大学生

大学生活

僕が行った那古野学園大学経済学部は1年生の時は日好キャンパスで2年生からはキャンパスを移し那古野キャンパスに行くことになっている。

入学式が終わり外に出ると各部活、サークルが鬼のように新入生に勧誘をする。

この時僕はチラシはもらったがすぐにどこのサークルに入るとかは決めずに大学初日を終えた。

次の日新入生は食堂に集まるように言われ履修の組み方の説明を受けた。

高校までと大学の決定的な違いは高校までは授業カリキュラムが組まれているが大学の場合は必修科目を除き後は自分で履修(授業)を組まなくてはならない。

なお大学では半年ごとの履修で半年で履修科目何単位で年間何単位までと定められている。

そして僕はそのことを知らず履修内容を見て全部埋めて大学の先生にこれでいいか見せたらこれだとまるで高校の授業だし取れる単位より多いからダメだと指摘を受けた。

再び僕は書き直してOKをもらいパソコンで履修登録をした。

必修科目の授業に行くとそこにいたのは河浜中学野球部の川畑智大(かわばたともひろ)が教室に座っていた。

実はこの智大とは昔からの仲で幼稚園、小学校、中学生と同じで高校はバラバラになったが久しぶりの再開した。

中学生の時に僕は美紅と登校している時僕に付き合っているのかと揶揄(からか)っていたのは智大だった。

そして僕は智大と家もそんなに離れていないので最寄り駅で集まってよく那古野学園大学に通っていた。

僕と智大は話をしていて小学校、中学校、高校で1番勉強したのはいつかと聞くと高校の時もそれなりに勉強したが中学校の時は睡眠時間削って宿題やって受験勉強してたから普段の宿題は休み時間にいかに1つでも多くの宿題を終わらせるのがカギだったと言って僕も同じことを考えていてあの時は大変だったけど楽しかったよねと話していた。

智大は僕にサークルはどうするか聞いてきて数が多すぎてどのサークルに入るか悩んでいた。

智大は実行委員サークルに所属することに決まり僕もサークルを幾つか回って決めようと思った。そして気になるサークルを見つけた。

それは心理学サークルで人心理が分かれば相手が何を考えているのか分かるし面白そうと言う理由で僕は心理学サークルの門を叩いた。

メインは心理学部の人だけどそれでもよければサークルに入ってもいいと言われて僕は心理学サークルに入ることにした。

サークルに行くと心理学の授業をどういう意味なのでこうなると話していたが学部の違う僕は何を言っているのかサッパリだった。

そこで部長が僕に分かりやすく説明してくれて後期の履修で心理学があれば取ろうかなと考えた。

7月になり初めての定期テストで大学、履修している教授によっては15回目の授業の時に問題を課したりレポートやそれに通ずつ課題を出す代わりに試験期間中は試験がない科目もあった。

そして高校までと違いこの日の何時間目にあるか自分で確認しなくてはならない。大学の授業は基本的に90分だがテストは60分で30分経てば途中退出が認められる。

月曜日〜金曜日の1週間の時もあれば水曜日から始まり土日を挟み月曜日、火曜日までの時などこのテスト週間と言うのもその時によってまちまちになっている。

そして僕は初めての大学の定期テストを終えて結果を待っていた。

このテストの結果も高校までとは異なる。高校までは何点で何点以下が赤点等があるが大学のテストの結果はABC評価(C60〜69、B70〜79、A80〜89、S90〜100)で科目別にABCと付けられCまでが単位取得を認められてDやまEだと単位取得にはならず仮にこれが必修科目だった場合はもう1度同じ授業を受けなくてはならない。


夏休み

夏休みになり大学の夏休みは2ヶ月程あり出かけたり色々し心理学サークルで旅行に行くことになり僕は参加することにした。1度大学に集まり1泊2日で岐阜県に行き温泉等色々な所を巡った。

