第39.9話


Al「異世界ってあの世界観じゃなきゃダメなのかな」


Mg「あの世界観って?」


Al「何だろうあれ。中世ヨーロッパってやつ?あんな感じの世界」


Mg「あれね。別にそうじゃないとダメってことはないと思うよ。昔の日本とかの場合もあった気がするし。でもその時は異世界じゃなくてただの転生ものに分類されているような」


Al「何が違うのさ・・・・」


Mg「わかんない」


Al「そうよね。じゃあデジタルでも何でもあるような近未来でも良い訳だ」


Mg「良いと思うよ」


Sc「ですが、あまりにリアリティに欠けた世界観だと読者が理解に苦労しそうですわね」


Al「あぁそっか。イメージしやすい世界観じゃないととっつきにくいんだね」


Mg「確かにそうかも。現実的な世界にちょっと非現実が混ざっているくらいが丁度良いと思うよ」


Al「成る程ね。舞台はちゃんとわかりやすいようにして、その中の出来事に非現実的なことを織り込んだら良いってことだ」


Sc「単純にその方が物語を創りやすいと思いますわ。舞台設定がふわっとしていたり矛盾があったりすると違和感がありますし、途中で物語が行き詰ってしまいますもの」


Al「そういえば私が好きな漫画もそうだ。普通の日本の町が舞台だけど色んな妖怪が出てきて戦うとか色々する物語なんだよね」


Mg「それはゲゲゲのやつ?」


Al「ゲゲゲのやつではない」


Mg「ところで中世ヨーロッパってそんなにイメージしやすいかな?」


Al「今ならイメージしやすい」


Mg「誰かがイメージを建ててくれたお陰でわかりやすい世界観になったのかな」


Al「そうかもね。それなら斬新な世界観で物語書いても上手くいけば浸透するんじゃない?」


Mg「妖怪が居る世界もいつかは普通の世界として受け入れられるかな」


Sc「妖怪は通常存在しませんしそれは難しいのでは・・・・」


※チャイムが鳴る


Tm「皆さん席についてください。授業を始めますよ」


Al「先生何か疲れてない?」


Tm「食堂の券売機が調子悪くなる度に修理を任されるんです・・・・」


Mg「何故」


Tm「私が聞きたいですよ」


Sc「それにしても顔色が悪いですわ」


Al「確か暑さで体調崩したとか言ってたし1度休んだらどうですか」


Tm「そうですね・・・・。私暑さに凄く弱くて」


Mg「そういう体質なんですね」


Tm「実は私、雪女なんですよ」


Al+Mg+Sc「「「!!!???」」」


Tm「本当はずっと涼しい世界で過ごしていたいのですが、わがまま言う訳にはいきませんね」


Mg「異世界だけに・・・・」ボソッ


Al「じゃあ先生の身体って冷たい?そういえば触ったことない」


Tm「触ってみますか?」


※触ってみた


Al「ひゃっけェー!!」


Tm「そのくだりは1ヶ月前に終わったって聞いてますよ」


Al「いやさっき休み時間に話してたやつですけど」

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