三浦春馬さんの死に思うこと

 うつ病は脳の疾患だ。心のエネルギーが空っぽになって、動けなくなる病気だ。そして、死と隣り合わせの病気だ。なぜなら、最初のうつ状態は、あまりに苦しく、耐えがたく、死ぬことを考えてしまうからだ。自殺をする危険がある病気だ。

 先日、俳優の三浦春馬さんが、自殺でなくなった。彼がうつ病だったかどうかはわからない。でも、もし、そうだったなら、何とか自殺を避ける方法はなかったのかと残念でならない。

 私も、3度めのうつ病になった当初は「死にたい」気持ちとの闘いだった。1度目も2度目もそうだ。最初の心のエネルギー(精神エネルギー)が0になった状態の時は、動けない苦しみとそれでも動こうとするエネルギーとがぐるぐる思考となって、葛藤して、あまりのつらさに「もう死んでしまいたい」となる。

 でも、絶対に死んではならない。苦しいのは脳がバランスを崩しているからで、薬が効いてくれば少しずつ楽になっていくから。必ず、楽になる時が来る。それを信じて薬をちゃんと服用して、あとは、しのぐしかない。どうしても「死にたい」気持ちが強い時は、場合によっては入院という手段もある。

 私は独り暮らしだけど、入院しなかった。でも、毎日、電話で遠方の父親につらい気持ちを聞いてもらった。それがあったから、あの時期が何とか独りでしのげたのだと思う。

 もし、あなたが「死にたい」と思ったなら、独りで抱え込まずに、誰かに打ち明けてほしい。もし、うつ病なら、薬と休養で治せるのだ。入院という方法もある。決して、早まって死んではいけない。今「死にたい」のは、脳の不調がそうさせているのだ。

 どうか、独りで、絶望しないでほしい。

 読んで頂いてありがとうございました。

 

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