進路について
2年後
時が経ち僕、美華、藍は大学3年生になっていた。
花南は湘北自動車、美琴と咲綾は正式に劇団秋風の正式な団員として歩き始めた。
僕は次の進路を考えていた。僕は美華と藍を女子大前のカフエに呼び、進路についてどうするのか聞いた。
美華は私イラストレーターになろうかなと思う。絵はそんなに描くの得意じゃないけど考えるのが好きでパソコンで絵を描くのなら頑張れそうだなって思ってさ。
藍は私、国際弁護士になって沢山の人を救いたいからまずはアメリカの大学院に行こうかなって考えているよ。美華は琢磨君はどうするの?
僕はずっと陸上に関わってきたからスポーツ専門店に働くか選手のサポートする理学療法士を目指して専門学校行くか考えてるんだよね。
僕、美華、藍はそれぞれ夢を持ちつつ新たな道に進もうとしていた。
ある日僕は家で寝ていてベットから転げ落ちて悲鳴をあげた。診断結果は左足を骨折し入院することになった。
僕は入院したことを咲綾、美華、藍にそれぞれメールを送った。美華と藍は授業後病院に行くと琢磨君ドジだな、早く治してねと少し話して差し入れのリンゴを置いて帰った。
僕の両親は大学が違うのに美華ちゃんも藍ちゃんもお見舞いに来てくれるってありがたいね。母親は僕に咲綾さんはお見舞いに来るかな。
僕は咲綾は劇団に入ってるからお見舞いに来る時間ないと思うよ。そっか……また咲綾に会えるかなって思ったいたけどね。
僕の病室に足音が聞こえてきて咲綾がやってきた。琢磨くん足を骨折したって言っていたけど大丈夫?
早く治してまた出かけようねと言って後にしようとすると咲綾は僕の両親を見つけて一礼し、咲綾さんキレイになったね、琢磨から聞いたけど劇団にはいったんだってね。大変だと思うけど頑張ってね。
琢磨君のお母さんありがとうございます。公演があれば是非お母さんやお父さんもいらしてください。日程はまた琢磨君から聞くねと母は答えた。
咲綾は美琴が外で待っているから帰るねと言うと母は美琴さんって?
咲綾は同じ劇団の人ですと言うと琢磨のこと知ってるなら咲綾さんと2人でお見舞いに来てねと言うと咲綾は美琴にも伝えておきますと言って病室を後にした。
僕はイジられるような嫌な感じがした。僕の予想は当たってしまい、母から今日は美華ちゃん、藍ちゃん、咲綾さんと琢磨の友達にはかわいい女の子ばかりだね、こんなかわいい子達がいたら生きてるのが楽しいでしょ。
僕は宮城と狩野は高校の友達だよ、俺が好きなのは咲綾だけだからと言うと母は咲綾さんを大切にしないゃダメだよ。咲綾さん言ってた美琴さんってどんな人と聞くと僕は咲綾が今度一緒に来るって言ってたでしょ。そのうち美琴さんも来ると思うよ。
咲綾は美琴に昨日琢磨のお母さんが是非美琴にもお見舞いに来て欲しいって言ってたことを伝えるとじゃあ今日劇団の練習終わったらお見舞いに行くことにした。練習が終わり美琴は花を買い、咲綾と共に病室に向かった。
咲綾は2日連続で訪ねてすみません、隣にいるのが昨日お話させていただいた美琴です。琢磨君のお母さんはじめまして橋本美琴と言います、お花買ってきました。
美琴さんも咲綾さんと同じぐらい可憐でお淑やかだなと母は言うと美琴はお世辞でもそう言ってもらえて嬉しいです。
美琴さんも咲綾さんと同じ劇団みたいで忙しいと思うけど体調には気をつけてね。美琴はありがとうございます、お母さんも体調にお気をつけくださいと言って咲綾と美琴は病室を後にした。
母は後は他に女の子の知り合いいないのか聞いてきているよ、俺の部屋にあるスポーツ雑誌持ってきてと母に頼んだ。母は一旦家に帰りスポーツ雑誌を持って病室に戻ってきた。
僕は雑誌をめくり、花南の特集を見せて知ってるけど今湘北自動車で走ってるからここには来れないよと伝えるとこんなすごい選手とも交流あるの?かわいいし実力もあるってすごいね。総合病院の近くにある施設で僕はギブスが外れリハビリを始めた。
理学療法士の人の話を聞きながらリハビリをしていると僕は理学療法士の人に陸上してた時にケガしたことないのにベットから落ちて足を骨折しちゃいましたと談笑していた。
僕はどうしたら理学療法士になれるのか聞くともちろん勉強することは大事だけど、1人1人に寄り添うことが大事かな。僕はリハビリをしていると1人とてつもないオーラを放っている人がいた。
僕はそっとしておこうと思ったが理学療法士の人にあそこにいる女性は誰ですかときいた。琢磨君知ってるかな、湘北自動車の岡山花南選手だよ。
僕は帰ろうとしたら花南は僕の姿を見つけて声をかけた。琢磨君足どうしたの?
