第2話 一択の選択肢が意外すぎて
「聞き捨てならない言葉が聞こえましたが」
「言葉通りだ」
素っ気なく返される。
「いやいやいや、ふざけんなください。大体食すつもり無かったらそこで断ったっていいじゃないですか。」
「『ふざけんな』?」
「スイマセンデシタ」
流石に命は惜しかった。
「……まあいい。断ると言ってもだ。自分の独断ではどうすることもできないこともある」
あ、あ〜なんだこいつもいろいろ事情があって行動しているんだ。当たり前のことなんだが。もし、考えもなしに俺の人生狂わせるのであれば、軽く殺気が出そうだった。
「で、その理由ってなんですか」
「…………使えそうだと思ったから」
前言撤回。何も考えてないよりよほどたちの悪い事情だった。結局自分の損得のために利用されてるだけじゃないか。腹立ってきた。こいつの思い通りにいかせたくない。
「俺も〜忙しいんですよね。」
「言っておくが、今この状況ならお前を一瞬で切り殺すことくらいたやすいのだが」
「スイマセンデシタ」
でも流石に命は惜しかった。大事なことなので二回行ったよ。
「まぁいい。カラス、お前はこれからどうしたい」
「……どう?とは。こう、俺今カラスですよね。親もいないし、生きる術とか、
自分の立場とか、いろいろ教えてくれないとこっちも決め兼ねるというか。
使えそうだとか聞いたから、俺どうしたらいいのかもう決まっているのかなと」
実際、自由にしてくれるのは嬉しいがまだこの状況が飲み込めない。それに、このライオンの思惑も気にくわないが少し気になる。
「ああ、そこからか」
納得したのか。ライオンはこっちを向いたまま話始めた……
聞いた内容を整理するとこうだ。
まず、この世界の人間以外の生物は、例外を除きほとんどが体内に魔力を秘めている。種族や個体差によって魔力量も変わるがそこは一旦置いておいて。
そして魔力を持った生物は魔物と呼ばれ、その魔力の使用により魔法が使えることができる。この魔法の種類も種族によって異なり、さまざまな能力があるらしい。そこで一つの疑問が湧いた。
「じゃあ人間どうなっているのでしょうか?魔物が一方的に力を持ってちゃ、殺されるか良い労働力にされるかしかないと思いますが?」
「そこで人間のとった手段が
『テイム』だ」
「『テイム』?」
当たり前のように理解しかねる単語が出てくる。魔力の話ですらギリギリだったのに別の知識ぶち込んでくると俺の脳も悲鳴を上げる。
「有力な貴族の血にのみ伝わった能力だ。簡単に言えば、魔物と人間が魔力によって繋がり、魔物が人間の使い魔になることだ。見てみろ」
そう言ってライオンは首もとを見せた。そこには濃く焦げた不思議な形の焼印があった。
「で、俺は何をすればいいのでしょうか。」
結局小難しい話ばかり聞いていたがひと段落ついたので、こちらからさっきの話をきりだした。
「ああ、そうだったな。お前には」
「主人の使い魔になって欲しい」
_____________________
???
どこーどこにいるのー!カラー!
ウゥ、最近家出すること多くなったけど、何が気にくわないのかな。しかも回数重ねる度遠くなるし。
わたしのこと嫌いなのかな(泣)
カラー!いたら返事してー!
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