記念日

初デート

福本は次の日休みだからと思い咲歩に電話をかけた。咲歩は電話に出て俊輔、どうしたの?

明日練習を休みだから一緒にどこか行かない?そうだね、制服でデートする?私服で行った方がいい?

福本は私服見たことないから私服がいいかな。咲歩は俊輔は女の子にどんな服を着て欲しいとかある?ワンビースがいいとか、ミニスカートは穿かないでとか色々あると思うんだけど……。

福本はそれを言っちゃうと明日の楽しみが1つ減るから敢えて答えないよ。明日午前9時に北本駅に来てねと伝えて電話を切った。

2人はお互いに初めての恋人でどんな服装で行けば互いに喜んで貰えるのか分からずネットで調べて当日何を着るのか悩んでいた。

午後9時、晩御飯を食べ終わりお風呂に入ろうと思っていた私のもとに1本の電話が入った。電話は咲歩からでどうしたのかなと思い私は電話に出た。

咲歩、こんな時間にどうしたの?恵凛那どうしよう……。涙声の咲歩に一旦落ち着くように伝えた。

咲歩は俊輔とデートなんだけど何を着ていくか決まらないから恵凛那に相談しようと電話したの。

私は咲歩に自分が男の子だったらどんな服装で着て欲しい?咲歩は可愛いからありのままでいいと思うよとアドバイスをして早く寝なよと伝えた。咲歩を見ていると元信と初めて付き合った時とどこか似てるなと勝手に思い出を重ねていた。

私は何か咲歩の話聞いてたらデートしたくなり元信に明日時間あったら一緒に出かけようとメールをした。すると部活あるからそれが終わってからならいいよと返品がきた。さて何を着ようかな、休みだけど夏の制服も好きだし制服で行こうと決めて私はお風呂に入り明日に備えた。

次の日、2人は駅に集合して咲歩は清楚の代名詞、白いワンピースに麦わら帽子を被り俊輔はズボンに白シャツを着てお互いに清楚、シンプルが1番と考えることは同じだった。

福本は咲歩を見て妖精みたいと見蕩(みと)れていた。その姿を見て咲歩、大好きと抱きしめた。福本は我に返り咲歩ゴメン。ううん、大好きって言ってくれて私すごく嬉しいよ。私も俊輔のこと大好き。 俊輔は照れながら咲歩の手を握り部活でハイタッチしたり握手したりするけど練習以外で手を繋ぐってドキドキするね。咲歩はそんなこと言われたら私までドキドキするでしょ、可愛い。

2人はバスに乗り近くの映画館に向かった。福本は最近上映になった恋愛映画あるみたいだけどその映画観よう。咲歩は映画で一緒に勉強しようと微笑んだ。映画館に着き、ボップコーンと飲み物を買いスクリーンに入った。

上映から2時間、2人はずっと手を繋いでいてせっかく買ったポップコーンや飲み物には全く手をつけていなかった。福本は咲歩に次はどこに行く?咲歩はそうだね……お昼まで少し時間あるしどこか座って話そうよ。私、俊輔のこともっと知りたいからフードコートに行こうとショッピングモールに向かった。2人は椅子に座ると咲歩はマシンガンのように福本に質問した。

俊輔、今日の私の服装どうかな?俺は制服も可愛いけど異次元の世界にいるのかなってぐらい今日は可愛いよ。

俊輔が好きな色は?俺は水色や緑とか好きかな。

じゃあさ好きな食べ物って何?俺はなんでも好きだけどハンバーグやオムライスが特に好きかな。俊輔って可愛いものが好きなんだね。私美味しい洋食屋知ってるからお昼そこで食べない?じゃあそこに行こうと2人はショッピングモールにある洋食屋に向かった。

咲歩は私デミグラスハンバーグ食べるけど俊輔は何食べる? 福本はしばらくメニューを眺め何にしようか悩みじゃあチーズオムライスにしようかな。

福本は呼び鈴を鳴らしオーダーを通すとともに小皿を2つ欲しいとお願いをした。咲歩はチーズオムライスか〜、食べたことないから今度来た時に食べよう。しはらく互いの間沈黙で見つめあっていた。

すると2人のもとに食事が運ばれてきて咲歩はスマホで写真を撮った。福本は自分のチーズオムライスを少し小皿に乗せて渡した。咲歩は思わずこの小皿何?

