第9章 失くした真実

エクステラは城の最深部へとたどり着いた。

「やっぱり…魔王神なんていない。」

そこには何かの核があった。

「これを壊せば…。行くよ、クロステラちゃん!」

「アハ、あたしを頼ってくれるんだね。じゃあ、一緒にやろうか。」


『『虚化』』エクス・ゼロ・クロス


核を2人で切り刻む。そして核は音もなく消えた。

「真実はいつも残酷だけど、これは少しだけ嬉しい…かな。」

エクステラは城を出て、街へ戻った。



「テラさん!」

エクステラが街へ戻るとイルマが出迎えてくれた。

「イル君…」

真実を知ってしまった私にはもう…だけど笑うしかなかった。いつもよりもずっと偽った笑顔。

「ごめんね、妖精の泉へ報告に行かなきゃ。」

エクステラは顔を隠しながらイルマから離れた。

「本当にごめん…」

最後にぽつりと呟いた一言はあまりにも悲しみが詰まったものであった。

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