『真冬の夜の夢』白鳥かおるさん

************

(尾崎ゆうじの)

『5分読書コン短編の期待できる度を評価してみた!』


 評価シート


************


作者さんへ……このたびは企画にご参加いただきありがとうございます。

読者さんへ……本ページにお越しいただきありがとうございます。

      この作品良さそう、と思ったら作者さん並びに尾崎のフォローをお願い致します。



1 作品タイトル『真冬の夜の夢』

作者名: 白鳥かおるさん

 作品リンク

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054934671670

────────────────

2 本作のキャッチコピーとあらすじ引用(抜粋)

 

(キャッチコピー引用)

お座りなものしか書けないわたしなりにぶっ飛んでみた。


(あらすじ引用)

ユカ姉が引き起こす爆笑事件。

夢と現実はちゃんと区別しようね。

わたしにとってはある意味(爆笑)ホラー。

{最後はわたしが負けるどんでん返し} ではだめですか?


(以上、引用でした)

────────────────

 

3 尾崎が作品を読んだ日: 


 2020年 11月 5日 



4 各項目の評価・採点(各最高15ポイント(⑦のみ10ポイント)):


(↓評価モードや事前情報)


 5分コン短編気になるどー、始まりました!

 

 今回はスピンオフですが、評価モードなども引き続き採用しています。


 本作は作者さんからの要望なし、モードはノーマルで参ります。


※評価モード・採点基準について知りたい方はこちら

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054914254604/episodes/1177354054935296760


────────────────


①[タイトルやあらすじなど……7pt/15pt]


(↓ひと言)


 タイトル、ユーミンのもじりですね。若い子が知っているか微妙ですが、個人的には楽しいです。(私の年代でも知らない人は一定数いそう)


 キャッチコピーについては、メタ(自分語り)系ですね。是非は置いといて、字面はちょっと読みづらいかも。句読点は挟んでも良さそうです。


 あらすじは、こういう短編企画だからこそ出会う感じの内容ですね。あらすじ自体に魅力があるかどうかといえば微妙な感じではありますが、真面目なタイプの話ではなさそうなので、あまり考えずに本文を読むことにしました。

 


②[掴み……12pt/15pt]


(↓ひと言)

 

 いいですね。冬の夜に「なんだなんだ?」という興味が湧きます。ケーキに対する反応も高揚感が伝わってくるので、なんかこの主人公を追いたくなりました。


③[文章……14pt/15pt]


(↓ひと言)


 ぶっ飛んではいますが、どんどん進んでいく描写の流れは上手いですね。読んでいて絵が頭に浮かんでくるのがグッドですね。ストーリーがやりたい放題だけど、文章は上手いですねー。すらすら読めます。


 『見下ろす、見下す』は、ややこしいですね。本作の場合どっちだったんでしょうか。どっちもあり得そう。


④[ストーリー……9pt/15pt]


(↓ひと言)


 どうしても展開が唐突に感じてしまいますが、そこはまあ想像通りではあるので、構わないかなと思います。オチがなかなか良いです。二段構えになっているのは素敵です。


 うーん、この長さの短編の場合、ネタバレをしないように評価するのは難易度が高いですね。とりあえず「ただまっすぐ終わるストーリーでない」ということで、狙った効果はきっちり出てるなと思います。最後の最後は、どんでん返しとしてきちんと成立しているのではないでしょうか。(ただし私の負け?)


⑤[キャラクター……10pt/15pt]


(↓ひと言)


 ユカ姉のアクションがすごく生き生きしてますね。


 現状では「煩悩まみれの女」という感じで、共感できるかはやや微妙ですけどね(笑)


 サトシの台詞がやや説明口調が過ぎるきらいはあるので、そこは少し気になりますね。


⑥[オリジナリティ、本作特有の魅力など……12pt/15pt]


(↓ひと言)


 オチの工夫と、ユキ姉が大変化と遂げていく際のきっかけが、あまり類を見ない内容なので、それを『オリジナリティ』と呼ぶのなら、そうだと思います。ケーキに対する執着や切望が「そこまで!?」というくらいに強いので、それもまた独特ですね。少なくとも私の読書歴の中では記憶にないです。


 どう評価してよいか、今までで最も難しいですね。



⑦[コンテスト・マッチ……8pt/10pt]


(↓ひと言)


 主人公であるユキ姉の年齢はわかりませんが、部活帰りで暗い自宅に1人で帰ってくるという描写から、おおむね中学生くらいなのかなと感じました。想定読者がきちんと定めているように感じるので、高評価です。


 テーマは『最後は私が勝つ』のどんでん返しだと思いますが、そこにマッチしているかは、半々でしょう。

確かに「勝って負けて」いる感じで、最後は負けっぽいですが……ぎりぎりセーフ寄り?


────────────────

[おさらい]

・タイトルやあらすじなど……7pt

・掴み……12pt

・文章……14pt

・ストーリー……9pt

・キャラクター……10pt

・オリジナリティ、本作特有の魅力など……12pt

・コンテスト・マッチ……8pt



5 総合得点は──


(72)pt! 期待できる度は「もう少し?」


【最後にひと言】


(良かった点)


 描写を丁寧に書いていくタイプの文章ではなくテンポ重視という感じで、読みやすいです。おそらくもっとしっかりした文体でも書けるけど、あえて想定読者の読む目線をイメージして崩しているように思えたので、よく考えてるなあと感心しました。


 あと、キャッチコピーを読まなければ知り得ない情報ではありましたが、作者さんにとってのチャレンジとなる作品だったのでしょう。その意欲に拍手。



(指摘・提案・もっと良くなるかも?)


 想定読者層にそのタイトルもじりはちょっと刺さらない可能性が高いので、もう少し内容を網羅したうえで彼・彼女らの興味が湧くようなタイトルを思いつくようであれば、そちらにシフトした方がいいかなと、私は感じます。


 あとネタバレにならないよう注意しながらなので漠然とした指摘になってすみませんが、中間の展開が「ただ鉄拳制裁のため追いかける」という勢いだけで頑張っているように感じられるので、もう少し弟に『ケーキの罪』に勝る抵抗・罪を重ね、ユカ姉にとっての悪者になってほしいかなーと思いました。「どうせ〇〇なんだよなあ」と、読者がすぐ勘づくよう気をつけて書いてるのがうかがえますが、もう少し読み進めるための推進力を強めてもらえたらいいなと感じました。 


 5分コン短編気になるどー、始まったばかりですが、いきなり難しい! そういう作品でした。



6 読者のみなさまへ:


 → ストーリーとしてのパワーは少し弱いかもしれませんが、非常にどたばたしていて、元気が出ます。夜寝る前に読むのは、あまりおすすめできないので、『朝読書』にもってこいなのかもしれません。朝だりーなー、という時にいかがでしょう。



 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!

 気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!

https://kakuyomu.jp/works/1177354054934671670



 では、次の作品紹介をお楽しみに! 

 


創作コーチ


尾崎ゆうじ

(note) https://note.com/ozaki_yuji


(youtube) https://www.youtube.com/channel/UCu54sC6pviWQUC1eA6dqDKg/featured?view_as=subscriber 

 ※初級者向けの『ゼロから講座』は、主にyoutubeとカクヨムにて実施しています!


https://stand.fm/channels/5f810a3bf04555115d146941 

 ※初~中級者向け。企画で語りきれなかったコメントの深掘り発信を音声で『気になるどーラジオ』


************


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る