福本はさっきオムライス食べたいって言ってたから。まぁ言わなくても渡すつもりだったとはにかんだ。咲歩は優しい……。私のハンバーグも食べてと小皿にハンバーグを乗せて渡した。咲歩は俊輔に洋服屋に行きたいと伝えた。咲歩はいい服があれば買おうといつもより少し多めにお金を持ってきて会計をしようとすると俊輔がここは払うよと2人分を支払った。

咲歩はありがとう、2階にある洋服屋に向かった。2人は手を繋ぎエスカレーターに乗ろうとすると俊輔はサッと咲歩の後ろに立った。咲歩はあれ、俊輔どこ?後ろにいるよと答えエスカレーターを上がったすぐの洋服屋に入った。咲歩は色々見て回って俊輔ら私にどんな服を着て欲しいとかある?

福本は黄緑のワンビースや水色のミニスカート似合うと思うと渡した。咲歩はミニスカートにあう服を探して上の服を取り一緒に試着室に来て。実際に似合うかジャッチメントして欲しいからさ。

まず黄緑のワンビースを着て俊輔に見せた。咲歩はどう……かな似合うのかな?俊輔は悶絶して可愛い、なんて言葉にしたらいいのか分からない。咲歩は1度カーテンを閉めて次にミニスカートと服を着て再びカーテンを開けた。

福本はすごく似合ってる、お年玉3年分持ってきて支払うのでワンピースもミニスカートも着て欲しいと熱意を伝えた。咲歩はその気持ちだけで大丈夫だよ、服は自分で買うよと会計を済ませた。

午後3時、福本は小腹が空いたから何か食べようと提案した。咲歩はいいよ、何食べる?実は俺、甘党でワッフル一緒に食べよう。

福本ワッフル好きなんだ、可愛い。私もワッフル好きだからいいよ。そして2人はワッフル専門店に行きカフェラテとワッフルを食べていた。咲歩は1つ気になっていたことを俊輔に尋ねた。

さっきエスカレーターで私の後ろに立ってたけどどうして?福本は痴漢や盗撮なんてされたら嫌だよ。

咲歩は私に痴漢や盗撮しようとする人なんてよっぽどの物好きしかいないよ、でも俊輔のその気持ち嬉しいな。咲歩は気づいてないけど結構咲歩を見てる人いたよ、それもあってこれはヤバいって思って。

俊輔って優しいね。でもさ、俊輔も男の子だから私に同じような気持ちになったことあるんじゃない?

ないとなったらうそになるけどこうやって手を繋いで歩くだけでも夢みたいなのにそれ以上のことはもっと咲歩ともっと絆を深めてからだね。咲歩はそれだけって言われたらどうしようかと思っていたがそのひと言を聞いて安心した。

一方その頃、私は元信から連絡があるまで家にいて体を休めていた。スマホを充電をしつつ少女マンガを読んで咲歩と福本君デートって言ってたけどあの2人はどうしてるのかな。

私は他人の恋愛まで気になりこれじゃあ咲歩に冷やかしている3人と同じになる。2人が幸せならそれでいいのに何故か気が気でいられなかった。

少女マンガを読んでいたら元信から電話がかかってきて今練習終わったから1時間後の午後5時に北本駅に来て欲しい。私は電話を切りパジャマから制服に着替えた。

軽くメイクをして目はいつもよりパッチリさせて家を出た。私は午後5時に駅に着くと元信はまだ来ておらずもう5時に来てって言ったの元信なのにと拗ねていた。5分後、元信がやってきて遅くなってゴメン、探し物してたもんで。それなら遅くなるかもって連絡してくれてもいいのにと拗ねた。

元信は怒ってる時は甘い物を食べた方がいいとチョコを食べた。私は元信の手を繋ぎ小腹空いたから何か食べたいと元信に伝えるとひとまずいつものショッピングモールに行こうと向かった。

私は元信と手を繋いで歩いていると微かに私を呼ぶ声が聞こえる。元信は誰か恵凛那を呼んでるよと一旦止まると私たちの方に向かって小走りで来る人がいた。

もう呼んでるんだから返事してくれてもいいのに。私はあの、すみませんどちら様ですか?ちょっと恵凛那酷い、私だよ咲歩だよ。隣にいるのが俊輔だよ。

もちろん分かってるよ、咲歩その白のワンピース可愛いね。でしょ?さっき2階の洋服屋で黄緑のワンピースと水色のミニスカート買ったんだよ。

私はそうなんだ、今度見せてね。じゃあまた明日。

咲歩はせっかく会ったんだからダブルデートしようよ、私は恐る恐る元信に咲歩がこう言ってるんだけどいいかな……?元信はもっと恵凛那のことを知りたいし、4人でどこか行こうか。

