも仕掛けよう」

「上位魔法を食らわしてやる、有り難く思えよ」


『即死魔法〈Instant death magic インスタントデスマジック〉』


 そう唱えると同時にローランドは、ばたりと道に倒れ死亡した。

 仲間の男達は、慈悲を醜く求めてきた。


「お願いだ、お金ならいくらでもあげますからどうか命だけは」

「この異世界最強の殺人鬼に慈悲を求めるな、貴様らも死ね」


『生物存在破壊〈Destruction of living things ディストラクションオブリビングスィングズ〉』


 この魔法は特定の人物を消滅させるものである。

 そして敵を木っ端微塵にした。


 俺は豹人族の親子に声をかけた。親子は俺を見ても震えていた、それはそうだ目の前で男達が容易く死んで行くのを目の当たりにしていたから。親子は怪我をしていたので回復ポーションを渡してやった。


「どうだ傷は癒えたか?」

「有難う御座います」


 彼女達はやっと心を開いて泣きながら喜んでいた。

 彼女達は名前を教えて欲しいと言ってきたので。

 俺は勿論本名は使わずこの世界で使おうとしていた名前を言うことにした。


「私の名はアーサーリンスと言うものだ、君達は?」


 そう聞くと母親から答えた。


「私はイリヤ・マルスです」

「この子はイリヤ・レインです」

「本当に助けて頂き有難うございました、どうお礼をすれば良いか」

「ほら、レインもお礼を言いなさい」

「有難うお兄ちゃん」


 俺はその子の頭を撫でた。


「なら、僕は旅人でして1日だけ、食事をご馳走になりたいのですが」

「それだけで良いのですか?」

「ええ、それだけで構いません」


 まんまと引っかかりやがったぜこの親子、これで家とお金を奪えばそうだな。

 心の中でそう思った。


 親子の家に着いて夜ご飯を頂いた。

 ご飯の席には、レインの父親のイリヤ・マークもいた。


「今日は私の嫁と娘を救って頂き有難う御座いました」

「いえいえ」

「もう1つだけ私の頼み事を聞いて頂けませんでしょうか?」

「嫁と娘を救ってくれた方の頼みです、私に出来る事があれば」

「では、家族共々死んで下さい」


 そして、俺は発言するや否や聖剣エクスカリバーを取り出して、

 親子の胸を突き刺した。


「どうして」


 泣きながら豹人族の母親が言って全員死亡した。







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