怖い話⑭

564219

障子の穴

 子どもの頃、障子に穴をあけて遊んだ人も多いんじゃないかな?


 障子に穴をあける…でも、穴を安易に開けないほうがいいかもしれませんよ…


「プスッ…プスッ…」


 Aさんは幼いころ、障子に穴をあけて遊ぶのが大好きだった。そのせいでよく母親から怒られていたらしい。


 「Aちゃんやめなさい!」


 いつものように怒られるかとビクビクしながら母親の眼を恐る恐る見ると…


 「障子に穴をあけると穴をあけた分あなたが不幸にになるんだよ?」


 当然Aさんは信じなかった。幼かったAさんはただ楽しいという思いからその後も穴をあけ続けていた。


 そのAさんも20歳になりさすがに穴をあけなくなった。しかし、そこから不幸が連発した。母親が亡くなったのだ。Aさん母親の葬儀が終わり魂が抜けたような様子で母親の遺骨を前に座り込んでいた。


 座り込んでいると携帯電話が鳴った。


 「はい。もしもし。」


 「Aさんでお間違えないでしょうか?」


 そして電話の相手はAさんの父親が事故で今亡くなったことを伝えられた。

 

 そして一時間後祖母が亡くなったことが伝えられた。そしてその後も自分と蔦がっている人間が相次いで亡くなった。


 そこでAさんは幼いころを思い出した。穴をあけた分だけ不幸になる。 


 「そんな…。」


 穴をあけた数などAさんは覚えているわけがない。


  そう…Aさんは幼いころ障子の穴を開け続けた分だけ今後も不幸が訪れる。


 Aさんは一生不幸と共に生きていかないといけないのかもしれませんよ…

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