幕間 オセロ

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ピッピッピッと、等間隔の機械音がここの部屋での唯一の時計のようなものだ。

心電図って名前だっけ。別にこんな大層なもの付けなくて良いのに。



ずっと二人きりで閉鎖的なしろに囲まれてると妙なプレッシャーに襲われ続ける。

気を紛らわせようとお喋りばっかしてるんだけど、・・・・・・やっぱり限界があるね。

そうなると、アレやるかな。


「オセロでもしようか」と、ここは提案。

最近はボードゲーム、オセロしかしてないんだけど。よくもまぁ、自分も飽きないもんだなぁ・・・・・・。


嫌な顔一つせずにオセロをしてくれるっても大概たいがいと思うのだが、気を使っての事だろう。本当に優しい人に恵まれたものだ。いやー、幸せ者だなー・・・・・・。



おっと、浮かれてたら置く場所を間違えたかもしれない。あー、やっぱり。このままやると角を取られちゃうな。それなら、角を取らせることを前提として時間稼ぎしながら・・・・・・。


白から黒へ。黒から白へ。

やっぱり気持ちいいし、見てても楽しい。

ああ、病名が早く判ればいいなぁ。早く治んないかなぁ。






──√──√──√──∧──∨√──

ピッピッピッ・・・・・・・・・・・・・・・









√──∧──∨√──────────────

ピッピッピ───────────・・・・・・

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