この夏僕は人生で初めてのアルバイトとして派遣アルバイトに登録した。

この派遣会社の対応には驚いた。

いくつかの案件がありその中から選べるのかと思ったらそうではなくこの日この現場に行ってくださいというもので僕は現地に向かった。

そして内容はアーティストのライブの撤去活動で派遣会社の名前を出さず別の名前で言うように指示されていた。

初めてのアルバイトで素性とかも何も知らなかったが今考えればブラックだと思う。

いくつかの派遣会社が集まりライブが終わるのを待っていた。そしてライブが終わり僕は指示を受けながら仕事をしていた。

普通ならば名前等で呼ばれるところバイト君と呼ばれてやってその日は終わった。

次の日別の現場に行き似たような仕事でまたしても呼ばれ方はバイト君で2回目だがさすがにここで働くのはヤバいと思いしばらく派遣会社に行けると申告をしなかった。

しばらくして派遣会社から電話がかかってきていつ入れるだと強気に言われて僕は別のアルバイト先が見つかったので辞めますと言った。

そうすると派遣会社はウソをつくなと疑いをかけてきて僕は電話越しで一貫して辞めますと言うとホントだとしても同じところで4年間もやらないだろうと言ってきた。

結論を言えばウソだが同じところで4年間働く人は普通にいると思うのになと思い僕は電話を切ってその番号からの電話は2度と出ることはなかった。


後期授業

前期の時とは違い少し大学生活にも慣れた僕は夏休みの終盤後期の履修登録をパソコンでしていた。

前期この種類何単位取ったし1年の間にもう少し取るか、いや得意なものばかり履修すると後で嫌々取らなくてはと色々考えながら履修登録を考えていた。

履修登録を済ませて僕は再びアルバイト探しをしていた。

この前のことがあるから綿密に探さないとまた同じ目にあうと考えた。

後期の授業が始まりたまたま智大と同じ授業が重なりお互いに今季もよろしくなと言いあっていた。

前期の時もあったが講義や教授によっては毎回課題やレポートを課す人もいてパソコン室に籠って調べレポートを書いていた。

僕はただ坦々とパソコンで打っていてイマイチ集中出来ずにいた。そこで僕はパソコンにイヤホンを挿し込みラジオを聞きながらやることにした。

僕はKND49が出てるラジオを聞いたことがなくレポート作るのにも時間も労力もかかるからと思いラジオを聴きながらやっていた。思った以上に僕はハマりレポートが課されていない時でも時間を見つけてはパソコン室でラジオを聴く時もあった。

授業を受けてレポートをやって気がつけば冬休みで前期と同じ感じでテスト勉強をしていた。冬休みが明けて14回目、15回目の授業が行われてテストを迎える。

冬休みが明けて1ヶ月、このテストが終われば長い春休みとなる。前期の時と比べて後期は難しく思いつつも僕は解答欄を全部埋めた。

成績は前期と比べると……って言った感じだった。そして春休みになりしばらくゆっくりしていて3月半ばに2年生から那古野キャンパスに移ることによりキャンパスの説明等をするからと言うことで那古野キャンパスに行くことになった。

行きは智大と共に学校に行って帰りは散策を兼ねて途中の駅まで歩き電車で帰った。きっとこの時から歩くのが好きになり色んな所を歩いて巡るようになった。

同じ学校に歩いて行くにしても道を1本変えるだけで見えてくる景色がだいぶ違いそれが楽しくて色んなところを歩くようになった。

その中で今まで知らなかったお店を知り入って新しい発見をする。僕はこれが楽しくて仕方がなかった。


那古野キャンパス

そして2年生になり僕は那古野キャンパスにいた。那古野といえば愛知でも大きな街で周りには色んな物が沢山あるだろうと淡い期待をしていた。

しかし周りを見渡すと……驚く程何もない。ここは那古野なのか?信号を渡ると那古野城があり信号1つでこんなにも景色が変わるのかと思った。

那古野キャンパスは開校して2年でサークルは実行委員とボランティア部の2つで那古野キャンパスだサークルをするならこの2つになる。

僕は1年の時に行ってた日好キャンパスにサークルをしようとすると電車やパスで行くと1時間程かかる。授業後行こうとすると心理学サークルは終わっていて事実上心理学サークルに行くのは不可能だと思った。

ならば自分の好きなことをやろうと思い僕は小さい時からお笑いが好きでテレビでは見ているが自分でもやってみたいと思いネットで自分に合いそうな落語研究会を探した。

そしてネットで色々探して僕は那古野大学落語研究会に行きついた。

サイトには問い合わせをすることがあったので僕はアポを取るために連絡をした。

そして後日僕は那古野大学落語研究会に足を運んで別の大学だが参加出来るかと尋ねると名前は載らないが活動すること自体は問題ないと僕は正式に那古野大学落語研究会の一員となった。この出来事が僕にとって大きな転機と言っても過言ではない。


新スタート

新たに落語研究会に入った僕は自分でお笑いのネタを書いてた見せての日々を過ごしていた。

今となっては1番初めに書いたのは何を書きたいのか、何を伝えたいのか分からずただ文字を羅列しただけだった。

僕は昔から野球が好きでそれをもとに書くと先輩からはこれだと予備知識が必要で見てるお客さんは分からないと言われた。

そして先輩からはコントを中心に書くのか、漫才を中心に書くのかまずはどっちか選んで書いてみた方がいいと言われた。

僕は動画でお笑いを観てどういうスタイルでやっていくのか模索をしており、僕は動画を見て只管(ひたすら)漫才を書いていた。

僕は漫才を書いていると同級生倉本樹(くらもとたつる)から連絡があり依頼が来たから参加するかと聞かれて僕は自分の書いた漫才がどこまで通用するのか試したいということもあり参加することを表明した。

