エピローグ ~ 裁判を終えて10年

第74話 厄年の大騒動

 私がこの裁判騒動を体験したのは、満で41歳になる前後のことでした。

 数えでは、ちょうど「厄年」になる年。その「前厄」として、かの自称中松某が出てきたことになります。

 確かにこの裁判沙汰の起こった2010年は、その後起こった建物立退き騒動と併せて、「厄年」だったと言えるかもしれません。


 さて、厄年というのは、非科学的な迷信ともいえない側面があると、個人的には思っております。

 これはあくまでも一般論ですが、なんだかんだで、それまでやっていたような生活習慣でやっていては体がだんだん持たなくなりますよ、ってことを、「厄年」という表現で先人が教えてくださっているのかな、とも、思えるのです。例えば、ラーメンやカレーの大盛や超大盛なんかを今までのように食べまくっていてはいけないとか、飲み放題と称してがばがば飲んだり、ましてや焼肉のそれも食べ放題なんかに行って、やれビールの肉の飯のとやっているようではいけませんよ、危ないですよ、気をつけなさいよ、とね。

 表現というかネーミングとしては、悪く言えば確かに非科学的、かもしれん。

 だけど、よく言えば「粋」な表現ではないかな、とも思えてならんのです。

 そういう意味では、この裁判の一連の自称と、その後起きたアパートの立退き騒動、私にとっては、必然的に起こった「事件」だったのかもしれませんね。

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