4人はドーナツ屋に入りカフェオレとドーナツを1つずつ頼み元信が4人分の会計を支払った。

私は改めて1人ずつ紹介した。まず私は隣にいるのが佐藤元信さんで私の彼氏であり、この前まで合同練習をしていた佐藤舞依さんの弟です。続いて白いワンピースを着て洋服屋の袋を持っているのが川上咲歩さんでその隣にいる白いシャツを着ているのが陸上部に新たに入部した福本俊輔君ですと一通り紹介をした。

元信は咲歩ちゃん、恵凛那は部活や教室の時ってどんな感じなの?咲歩は恵凛那は自分のことよりも常に他人のことを考えているので心配ですね。福本君は陸上部のキャプテンとして恵凛那はどう思う?

俊輔は周りは女の子しかいない中で陸上部に入れないと思ってたのですが中田先輩は大丈夫だよ。走幅跳と200mをしてるのですが隣にいる咲歩に教育係にしてくれて今があります。

元信は恵凛那すぐにムリするところあるから止めるようにしてね。

私は咲歩にそういえば買った服見せてよ。恥ずかしいと咲歩は袋から取り出して私はワンピースとミニスカートを見て可愛い、いいな。

でしょ?俊輔が私に着て欲しいってお願いされて。

元信は何か幸せそうだね。

俊輔は実は今日が初めてのデートで今までは電話やメールばかりで休みだから意を決してデートに誘ったんです。咲歩が喜んでて僕も嬉しいです。元信はまた4人でどこか行こうねとドーナツ屋を後にした。


記念日覚えてる?

私は元信と付き合ってもうすぐ1年が経とうとしていた。私は陸上、元信は野球と記念日という記念日は中々過ごせず電話やメールだけで祝うことが多かった。1年記念日はどこか一緒に出かけて過ごしたいなと考え、私は元信に電話をかけた。

私たち付き合ってもうすぐ1年経つけど覚えてるよね……?覚えてるも何も毎月おめで、宜しくねって電話やメールで伝えてるでしょ?

私はそうだけど……。この前咲歩と福本君がいた時のデートも久しぶりだったし形式上付き合ってるけどホントは好きな女の子いるんじゃない?そんな訳ないだろう、俺が好きなのは恵凛那だよ。恵凛那は心配性だな。

私は涙を流して怒った。なによ好きなのは私だけで元信は私のこと好きじゃないんでしょ。もういい電話切るね。恵凛那ちょっと待って、俺が恵凛那のこと好きな証明するよ。拗ねた私はどうやって証明するのよとにかく今日はもう寝るね。

私は好きなのに元信にあんな言い方しちゃった。元信の言う通り私は心配性ですぐに人を疑ってしまうのは悪いって分かっているのに……。でもそれだけ好きってことの裏付けってことなのに。今日は寝て明日謝らないとな。ベットで寝ようとしたら元信からメールが届いた。

さっきはゴメン、恵凛那のことを心配性だなんて言い方して。改めて恵凛那が俺の事好きだってことが分かったよ。明日も電話しよう、記念日の予定も決めたいし。私はメールを見て返信せずそのまま寝た。次の日起きて今日も電話しようねハートマークを付けて送信した。

私はお弁当を持って練習に向かった。午前は個人練習をしてお昼にビーチパラソルの下でお弁当を食べていた。遥華、美穂、友美は付き合っている私や咲歩を僻(ひが)んで誰かいい人いないかなと毎回そのようなことを聞かされて私はそんなに言うのなら3人とも浴衣で花火大会に行ったら?何もしないよりマシだと思うよ。

友美はたしかに恵凛那の言う通りだね。遥華、美穂今度女子3人で虚しく花火大会に行こうね。遥華は約束だよ。美穂は抜け駆けしないでよ。

私はお昼食べ終わったし午後の練習するよ。体をほぐしリレーメンバーと咲歩、福本それぞれ分かれて練習をした。そして時間となり、周りはダウンするつもりでいたが私は最後に1本グラウンド走るよと伝え最後の1本を走りダウンをした。練習を終えて遥華はスマホで花火大会が行われる日の天気を調べていた。そして遥華は私に抱きつき泣いていた。