僕は花南に恥ずかしい話ベットから落ちて足を骨折しちゃいました。
花南さんはおっちょこちょいだな、かわいい。入院してる時誰かお見舞いに来たか聞かれた。
僕は咲綾、美琴さん、宮城、狩野が来てくれました。僕は花南さんこそどうしたんですか?
花南は体調悪い中練習していていたら足を
僕は花南さんは昔から頑張りすぎるのであまり頑張りすぎない方がいいですよ。
花南は琢磨君ありがとう、大会に出ることがあればまた観にきてねと言うとわかりましたと答えた。
資料請求
リハビリを終えていつも通りの生活に戻ることが出来た。そして僕は理学療法士になりたいと考えていて専門学校の資料請求した。
色々な学校を探していて僕は高校の時釜谷体育大学と共に進路の1つとして考えていた東川スポーツ医療専門学校に行こうと考えていた。
釜谷体育大学には理学療法士を目指す学部もなければカリキュラムがないので専門学校に行くことを決めた。
僕のようにベットから落ちて足を骨折する人もいれば花南さんみたいにムリに練習をしてケガを持ってしている人の助けになりたいと考えた。
僕は咲綾に理学療法士を目指すから専門学校に行こうと思うとメールすると咲綾は琢磨の夢が叶うことを祈ってるよと忙しい中返信が来た。
美華と藍をいつものカフェに呼び出した。
僕は2人の前で理学療法士になるから専門学校に行くと伝えると琢磨君どうするか悩んでたから答えが出てよかったねと話をしていると宮城や狩野は現状を聞くと美華はデザイナーとひとことで言っても色々あるからその中で具体的に何をしようかまだ分からない感じかな。
藍はまず六法全書を読んで法律をまず覚えてるところかな。国際弁護士になろうと思ったらまだまだかなって思っているよ。僕は3人ともそれぞれ難しいけど頑張っていこうと言った。
咲綾からの連絡
僕は進路を専門学校と決めて他のアルバイトを探していた。
咲綾から電話があり僕は咲綾にどうしたのか聞くと明日時間があるかと聞かれ僕は時間あるよと答えた。カラオケ行きたいもんで付き合って欲しいと言われ、僕は10時に港南駅で待ってると電話を切った。
翌日、僕は港南駅で咲綾を待っていると咲綾は元気がなく俯いてなんだか頑張って家を出た感じの表情に見えた。
僕と咲綾はカラオケに行き、何があったか分からないけど沢山歌ってまた明日から頑張ろうと励ました。
咲綾は喉を痛めるぐらい大きな声で歌い突然泣き出した。僕は劇団で何かあったかと聞くとさらに暗い表情をしたのでゴメンね、その話はしないようにする。
僕は咲綾を抱きしめて言いたくなったらいいな、つらかったね。咲綾は泣き止んで僕は改めて何があったのか聞くと琢磨ゴメンね、自分でも何が何だか分からず泣いちゃうことがよくあってさ。それならよかった、てっきり劇団で何かあったのかと思ったと言うと劇団の練習は大変だけど美琴も頑張ってるから私も頑張らないとなって思ってるよ。
僕は咲綾にあんまりムリしちゃいけないよ。何かあれば夜中でも電話出るし来て欲しいって言われたら行くもんでさ。咲綾はそんなことしたら琢磨に迷惑かかるでしょ。その気持ちだけで救われるよ、ありがとう。僕は咲綾と一緒にデュエットしようと言って何曲かデュエットした。咲綾はさっきまで暗く