夏休みにあると聞いて那古野大学に行ったり公園やファミレス等に集まり僕は樹と漫才をすると決めて漫才の練習をしていた。

何度か練習をして本番当日を迎えた。

時間となり僕は初めての漫才を披露して緊張のあまり噛んでネタが飛ぶ等散々な結果だったが周りのお客さんは笑ってくれてホントに救われたと思っていた。

秋の学園祭に向けて僕はネタを新たなネタを書いては直しての繰り返しをしていた。


ゼミ

後期の授業が始まりある日ゼミの説明があると言われて教室に集められた。

幾つか説明があり任意だがゼミに加入しない場合は余分に4単位多く取らなくてはならず基本的にどこかのゼミに所属する人が多い。

1度説明を聞いて第1希望から書いて提出して抽選で外れたら第2希望、第3希望となり決まるまで抽選が続く。僕は第1希望に原子力発電に関するゼミがあり興味があったこともあり原子力発電のゼミに第1希望で入ることが出来た。


ネタ見せ

僕は学園祭に向けてある日ネタ見せ(部内でネタを見せ合う)をすると連絡が来たので授業後那古野大学に行き、部室に行くと鍵が空いていない。

まだ授業をやってるからしばらく経てば誰か来るだろうと思っていた。30分、1時間経っても誰も来ない。なんとなくこの日は誰も来ないんじゃないかという雰囲気がしてきた、1時間半が経ち1つ上の先輩が部室に来て僕は先輩に思わずネタ見せって今日で合ってますかと聞くとそうだよ、先輩も今日は誰も来ないかもしれないねと言って話していた。

僕は先輩と学園祭にどんなネタをするのかをお互いに見せあって相方は違うが練習をしていた。

その後先輩は僕をご飯に誘ってくれてご飯をご馳走してくれて今日はせっかく来てもらったのにゴメンねと言ってくれて僕は樹と時間を合わせてネタ合わせをしますと伝えた。僕が考えた漫才はこれになる。


皆川 倉本はいどうも〜NO NAMEです宜しくお願いします

倉本 なんでこんなコンビ名にしたこと言うと

皆川 小学生の時よく名前を書かないで無くし物をしてたから

倉本 あれお前だったのか、周りが困るからちゃんと名前書いて

そんなことよりもちゃんと自己紹介しないと

皆川 改めて皆川、倉本でやっていこうかなと思います

倉本気づいたらもう秋って早いな〜

倉本 ホントだよ皆川にとって秋と言えば何がある?

皆川 やっぱりハロウィンじゃない?

倉本 たしかにハロウィンは盛り上がるよね

皆川 ビーンポーンガチャガチャ、ガチャガチャ

倉本 ちょっと、何してるの?ビンポンだけ押して

皆川 ピーンポーン

倉本 ガチャ

皆川 Trick or money.お金くれないといたずらしちゃうぞ

倉本 お金くれないといたずらしちゃうぞっておかしいから

それを言うならTrick or treatお菓子くれないといたずらしちゃうぞだから、そんな洒落た強盗おらんわ

皆川 いや、俺の周りに実際やってる人いたよ

倉本 マジでやるやつおるのか、他の秋あるでしょ

皆川 他にもいくつかあるよ

倉本 どんなのあるか教えてよ

皆川 USB容量

倉本 その空き関係ないだろ

皆川 じゃあスポーツの秋とかは?

倉本 スポーツの秋はいいね、どんな感じなの?

皆川 倉本は10年前に那古野パオロンズに山本選手いたの覚えてる?

倉本 あ〜、覚えてるよ

皆川 その山本選手のリストバンドの値段が100万円するんだよ

倉本 へ〜、そうなんだ。ってなんの話しのだよ

お前はもう秋を語るな

皆川 あと1つあるんだよ

倉本 どんな秋?

皆川 芸術の秋

倉本 芸術の秋なら分かりやすいかもね

皆川 俺実はピアノ弾けるんだよ

倉本 そんな話し始めて聞いたわ、何を弾くの?