私は遥華どうしたの?次の土曜日雨予報だって。花火大会中止になるかもしれない……。あくまでも予報でしょ?晴れることを皆で祈ろう。俯(うつむ)いている遥華を慰めて部室の鍵を閉めた。

私は遥華に対して気丈な振る舞いをしたが土曜日の花火大会の日、雨なのか……。中止はやだな。

私は家に帰えってすぐ晩御飯を食べて自分の部屋でゆっくりしていると元信から電話がかかってきた。

恵凛那、今大丈夫?私は大丈夫だよ、昨日はゴメンね。周りの人は信頼してくれてるのに私は心配性ですぐに人を疑っちゃうのに元信を始めいつも周りの人は傍にいてくれて嬉しいと思うな。昨日はあんなこと言っちゃったけど私も元信のこと大好きだよ。

元信は俺の方こそ心配性なんて言ってゴメンね、明日何があるか分かる?私は花火大会でしょ?でも明日は雨予報だから晴れること祈ってるんだよね。

元信はそれもそうだけどもう1つ大切な日でもあるよ。私は付き合って1年記念日でしょ?そんな大切な日を忘れるわけないでしょ。明日は午後まで練習だから終わったらまた連絡するね。

電話を切り明日の花火大会を楽しみにしていた。

次の日私は起きて曇天ですぐさま雨が降りそうな感じだった。雨が降っているのなら室内練習に変えるがしかし何ともいえない微妙な天気。途中酷くなったら室内練習や早めに練習を上がる対策を考えた。

私は折り畳み傘を持って学校に向かった。部室前には先に4人が来ており空を見上げていた。遥華は恵凛那、曇天だけど練習はどう考えてる?

私はまだ雨降ってないし外でやろうと思ってるよ。雨次第では室内練習に切り替えたり早めに切り上げたりしようかなって思ってるよ。

遅れること10分、福本がやって来てすぐ準備しますね。雨振らないでほしいですね。福本はすぐに着替えてグラウンドに出て準備体操をしてウォーミングアップをしていた。

練習開始1時間後、上空からポツポツと雨が降ってきて次第に雨が強くなった。友美は恵凛那雨降ってきたよ、どうする?

私は皆1回部室に避難しよう。そして部室に行くと美穂は身震いしていた。福本はカバンに入れたタオルを私たち女子5人に渡した。皆さん身体冷えるのでバスタオルですが被ってください。私は福本君ありがとう。そんなとこで立ってなくて入りなよ。

福本はありがとうございます。すぐに戻ってきますといって1度部室を後にした。友美は福本君どこ行ったのかね、咲歩知らない? 私に聞く?知るわけないでしょと話していた。

すると福本は部室に戻ってきて温かいミルクティーを1本ずつ女子5人に差し出した。私は思わずこれは?

福本は女の子は身体を冷やすのはよくないって聞いたので自販機でミルクティーを買ってきました。ミルクティーはじゃなくて別のものの方がよかったですか?

私は福本にその気持ちだけで嬉しいよ。私の分はいいから福本君飲みな。そんなとこでずっと立ってたら福本君が身体冷やすよ、こっち来て。

福本はそんな女の子のとこに男1人入るなんて出来ないです。隣の部室空けるので大丈夫です。

咲歩は俊輔入りなよ。私は嫉妬したりしないからさ。部室に入りなよ。福本は恐る恐る部室に入った。失礼しますと足を入れるとドキドキしていた。

皆さんと一緒に練習してるのに1つ屋根の下で一緒になるといつもと違う感じになりますね。僕が好きなのは咲歩ですが美人で可愛い先輩たちと共にいるって思うと緊張します。

友美は嬉しいこと言ってくれるね。でもね福本君、それは咲歩に言ってあげな。嫉妬しないって咲歩は言ってたけどホントは私だけにって思ってるからあまり他の女の子には言わない方がいいと思うよ。

咲歩は福本とのデートについて話した。この前ね、私がエスカレーター乗ると俊輔が横にいると思ったら横にいなくて何故か後ろにいてビックリしてさ。 理由を聞いたら痴漢や盗撮されないように守ってくれたんだ。美穂は福本君男らしいね、でもそれだけ?他にも思うことあったんじゃない?