咲綾は僕にまだ時間あるかと聞くと1日空いてるよと答えるとそれならお笑いライブに行きたいと言ってネットで探すと須谷駅近くの劇場でお笑いライブが行われると言うことで僕と咲綾は須谷駅に向かった。若手のお笑い芸人が一生懸命やってる姿をみて僕は大笑いしていた。
咲綾は腹を抱えて笑いながらも何かを考えているような様子でいた。お笑いライブが終わり僕は咲綾に笑いながらも何か考えてそうな顔をしていたけどどうしたのか聞くと面白くて感動し笑ってたけどどうしたらあんなに人を感動させることが出来るのかなって考えてさ。
僕はお笑いと演劇どっちもエンターテーメントっていう意味では通ずる所あるしってなると何か咲綾なら分かると思うよ。咲綾は考えて取り入れてみるよ。
僕は咲綾が元気になってくれてよかった、この後どこか行きたいか聞くと映画観に行きたいと言われ、僕と咲綾は恋愛映画を観に行き咲綾は感動して泣いていた。映画を見終わり咲綾はデザートバイキングに行きたいと言い食べに行くことにした。時間になるまで咲綾は只管食べて取りにいっての繰り返しをしてお店を出た。
咲綾は僕に今日は1日付き合ってくれてありがとう。琢磨と一緒にいて元気が出たよ、これで明日からまた頑張れるよ。琢磨が言ってたけど何かあったらまた話すから琢磨も私に何かあったら言ってね。僕は咲綾に分かった、ありがとう。
試験
暑い夏が過ぎて僕は専門学校の試験、美華はイラストレーターが出来る会社の試験、面接、藍は国際弁護士を目指すためにアメリカの大学院の試験を幾つも受けていた。
僕は試験を無事にパスすることが出来た。美華は何社も受けてダメでめげそうになっていたが自分はイラストレーターになるんだという確固たる思いを思って受け続けた。
藍は大学院の試験はいつも学科はパスできるものの英語の面接で中々上手くいかず悩んでいた。僕は美華と藍の手助けになればいいなと思い何か困ったことがあればいつでもメールしてきてと伝えた。
美華は中々面接で上手くいかずにいたので僕に面接の練習をしたいといって練習相手をしていて客観的に指摘をしていた。
後日、美華は試験を受けに行って学力試験は問題なく通り、面接試験1次試験をパスし2次面接、3次面接をパスしついに最終面接までいくことになった。美華は僕にメールで琢磨君のおかげで最終面接までいけたよ、だから最終面接の前にまた面接の練習をして欲しい。僕はあと一歩だから最後まで手伝うよ。
試験当日の朝僕は美華に谷町公園に呼び出され、面接の練習を行った。美華はこれで自信もって臨めると嬉しそうに言って面接に向かった。美華は最終面接を受けてハキハキと答えて美華は結果を待っていた。
その頃藍は英語での面接がどうしても上手くいかず、僕は手伝ってあげたいと思うものの英語を話すのが得意ではなかったので助っ人として咲綾に頼もうと考えた。
僕は咲綾に狩野が国際弁護士を目指してアメリカの大学院に行きたいみたいだけど英語の面接をお願い咲綾にお願いしたいとメールを送った。咲綾はいいけど劇団の練習があるからそれが終わってからでも大丈夫ならいいよって藍ちゃんに伝えておいて。僕は咲綾に藍の連絡先を教え、2人で連絡するように言った。
僕は藍に咲綾が劇団の練習が終わった後でなら大丈夫って言ってたから咲綾と連絡取り合って面接の練習やってと伝える。
咲綾は藍に電話し琢磨から藍ちゃんが困ってるって聞いたけど今どこにいる?
