第5話
害虫がその人に似ていたので、その人のことを考えながら休憩を過ごすことにした。外の芝生でお弁当を食べながら、彼からきた最後の電話のことを思い出した。
午前3時に、ふと目が冷めると、携帯が光っていたので、着信を確認した。その人は、何故か午前の2時だとか、私が起きていない時間に電話をかけることがあって、その日も同様のようだった。メールも入っているようだったので、読んでかけ直そうと思った。しかし、考えてみれば、朝まで待てない用事なのであれば、それはあまり良い内容ではないのだろうと思い直した。今読んでしまうと、もう眠れなくて5時半の電車に乗れなくなってしまうと思い、最後に気持ちよく眠りたいと思い直し、眠ることにしたのだ。
朝、電車の中でメールを確認すると、少し勘付いていたように、彼は死んでしまったようだった。
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