第26話 再会

ふぃー。やっと着いた。長時間の空の旅は退屈で眠くなる。


入国What is 理由the reasonは何ですfor yourか? entry?

It's sightseeing and 留学studyingです。 abroad.


入国審査官にも負けない流暢りゅうちょうな英語で返す。

その後、パスポートをチェックされ、


どうぞ o.k,I'許可ll allowします。 it.


ちゃんと入国許可が出され、空港を後にした。


◇ プリズマティック学院前

すみませんExcuseme.学院長will you を呼んで call the くれhead of ませんintegratedか? school?。」


プリズマティック学院の門衛さんに、お願いする。

多分、出てくれるはずだ。


分かりました。  I see.少々Please お待ちwait a 下さい。momennt.


門衛さんはトランシーバーを取り出して、誰かに伝えている。多分、副学院長辺りだろう。

しばらくして、門が開かれた。


どうぞPleaseお入り下さい。,come in.


門衛さんに会釈して、学院内を進む。

こっからは、日本語が通じるから楽で良いな。


特に変化していない学院内を懐かしみながら、学院長室を目指す。

確か、こっちだったかな。


コンコン扉をとノックする。


「失礼します。天河です。」

「はい、どうぞ。」


間髪を容れずに返事が返ってくる。その声はクリアに澄んでいて、高い声だったため、女性のものだと分かる。

無駄に装飾された取っ手を引き、中に入る。


「まったく、優秀な問題児が帰って来たと聞いた時には、驚きましたわ。」


学院長のキャサリンはこめかみを押さえて言った。

多分、これから問題事が起こらないかどうか心配しているんだろう。彼女の容姿の特長である、金髪で女優並みの美貌や茶色く鋭い眼、厳格な態度は昔と変わらなかった。


「別に悪戯をしに来たわけではないんだから、そんなに警戒しなくて良いよ。てか、キャシーは俺の事どう思っているのさ。」


瞬一の言い草に「はあっ」とため息を吐くキャサリン。


「わたくしの事をそう呼ぶのは、あなたたち3人だけです。まったく、礼儀がありませんわね。」


3人とは、俺・ジェイル・ソフィアの事だろう。剣誠けんせいは目上の人を敬っていたから多分、除外されているのだ。アリサと花梨はプリズマティック学院には来ていないからな。


剣誠とは、よくつるんでいた3人組の最後の1人。真面目な性格で、よく俺の悪ふざけを止めようとしていた。まぁ、公明正大で、聖人君子で、是々非々主義ぜぜひひしゅぎだった。今思えば、俺やジェイルとは、絶対性格が合わないはずなのに、よく一緒にいたな。なんでだろ?


「で、さっきも言った通り、あなたの事は優秀な問題児ですよ。テストの成績や実技の点数、身体能力などはとても高いのに、問題ばかり起こしていると。例を挙げるとすれば、近くの森への放火・学院の桜の木の伐採・授業中の教室へボールを投げ入れる・学院のブレーカーを落とすなど、まぁ、まだまだありますけど。」


警察官が容疑者に対して、罪状を述べているようだった。


「あの、その中に弁明したいものがあるんですが・・・」


恐る恐る手を上げる瞬一。


「何ですか。罪状認否ですか?」


厳格な雰囲気を増大させながらキャサリンは言った。

てか、ホントに罪状だったよ、俺が警察官だって言うのに。


「放火の件は、キャンプをしていた時に強風でグリルが倒れたんですよ。だから、放火って言うのはちょっと不適切なんじゃないかと思います。で、伐採は・・・・置いといて、ボールが飛んで行ったのは、身体能力テストのときのソフトボール投げですよ。本気でやったら安全ネット超えちゃって・・・てか、あれは不可抗力ですよ。ブレーカーはともかく。」


必死に弁明する瞬一をはいはいとなだめるキャサリン。しかし、瞬一に向き直って口を開く。


「1つ言いますけど、もし不可抗力だったとしてもあなたの能力上、被害が甚大なのですから謝意を見せるべきだと思いますが。なぜ、ジェイル君とげらげらと笑っているのでしょうか。」


