呪夜の真実[前編](1)

 魔女は人の感情というものに強く惹かれていた。それは魔女の好奇心を満たすには十分すぎるほどに理解の及ばぬものであった。だからこそ、知りたいと思うのは当然のことだろう。そこに、試したいという考えが浮かぶのは、魔女のさがでしかないのだろうか。


 その日、魔女は一人の少女に目をつけていた。

 少女の名はレイリー=ミュート。

 小さな村に住む、心優しい少女であった。


[つづく]






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る