藍は谷町公園の近くにいると伝えると谷町公園に行くから待ってて欲しいと言って電話を切った。しばらくして咲綾は公園に着き藍は咲綾に例題の面接問答を藍と練習していた。
面接の練習をして咲綾はだいぶ暗くなってきたからまた練習しよう。
藍は咲綾さんお疲れなのにすみませんと言うと私でよければいつでも力になるよ。咲綾は藍ちゃんが大学院行って国際弁護士になることを私は願ってるよ。
その後、咲綾と藍は何度か会って面接の練習をし、試験の日を迎える。
藍は学科をなんなくパスして問題の英語の面接に挑む。今までは面接で言ってることが分からない点が多かったが留学経験のある咲綾に面接の練習をしてくれたおかげで流暢な英語にもしっかり聞き取れてしっかりと答えることができた。藍はルーズベルト国立大学大学院の試験を終え、不安な気持ちでいっぱいで結果を待っていた。
美華のもとに1本の電話があり、株式会社ミックスデザインの人事部からで春から一緒に働きましょうと内定通知だった。
そして美華は僕にメールでミックスデザインっていう会社内定をもらったと来て、僕は美華に合格おめでとうとメールを送った。僕は狩野も合格決まったら3人でどこか食べに行こうという話を美華としていた。
そして藍のもとに英語で書かれたメールが届いた。藍はメールをクリックするとルーズベルト国立大学大学院からのメールで思わず涙を流した。藍は咲綾にメールをそのまま送信した。
そのメールを見て咲綾も思わず涙を流した。咲綾は藍ちゃんおめでとう、これから大変なことが多いと思うけどひとまず決まってよかったね。
その後、藍は僕に私ルーズベルト国立大学大学院に合格したとメールが送り、僕は藍におめでとうこれで3人とも進路が無事に決まったね。
僕は咲綾に美華、藍、僕の3人とも無事に進路決まったと伝えるとみんなよく頑張ったから4人で食事行こうと誘った。
まだいつ予定が空いてるか分からないからまた琢磨君に連絡するから美華ちゃんと藍ちゃんに連絡して。僕は咲綾に言われたように美華と藍に俺を含めた3人が進路決まったから咲綾が食事行こうと誘ってくれたから日時決まったらまたメールするねとそれぞれ送った。
咲綾はすぐにでもご飯に誘おうとしていたが咲綾は美琴と共に全国公演で回っていた。1ヶ月後咲綾は久しぶりに時間が出来た。
咲綾は僕に明日午後6時にたまげき近くの焼肉屋に行こうとメールした。僕は美華と藍に午後6時時にたまげき近くの焼肉屋に行くことになったとそれぞれメールを送った。午後6時に焼肉屋前に僕、美華、藍は待っていると劇団の練習を終えた咲綾がやってきてお店に入った。4人は席に座り基本コースを頼んだ。咲綾は3人ともいつもここまで来てもらってゴメンねと言うと美華はこちらこそいつも食事に誘ってもらいありがとうございます。
咲綾はいつも同じお店で悪いなと思うけどここの焼肉美味しくて飲み会とかはよくここに来るんだよね。私たち焼肉好きなので嬉しいですと美華と藍は言った。4人は僕と咲綾はビール、美華はチューハイ、藍はハイボールを注文した。飲み物が届き咲綾は乾杯をして3人とも無事に決まっておめでとう。好きな食べ物、好きな飲み物どんどん頼んでね。美華は咲綾、セットメニュー以外のも頼んでいいの?美華は目を輝かせた。
咲綾は同じものでも違うものでも。美華はシーザーサラダにビビンバ、藍は海鮮焼きに冷麺、キムチで咲綾は琢磨何か頼まなくていいのか聞き、ビールと揚げ物の盛り合わせを頼んだ。
僕は咲綾に劇団忙しいのに時間作ってありがとう。咲綾は今は団員となって練習生の時とは責任感がまた違うよ。それに私は3人と話してると気が楽だし、話して食べて飲んですることでストレス発散出来るからさ。
藍は咲綾は留学してたって言ってたけど異国の地で困ったこととかあった?