怒りの形相になるキャサリンを前に、瞬一は墓穴を掘ったと自覚した。


「はい、すみません。」


うなだれた瞬一は、素直に謝る。


「はい、最初からそう言えば良いのです。では、話を戻しますが、なぜあなたはこちらによこしたのですか?」


姿勢を改めて、キャサリンが言った。


「えーっとですね、少し用がありまして旧友に会いに来たのです。」

「旧友とは、ジェイル君たちの事ですか?」


やはり、何かをしでかすんじゃないかと、訝しげに瞬一を見る。


「勘違いしないで下さい。学院何もしませんよ。


キャサリンは、安心したように頷いて


「そうですか。それなら良かったです。」


キャサリンが安心しているように、瞬一も安堵あんどしていた。

が・・・


「しかし、学院?とはどういう事でしょうか?」

「うぐっ!?。」


瞬一に詰め寄るキャサリン。瞬一の方は、ボロが出たと後悔していた。


「学院ではもちろんって事ですよ。」


誤魔化すように嘯いたうそぶいた


「ええ、そうですわね。そんなのは当たり前のことですが。というか、他の所でも問題を起こさないでくださいね。」


多分、起こしませんよ。多分、もしかしたら、起きるかもしれませんが・・・


「では、失礼します。」


無駄に装飾された取っ手を押して、扉を閉める。


「よぉ、ジェイル・ソフィア・剣誠。」


教室で固まっている3人を見つけて、声をかける。


「えーー、瞬一じゃん。」「Hello,瞬一。」「お久しぶりです。」


3人共が驚いたような顔をする。まぁ、剣誠は驚いたように見えなかったけど。


「どうしたの?瞬一。」

「俺らに会いに来たのか?」

「また、私に剣の稽古を頼みに来たのですか?」


3人一斉に話しかけてくるが、俺は聖徳太子じゃねーぞ。一気に話すな。


「落ち着けって、一気に話しかけられても分からねえよ。」


「じゃ、俺からな。お前、何でこっち来たの?アルティミアから抜け出したんじゃねーの?」


ジェイルが最初に尋ねてくる。

てか、アルティミア学院から抜け出したのバレてんだけど。


「まぁ、色々とあってな、で、急用なんだがお前らに助力を頼みに来た。」


簡潔に言うとこんな感じだろう。色々とのところが紆余曲折ありすぎて、一言じゃ言えないけど。


「助力?お前1人で解決出来ない事なんてあったんだな。」

「そりゃあるだろ。機械類なんて絶対無理だぜ。」

「あーそう言えば、パソコンの授業で学院のブレーカー落としてたな。」


そう、瞬一はパソコンをいじっただけで学院の回路をショートさせ、電力をブラックアウトさせたのである。(しかも、復旧に2日かかった)

その時の授業が計算ソフトのプログラムをつくる授業で、瞬一は先生に、「お前はProgramプログラムじゃなくてProblemプロブレム(問題)をつくった。」と言われていた。


「はい、その話は置いといて。話を戻すと、ちょっくらぶっ倒したい奴らがいるので、力を貸してくれって事なんだが。」


ちなみに、とは、ドミニオン本部の事である。


「武力行使なら俺らがもってこいだけど、お前1人でも出来るんじゃね。お前、俺らの中で一番強いし。」


正確には、1対1の対人戦で、ジェイルの場合フルメタルジャケットFMJ弾や実弾など、殺傷性能の高い弾を使わずに、剣誠の場合には剣誠の愛刀の、<斬撃・せん>を使わずにの場合である。

まぁ、どちらも瞬一は素手での戦闘だが。


「数が多いのと、相手が実践経験が豊富な奴らなんだよな。あと、本気出すのは良いんだけど、相手を殺しちゃいけなくてね。でも、相手は殺しに来ているから面倒なんだよな。」


実際に瞬一はグラゼルを殺した時、本田さんに怒られている。正当防衛で、罪には問われないが情報が聞き出せないし、モラル上警察官が殺人するのは良くないと咎められた。


「せーとーぼーえーは?」


なんともダルそうな口調だな。確かに、ジェイルは命のやり取りが好きな戦闘狂だからな。相手を無力化するだけなのは好きじゃねーのか。


「一応、警察官だからな。」


胸ポケットから警察手帳を出して見せる。


「精巧に出来た偽物だな。」

「本物?」

「法律上、無理なのでは?」


おいおい、偽物と決めつけるんじゃねーよジェイル。

まぁ、実際に聞いたこともねーからな、高校生の警察官なんて。


「はい、これ本物な。」


ジェイルが警察手帳を奪い取ろうとしたので、速やかにポケットにしまう。


「その話が本当なら、拳銃はどうした?携帯しているんじゃねーの。」

「確かに!でも、空港に持ち込めないんじゃない。」


そもそも、一般人は拳銃なんて持ってませんけど。


「いえ、事前に訪問先の国へ通達をしておいて、自国の高官(官房長官や国防長官など)から許可証を発行してもらい、更にその許可証に訪問先の国の高官が調印をすれば、その許可証が効力を発揮し、持ち込めるはずです。」


へーそうなんだ。てか、良く知っているなというよりも、知りすぎてね。怖っ。

まぁ、そんな面倒な事しないけど。こっちで買った方が楽だし。


「いや、身分を隠して持って来てるから、そんなもの持って来れるかよ。しかも、こっちで買えるし、そもそも使わねーから。」


一応、アルティミア学院のエアライフルでの射撃性能テストでは、500満点ですけどね。

でも、実際は加速アクセラレートで距離を詰めてから、衝撃勁インパクトで無力化した方が簡単で良いし。


「まぁ、いいや。お前が警察だって認めてやるよ。」


改まってジェイルが言う。・・・・ん、どうした?


「どうした、いきなり。」


昔のジェイルなら、「じゃあ、証拠なんてねーのに偽物の手帳で警察ですって言い張ってんの?」という感じに反発しているはずだ。


「いや、急用でこっちに来ているんだろ。だったら、警察かどうかで議論している場合じゃねーだろ。」


うん?こいつジェイルか?それとも幻覚か?

尋ねるような視線をソフィアと剣誠に向ける。

2人は同じように瞬一の疑問を首肯で返していた。


「おう、そうか、ありがとう。」


ジェイルもまぁ、色々とあったんだろう。


「じゃ、話は後でするから、ランチタイムとしようか。」


俺は3人と一緒に食堂に向かった。

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