第13話 子育て

 先日、子供が勉強をしていて、体的にも精神的にも参っていた


ので、


「そんなにがんばらなくていいよ」っていったら、


「お母さんの言ってるのもわかるけど、お母さんは、


あの教室にいないからわからないんだ」


「点数であいつはどうのこうのってばかにされたり、


言われたりするのが嫌なんだ」


と言っていた。


そう言われると、なんといっていいか分からなかった。


自分の意志があればいいじゃんと思うけど、大多数が点数で人を


判断する場所にいたらそうなっちゃうよね。


そして、子供達が小さかった頃、自分もそうだったなって


思い出した。


情報がありすぎて、何歳までには、これができてますみたいな。


初めての子だと、ちゃんと育てなきゃってプレッシャーで、


何歳までに、うちの子できてない(-_-;)みたいな。


おねしょなんて、なかなか治らなくて、朝になって、


子供の前で、「あー」って顔しちゃってた。


多分、できてないってことが、自分の評価みたいに感じてたん


だと思う。


子供だってしたくてしてるわけじゃないし、今思えば、


昼間のトイレも近かったから、多分、膀胱自体も成長途中


だったんだと思うけど、その時は、余裕がなくて、


全然優しい言葉をかけてあげられなかった。


本当は、できなくて一番辛いのは子供だから、


「きにしなくていいんだよ」とか、「いつかはできるから


好きなだけしときなさい」とか、気持ちに寄り添った言葉は


いくらでも選べたはずなのに、全然気づけてなかった。


いろいろな考え方があると思うけど、私は、自分の子育てを


振り返って、もし、伝えられることがあるとするなら、


この情報の多い時代だからこそ、不安になるかもしれないけど、


余程病気とかでなければ、


「どんなペースで成長してもいいんだ、正解は、その子その子に


あっていい」


ということ、お母さんにも


「子育てしてるだけで、すごい事ですよ」って伝えたい。







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