神から授かった能力

「この俺が死んだだとー!」


 俺は唖然していた。



 気がついたら誰かが、俺の目の前に立っていた。


「何だ貴様は、俺は死んだのではないのか」


 俺は尋ねた。


「人に尋ねる態度ではなかろう」


 そうしてこの老人が口を開いた。


「私の名は死者を取り扱う、死神・サイファーズアイ〈Cyphers eye〉である」

「死神だと、まーそうかというか俺絶対地獄行きですよね」

「いや地獄には送らない」

「今まで大変だったな。しかし、人を殺めてしまったその事実は消えないでも、異世界でもう一度やり直すチャンスと力をくれてやろう、勇者になるも良し魔王になるも良し好きにするがいい、そのかわり自分がやった事は必ず返ってくる、力を誰に何のために使うかを考え行動し、頑張るのだ」

「君の過去は知っているからして、私は君を異世界転生者に推薦したのだ」

「では君に与えた力と異世界セントラルフォースについて説明しよう」

 そして力について、セントラルフォースについての話を聞いた。


 話を聞いた限りどうやらこの世界では、魔法が存在し、色々な種族も住んでいるらしい。ただ魔法が存在しているので科学技術は進歩していないというかほぼ全くなく、魔法の力も100段階に構成され、魔法の数は1万を超えるらしい。だがこの世界の人間や魔族以外の他種族が使える魔法の数は100にも満たないという、特に上級魔法を使える人間は稀に持った才能があっても精々1つか2つくらいしか、使えないらしい、色々な騎士の国が争って領地に揉めている、だが今は休戦している何故なら魔王フォースザナイトが復活したからだ。


 そして今回この俺が授かった力はその異世界の神をも超える力らしい。その力というのは、この世界の魔法が使える事はさることながら、その他に存在しない魔法やアイテムも最初から装備している事そして、『全知全能の力、〈omniscient and omnipotent オムニッセント アンド オムニポテント〉』と言う魔法だ、これは魔法能力を使わないと発動しない、ただ全知全能でもやはりこの俺が来てしまったせいでかなりの法則が変わり使い道は少ない。次に『森羅万象の力、All of creation オール オブ クリエイション』だ、因果を逆転させたりなど、色々な法則を無視して行使する事が可能な魔法である。その他には、『時を止める魔法、〈Time hack タイムハック〉』や『即死魔法〈Instant death magic インスタントデスマジック〉』が使える。


 これだけの力を使えるのは有り難いが、殺人鬼の俺としては全知全能や森羅万象の力は極力使いたくは無いと思っている。


 次に装備品に関してだが、もし攻撃を受けダメージを負っても即時回復&不死身の力を持つ、指輪『White healing ホワイトヒーリング』。物理攻撃、魔法攻撃、反射&無効化のネックレス『invincible インビジブル』。そして、魔力&体力の永遠回復のマント『Eternal recovery エターナルリカバリー』を保有している。


 そうして異世界セントラルフォースに降りた元最強と呼ばれし殺人鬼の歌島海斗だったが、異世界転生して早々に、問題が発生してしまった。

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