咲綾は言葉というより行った国の文化に慣れることかな、言葉を話せるか心配かもしれないけど何とかなるよ。咲綾はメニューでパフェを見つけて美華、藍パフェ食べる?
美華はじゃあ抹茶パフェにしよう。藍は私、ソフトクリームにしようかな。琢磨君は?
俺もいいの?いちごパフェにする。
咲綾、美華、藍は揃ってかわいいと言った。美華は咲綾はどうする?
私はコーヒーゼリーにしようかな。咲綾はタッチパネルでオーダーを通した。4人でスイーツを食べ、咲綾は会計を済ませてお店を後にした。
サプライズ
僕は咲綾の誕生日に何かしようと考えていた。とはいったものの何も案が思い浮かぶわけでもなく宮城に電話をした。
もしもし宮城、咲綾の誕生日に何かしたいなって思うけれど何をしたら喜んでもらえると思う?
琢磨君、難しい質問するね。急に言われてもピンと来ないから藍ちゃんに聞いてみるねと電話を切った。
宮城から狩野、狩野から美琴さん、美琴さんからみなみさんと電話リレーが行われて最終的に僕も含めて5人で集まって案を出すことになった。
この時僕は1人で考えるより1人でも多くの意見を聞いた方がいいなと感じた。まさに三人寄れば文殊の知恵とはこの事なのかと実感した。
発起人でもある僕は1人ずつメールでいつなら都合がいいか確認して翌週の日曜日、午前10時にみんなで港南駅に集まることに決めた。
僕は当日、メモ帳と筆記用具を持って駅に向かった。
午前10時に集まる予定だったがみんな30分前に港南駅に到着し、駅構内にある喫茶店に向かった。
僕は咲綾の誕生日に何をしたら喜んでもらえますか?
みなみさんから琢磨君は何がいいと思う?
僕は演劇のプレミアチケットを渡してあげることかな。それか一緒にアパレルショップ行って好きな服を買ってあげるとかかな。
すると女性陣は落胆していた。
美琴さんは琢磨君、演劇のプレミアチケットを渡されたら嬉しいし、好きな服を買ってもらえたらそりゃあ嬉しいけど違うかな……。美華ちゃんはどう思う?
私はお付き合いとかしたことないので分かりませんが好きな人からもらったものなら何でも嬉しいですが一緒に行って買ってもらうと言うよりも自分のために時間を割いて考えてくれたものならどんなものでも嬉しいです。藍ちゃんはどう思う?
そうだね……。私たちもそうだけど甘いもの好きだからケーキとか出てきたら喜ぶかな。みなみさんは何をしたら喜ぶと思われますか?
咲綾は優しい子だから基本的に何しても喜ぶと思うけれどみんなが挙げた物もいいけれど1日デートして帰りにオシャレなお店に行ってホールケーキに咲綾お誕生日おめでとうっていうプレートを置いて手紙を読むとかいいと思う。咲綾の性格として物をもらっても喜ぶと思うけれど心に残るようなことの方が嬉しいのかなって思うよ。琢磨君、どう思う?
きっと咲綾なら喜ぶと思います。ですが……。
みなみさんは僕にですがって何か気がかりなことでもある?
咲綾に手紙を渡したことあって何回もするとくどいというかまたかって思われるのかなって。
美琴さんはもう手紙渡しているってさすが。でも女の子としてはスマホ全盛期の時代に直筆の手紙をもらえるなら何回でももらっても嬉しいと思うよ。みなみさん、美華ちゃん、藍ちゃんはどう思う?
