第3話 何者
「
女性の声が家の中に響く。女性の年齢は30代後半程だろうか、とても麗しい。その女性は階段を上がり、部屋の扉をノックする。
「業?寝てるの?開けるわよ?」
そう言って女性が扉を開けると、そこには椅子に座ったまま眠る少年と、点けっぱなしのパソコンがある。
「業?寝てるのね?ほら、起きて〜」
その女性は業と言われる少年の肩を揺らす。しかし、一向に目覚める様子はない。
女性は諦めたのか、パソコンの明かりを消し、部屋を出る。
「疲れてるのかしら…後で起きてくるのを待ってるわよ〜」
そう言って部屋からさっそうと出て行った。
「どうやら成功したようだね…。これでひと仕事終わりだ。」
ふぅ…。初めての仕事で緊張したけど、なんとかなったようだね。これで後は彼が上手くやってくれるのを願うだけだ。ふふふ…。頼んだよ、少年。
暗い空間に、画面を前にして座っている人間がいる。その人間が何者なのか、カルマが知るのは先のことになりそうだ。
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