もやもやしながら生きる
朝起きた時「また、1日が始まるのか」と憂鬱な気持ちに襲われるのは、別にうつ病の人に限らない。朝さわやかに「今日が始まった」と起きれる人はほとんどいないと思う。誰でも朝はおっくうだ。
だから、朝起きた時の気分が悪くても「まだうつがよくなってない」と落ち込む必要はない。起きてから、少しずつでもすっきり起きれないと、うつ病がまだ回復していないと嘆くことになる。グレーくらいが普通だと思っていた方がいい。
極端に言えば、グレーの気分をこんなもんだと思えるようになれれば、回復していると思っていいと思う。もともとうつ病になる人は「黒か白か」「0か100か」という考え方をする人が多い。すっきりした明るい気分を求めがちだ。
だから、グレーのまま生きることができるようになればうつ病はかなり良くなる。もやもやしながら、生きることができることができれば、うつという長いトンネルから抜け出る日は近い。
誰しも、できることなら、すっきりした気分で、明るく生きれれば、それにこしたことはない。気持ちが前向きで、未来に希望が感じられて、元気にあふれているなら、生きるのも楽しい。
だが、実際は、みんな何かしらの悩みや、しがらみを抱えて生きている。グレーなのである。もやもやするのである。それでも、そのままで、何とか前向きにポジティブに生きようとする。うつ病でない人もみんなそうやって生きている。
うつ病の人は、雲一つない真っ青な空を求めがちだ。うつからの脱出をそんな風にイメージしている。
でも、うつ病の回復とは、そうではないと思う。ある程度のマイナスの感情に耐えることができること、それが、うつ病の回復ではないかと思う。グレーだったり、もやもやした時も、平常心でマイナスの感情をコントロールできること。それが、うつ病からの回復だと思う。
ちょっと、落ちた感じ、だけど、うつまではいかない、そういう風に自分の感情のコントロールができること。それが、うつを克服したということだと思う。
だから、朝の気分に左右されず、グレーゾーンのまま、もやもやしたまま、活動できること。それが、回復したということだと思う。
そう考えると、私は随分と回復したと思う。今グレーゾーンでもやもやしたまま生きているから。
読んでいただけありがとうございました。
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