満場一致で嬉しいと喫茶店にこだました。
後はどこに行くかだな……。誕生日は特別な日だからいつもと同じようなところ行っても仕方ないからな……。
美琴さんからそれも考えるのと笑っていた。
僕は咲綾を喜ばしてあげたいのでお願いしますと頭を下げた。
みなみさんは琢磨君が頭を下げているし、私たちを頼りにしてくれていてかわいいと思うよ。こうなったら最後まで一緒に考えてあげよう。
僕は満面の笑みでありがとうございますと伝えた。
女性陣からは琢磨君ホントかわいい〜。こんな満面の笑みでお願いされたら断れないと最後の最後まで僕は4人に頼ることになった。
皆さん、誕生日の日にどこに連れて行ってもらうと嬉しいですか?
みなみさんと狩野はテーマパーク、美琴さんはお家デート、宮城はショッピングという案が出た。
みなみさんは逆に琢磨君はどこ行きたい?
僕は商店街で食べ歩きやアウトレットで1日いるとかしてみたいです。あくまでも僕の誕生日ではなくて咲綾の誕生日なので咲綾が行きたいところに連れて行ってあげたいです。
みなみさんはこれだと埒があかないね。美琴、咲綾に誕生日にどこに行きたいかそれとなく聞いてみて。琢磨君のサプライズだからばれないように。
分かりました。帰ってから聞いてみます。
結局5人で集まったがどこに行くか決まらなかった。
美琴さんは琢磨君、後で詳細をメールで送るからちょっと待っていてねと解散した。
そして美琴さんは咲綾に電話をかけてくれた。
もしもし咲綾、美琴だけど今大丈夫?
うん、大丈夫だけどどうしたの?
咲綾の誕生日の日に何が欲しい?
なに、藪から棒に。美琴が私の誕生日に何かくれた事ないのに突然何かあった?
だからこそ何かあげたいなって思ってさ。それかどこか行かない?
美琴の気持ちだけで十分だよ。ムリに何かしようとする必要ないよ。
それじゃあわざわざ咲綾に電話かけてした意味がなくなるよ。ちゃんと答えて。
美琴がそういうなら……。そうだね〜欲しいものは物というよりも手紙かな。行きたい場所としては遊園地とアウトレットがある所なら1日中いられるからいいかな。これは何かのアンケート?
美琴さんはまぁそんな所かな。ありがとう、ちょっと用事あるから電話切るね。
そして美琴さんからメールの詳細が送られてきた。
僕は誕生日のデートにアウトレットに行って帰りにオシャレなお店に行ってサプライズとしてお誕生日ケーキを仕掛けることに決め、お店の予約を午後6時に入れておいた。
咲綾の誕生日
僕は咲綾の誕生日前日に電話をかけた。
明日予定がなかったらデートしよう。
咲綾はじゃあ何時にどこに行けばいい?
僕は午前9時に港南駅に来て欲しい。
咲綾は分かったと電話を切った。
明日は咲綾の誕生日デート、だとすればお揃いコーデデートの方がいいな。だが後に控えるサプライズのためにフィーリングでお揃いコーデになればいいなと思っていた。
翌日、咲綾の誕生日を迎えた。僕は黒のTシャツを着て港南駅に行って咲綾を待っていた。きっと咲綾ならお揃いコーデしたいはずだと祈りつつ咲綾が来るのを待っていた。
「琢磨君、お待たせ」
僕は振り返ると咲綾がいて白いTシャツに白のミニスカートを穿いていた。か、かわいすぎると自分の彼女に見蕩れていた。
琢磨君、顔が赤くなって固まっているけれど大丈夫?そう言って僕の顔を見ていた。
大丈夫だよ。今日は遊園地のあるアウトレット行こうと思うけれどいいかな?
咲綾は笑顔でもちろん。琢磨君とのデート楽しみと行ってスキップをしていた。ひとまず僕は咲綾の手を繋いで電車に乗った。
僕は咲綾の手を握り最寄りの豆川駅に着くまでまともに咲綾の顔をチラチラ見ていた。
琢磨君、さっきからチラチラ見てどうしたの?