福本は実はあの日、咲歩には言ってなかったのですが痴漢や盗撮を防止もあったんです。でもそれ以上に僕がまだ咲歩のを見てないのに他の男が色目をつけてって言うのが嫌だったのでそれも込みで咲歩を守らないとなって思いました。

遥華はそっか、福本君も男の子なんだね。咲歩、着替えないと風邪ひくよ。着替えた方がいいんじゃない?

咲歩は何を言ってるの。俊輔がいるの分かってるでしょと顔を赤くし大声で遥華に怒った。福本は咲歩が着替えるなら俺は目を閉じるから着替えてもいいよ。咲歩はじゃあシャツだけ着替えるね、福本は目を閉じた。耳元で遥華、美穂、友美は耳元で今咲歩が着替えてると目を開けなよと囁いた。だが咲歩がいいよって言うまで決して目を開けなかった。私は思わず悪いお姉さんの挑発によく乗らなかったね、咲歩のこと好きだし大切に思ってるんだねと微笑んだ。

福本はいつかはとは思いますがそんな簡単にってなると軽い男だと思われるのでお互いにもっと絆を深めてからって考えてます。

私はこれ以上の練習するのは体調を崩すと判断した。そして部室で話す私たちの声は強い雨によってかきされた。


記念日当日

午前中、大雨が降り私は1度家に帰った。お昼ご飯を食べながら外を眺めると朝よりは小降りになってきたが花火は中止なの開催なのかか微妙な天気だった。とりあえず花火大会が行われると信じて私は練習着を脱いで1度シャワーを浴びた。そして浴衣に着替えて花火大会の準備をしていた。

私は降ったり止んだりの天気でいつ降るか分からないので念の為折り畳み傘も一緒に持っていくことを決めた。午後3時、雨が止み願いを通じたのか光明が差した。河川敷は足下が悪く滑りやすいし気をつけないとな。元信からの電話で午後5時に駅に来て欲しいと伝えられた。

私は家を出て駅に向かった。空を見上げると再び雲がかかっていた。今日は雨が降ったり止んだりとして忙しない天気だなと呟いていた。駅に行くと咲歩がいて紫の浴衣可愛いね。恵凛那も水色の浴衣可愛い、雨降らないといいねと話していた。

午後5時になると元信がやって来て咲歩ちゃんこんにちはと頭を下げると私はまた会ったら宜しくねと先に花火大会の会場に向かい、私と元信は河川敷で花火を眺めていた。私はこのまま持ってくれたらいいな、途中で中止は寂しいからそれは困ると思っていた。

花火大会は2時間を予定されており、花火大会から1時間後に夜空から私の額に雫が落ちた。まさか、雨降ってきたのかなと思い上空を見上げた。雨が降り元信は私に傘を差し相合傘をしていた。

遠くの山で雷鳴がして私は思わず元信の袖を掴み、雷落ちたらどうしよう、怖い。すると元信は私の頭を撫でて大丈夫心配するな、俺がいるからと何故かこのタイミングで私の頬にキスをした。

私は雨が降り花火大会は中止の雰囲気が漂っていて正直ずっとここにいても雨に打たれて風邪を引く感じがした。私は元信にずっとここにいるの?

元信は電話で誰かに宜しくねと伝え電話を切った。私は久しぶりに元信の家に行くと舞依が恵凛那ちゃん久しぶり。お風呂湧いてるから早く入っておいでと言ってくれた。ご飯とお風呂どっちにする?私はならご飯からいただきます。

元信のお母さんは恵凛那ちゃんご飯もおかずも沢山あるからおかわりしてね。私はすみません、では御遠慮いただきます。

お父さんは恵凛那ちゃんいつ見ても可愛いねこんな子がお嫁に来てくれたな。私はいつも可愛いがってくださりありがとうございます。そのような日が来ることを願ってます。

舞依はもし元信と恵凛那が結婚したら義理の妹になるのか、フシギな感じがするね。私はいつも舞依さんにはホントの妹のみたいに接してくれて嬉しいです。

食事を終えて、私は元信とお風呂に入り私は上がろうとした時、頭を抱え"しまった"〜と大声で叫んだ。元信は大声を出してどうしたの?私は浴衣で来たから着替えないこと忘れてた。元信はそれなら姉ちゃんの借りる?俺は恵凛那の浴衣姿なら毎日でも見たいけどね。

私は元信に浴衣を着る機会もそんなにないしまた浴衣着るよ。元信の部屋に行き私は浴衣姿で一緒にベットで寝ることになった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る