第4話  キャンドル

キャンドルに火を灯していて思った。


私達は、このキャンドルの火のようなものだな。


周りを明るく照らして、温める。


だけど、そんなのが自分だと思いたくないから


一生懸命立派なアイデンティティーを自分につけようとする。


でも、最後死ぬときには、その必死で集めたアイデンティティー


も消えてなくなってしまう。


自分が楽しくて、自然にできたアイデンティティーなら


いいけど、自分を認めてもらう材料が欲しくて集めた


アイデンティティーなら必要ないのではないかと思う。


自分の本当にしたい事をする時間を奪う事になるし、


それは、一時的には、自分を満足させるが、


長くは続かず、又、もっとすごい次のアイデンティティーを


必要とし、どこまでいっても自分を満足させることはない。


そして、大変な思いをして手に入れた割には、幸せになれない


から。


認められる材料がなくても


「そのままの自分でいいと認めればいいのだ」


だって「そのままのあなたで、もう十分素敵なのだから」


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