皆川 国歌だよ

倉本 そんなの俺でも弾けるわそして2度と芸術を口にするな

皆川 そっか、じゃあ口にしないわ

倉本 お前は素直か

もういいよ

皆川 どうもありがとうございました


倉本に言うとバイトが忙しくて中々顔を出せなかったと言うと行ける日は言うからもし部室に行けない時は電話越しでやろうと言う話になった。

僕は健にこっちの大学に来て欲しいとメールを送った。

これには理由があり、仲間内でするのもいいが全く知らないが第三者の意見を聞いてみたく僕は智大を食堂に呼んで漫才を見てもらいどこがよくてどこが悪いかを言ってもらう狙いがあった。

智大からテンポをもう少しゆっくりした方が相手に伝わりやすい等を聞いて僕は大いに参考になった。


学園祭当日

他の大学が学園祭2日間の中、那古野大学の学園祭は3日間行われ、部活やサークルに入っていない人は旅行に行くのが那古野大学のステータスとなっていた。

僕はホントは準備からやりたかったが授業があった為に授業後が終わった11時に学校を出てすぐさま那古野大学に向かった。出番が来るまではネタ合わせをしたり他のサークルを見たりしていた。

僕は樹と共に最後の練習をしていて本番を迎えることにした。2度出番があり2度ともお客さんが沢山入った。

1度僕はお客さんの前で漫才をしたことはあるが何度やってもお客さんの前ですると言うことは慣れない。たかが4分、されど4分だが漫才をやっていてテレビで出ているお笑い芸人の人達はホントにすごいなと思った1日目を終わった。

2日目、3日目は朝から参加して外でフランクフルトを売っていたのでテントを建てて販売したり1日目と比べて時間があるので色々なサークルを見に行って出店で食べていた。

2日目、3日目は1日目よりも多くの時間を割いて樹と共にネタ合わせをしていた。

2日目、3日目は土日で教室がいっぱいになるほど人が入って嬉しい半面、1日目よりも緊張をしていた。出番となりめっちゃ心臓がバクバクしながらもネタをやってお客さんが笑ってくれることが何よりも嬉しかった。

僕は初めての学園祭が終わり打ち上げで近くの焼肉屋に行った。僕は漫才をやって改めて難しさと楽しさを知って来年以降も出たいと思うようになった。


別の依頼

2ヶ月に1度那古野のハコ(会場)を借りて大学生や那古野で活動する芸人さんがお笑いをする依頼が来ていた。

僕は倉本からその話を聞いて倉本に今回も一緒にやろうと言うといつも同じ人とやっているよりも色んな人と組んでやった方がいいと聞いて僕は2つ上の小池直斗(こいけなおと)先輩と組むことにした。

僕は小池先輩が春卒業し、東京に就職をすることを聞いてそれもネタに入れこもうと思っていた。そして1度ネタを書いて小池先輩に見せた。

その後2人で話し合いをしてどのようにしたらもっとよくなるのかと試行錯誤していた。

先輩は1度これをもとに書くもんで書き終わったらまたメールで送るねと言っていた。数日後先輩からメールが送られてきて僕は妥協をしたくなくこの文言は外せないと先輩に伝えた。その時のネタが


皆川、小池 はいどうも〜、皆池です宜しくお願いします

皆川 小池さんと漫才するの初めですね〜

小池 皆川君初登場で初登場ですが大目に見てあげて下さい

皆川 そんなことより小池さん

小池 そんなことよりなんなの?

皆川 春から東京行かれるみたいでおめでとうございます

小池 あ、わざわざありがとうございます

皆川 お客さん、小池さんにおめでとうって言わなきゃダメですよ

小池 そんな急に言われてもムリだから。って言うかお客さんいじっちゃダメだから

皆川 僕心配なことがあるんですよ

小池 心配、何を心配してるの?

皆川 だって小池さん方向音痴じゃないですか

小池 歳上の人に向かっていう言葉じゃないね

皆川 小池さんの携帯にGPS入れなきゃ心配ですよ

小池 心配の仕方を間違っているから それだったら携帯のマップで見るからいいよ

皆川 出たよそうやってすぐ携帯に頼るんですね、さすがゆとり世代日本代表

小池 俺には荷が重すぎるよ 他の話題何かないの?

皆川 小池さん何が好きですか?

小池 なんだその合コンの質問みたいなのは?

俺が好きなのは旅行かな

皆川 旅行好きっていいですね でも小池さん旅行行くのに味音痴、運動音痴、方向音痴ではダメですよ

小池 皆川君さっきから失礼なことばかり言ってるね

そんなこと言うなら皆川君道に迷った時どうするの?

皆川 まぁ僕ならタブレットで道を調べますね

小池 ゆとり世代日本代表なのはお前だよ

もういいよ

皆川 どうもありがとうございました


何度か授業後に部室に行って小池先輩と漫才のネタ合わせをしていた。気になる点があればその都度変えてやってみてよければ変えるしあまりピンとこなければ戻してやってを繰り返した。本番当日授業後急いで会場に行って先輩と時間になるまでネタ合わせをしていた。裏で芸人さんのネタを見ていてやっぱりクオリティーが全然違うなと思いながら僕の出番が回ってきた。やっていると意外とお客さんからネタがウケてすごい嬉しかった。

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