僕は咲綾がかわいすぎて直視出来なくて……。
咲綾はニコッと笑った。琢磨君にかわいいって言ってくれて嬉しいよ、ありがとう。でもね、私はチラチラ見て直視出来ないって言っている琢磨君の方がかわいいなって思うよと頭を撫でた。
そうしているうちに豆川駅に着いて豆川アウトレットに向かっていった。
咲綾はアウトレットと遊園地どっち行く?遊園地行くにしてもジェットコースター乗らないから安心してね。
僕は午前中は遊園地に行って午後はアウトレットに行くっていうのはどうかな?
咲綾はじゃあそうしようかな。そうなれば何に乗る?
僕は遊園地の案内板を見てゴーカートがあることを見かけた。ゴーカート勝負でもする?
咲綾はいいよ。今回は罰ゲームなしで単純にどっちが早いか決めよう。
僕と咲綾はゴーカートの料金を払ってカートに乗った。走っている途中でお互いにぶつかりつつも同着でゴールした。咲綾は白黒はっきりつけたいとゴーカート5番勝負で先に3勝した方が勝ちで偶数勝利になった場合はデュースという形でその後2勝した方が勝ちにしよう。
僕は相変わらず負けず嫌いだなと思いつつもゴーカート勝負を仕掛けたのはこっちだからどれだけでも付き合うことを決めた。
ゴーカート勝負は僕は3勝、咲綾は1勝でお昼の時間になった。咲綾はもうすぐお昼だけどどうする?
僕はお昼の前に観覧車に乗ってからお昼にしたいと提案した。
僕と咲綾は観覧車に乗って手を握って周りの景色を見ていた。てっぺんに着いたところで僕は咲綾にキスをすると咲綾は僕の頭を撫でた。さっきはゴーカート勝負に付き合ってくれてありがとう。こんな優しくてかわいい彼氏がいて私は幸せだよ。そう言っている間に観覧車は1周して降りた。
午後1時、僕と咲綾はお昼ご飯を軽めにしようと2人でうどんを食べてアウトレットを見て回っていた。
咲綾は色々なお店に行ってこの服かわいいと鏡を見て自分に当てていた。僕は実際に着てみたら?
そう言うと咲綾は10着を服を持っていき試着していた。どの服も似合っていて全部買ってあげたいと思って咲綾に尋ねた。
どれもかわいいから全部買うよ。
そうすると咲綾は口を膨らませて拗ねた。
どれもかわいいっていうよりもこれが私に似合うからこれを買ってあげるよって言ってくれた方が嬉しいな。
そう言われて僕は咲綾にもう1回試着し直すようにお願いをした。10着の中から1着を選ぶのは難しいなと思ったが彼氏としてというよりも早本琢磨として咲綾にどれを着て欲しいか考えた。
僕は特に紫のワンピースが似合うよ。
咲綾はニコッと笑ってこの色合いかわいいよね。ホントに買ってもらってもいいの?満面の笑みで僕を見つめていた。
咲綾の笑顔が見られるなら安いものだよと会計を済ませて咲綾に渡した。
その後、数軒アパレルショップを見ていると咲綾は僕に声をかけた。
琢磨君を歩き回してゴメンね。小腹空いたし何か食べる?
僕はスマホを見ると午後3時、ホントなら何か食べたいと思う時間帯だがこの後にはサプライズが待っているから我慢することにした。
僕は大丈夫だよ。咲綾は何か食べたい?
咲綾はじゃあソフトクリーム半分個しよう。
そう言って近くにある出店でソフトクリームを買ってベンチで食べていた。
歩き疲れたねと咲綾に話しかけてしばらくベンチでゆっくりしていた。この時僕は何時に豆川駅を出て港南駅に戻ってイタリアンレストランに行くか考えていた。
咲綾は僕にこの後どうする?
残り時間を考えてお店に遅れる訳にもいかず、1度港南駅に戻って時間を見ると中途半端に時間があるが映画や演劇をゆっくり観ているほど時間があるわけではない。さてどうしよう。
僕は咄嗟に咲綾、本屋行きたいけど寄ってもいい?
咲綾はいいよ。晩御飯までしばらく時間あるしいいよ。
2人で本屋に行って僕はスポーツ雑誌、咲綾は女性雑誌を読んでいた。その時も僕はスマホをチラチラ見てお店までの距離と見計らっていた。
予約の10分前、僕は女性雑誌を読んでいる咲綾にお腹空いたから少し早めだけど晩御飯食べに行かない?
咲綾は琢磨君がお腹空いたならいいよ。どこのお店にする?琢磨君行きたいお店とかある?
僕は行きたいお店があるとイタリアンレストランに向かった。
咲綾はナポリタン、僕はカルボナーラを注文し届くのを待っていた。
僕は今日のデートも楽しかったね。
咲綾はゴーカート勝負楽しかったし、服まで買ってもらってありがとう。いつも私のワガママを聞いてくれて優しいね。
そして僕たちのもとにナポリタンとカルボナーラが届いて店員さんがボソッとまた呼び鈴鳴らしてくださいと小声で去っていった。
僕はカルボナーラ、咲綾はナポリタンを小皿に乗せて交換した。2人でここのパスタ美味しいねと言って食べあっていた。
咲綾はお腹いっぱいになったね。帰りにコンビニでスイーツでも食べようよ。
僕は今だと思い呼び鈴を鳴らした。
すると照明が消えてホールケーキが運ばれてきた。
咲綾や他のお客さんは何事かと見渡していた。店員さんはロウソクに火をつけてハッピバースデートゥユーと歌い出すと周りのお客さんも一緒に歌い出した。
僕は咲綾、お誕生日おめでとうと伝えた。
そしてカバンから手紙を出して朗読した。
「咲綾へ
いつも劇団秋風の活動お疲れ様です。ホントならば毎公演行きたいのですが講義やアルバイトが重複していて中々行けずゴメンね。咲綾はいつもどんな時でも優しく笑顔で振舞っている姿を見てたまに心配になります。いつも甘えてばかりの僕ですがたまには僕に甘えてください。いつまでも優しくかわいい咲綾でいて僕の傍にいてください 琢磨より 」
照明がついて周りのお客さんから拍手喝采で咲綾は照れていた。
咲綾はちょっと待って、どこまで仕掛けていてどこまでがアドリブなの?まさかこれ全部仕掛け?
僕はケーキ用意してもらって手紙を読むのは考えていたけれどハッピバースデーとお客さんの合唱と拍手喝采は知らなかったよ。
咲綾は思わず尋ねた。今日の豆川アウトレットに行ったのも予め考えていたの?
僕はそうだよ。考えたのは1人じゃなくて何人か意見を聞いてだけどね。
咲綾はこの前、美琴からアンケートみたいな感じで色々と聞かれたけれどそれと何か関係ある?
実はその電話のあった日に港南駅の喫茶店でみなみさん、美琴さん、宮城、狩野の5人で話し合ってどうすれば喜んでもらえるのかみんなで考えていてね。そこで決まらずにみなみさんが美琴さんにそれとなく聞くような感じにしてから僕にメールしてもらうようにしてもらったよと経緯を説明した。
そういうことか。美琴から聞かれた理由が分かった。それなら琢磨君が私に直接聞けばいいのにって思うけれどきっと琢磨君はサプライズしたかったのかなって思うけどどう?
僕は咲綾に誕生日サプライズはどうだった?
咲綾は笑顔でとっても嬉しいよ。ホントこんなかわいくて優しい彼氏を持って幸せだよ、ありがとう。
僕は会計を済ませて店員さんに色々とありがとうございましたと伝えてお店を出た。
翌日、咲綾は美琴さんから麦わら帽子をもらった。
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