★『呪われた龍にくちづけを 第一幕 ~特別手当の内容がこんなコトなんて聞いてません!~』綾束 乙

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(尾崎ゆうじの)

『簡易版(じゃないけど)小説の「続きが気になる度」を評価してみた』


 評価シート


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作者さんへ…このたびはアンケート回答いただきありがとうございます!

読者さんへ…本ページにお越しいただきありがとうございます! 

      良ければ作者さん並びに尾崎のフォローをお願い致します。


1 作品タイトル『呪われた龍にくちづけを 第一幕 ~特別手当の内容がこんなコトなんて聞いてません!~』

作者名:綾束 乙


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2 本作のキャッチコピーとあらすじ引用(抜粋)

 

(キャッチコピー引用)

 イケメン二人と美少年にご奉公!? ときめき大盛りの中華風ファンタジー!


(あらすじ引用 中略あり)

 きゅんきゅんとによによが止まらない⁉ 秘密とときめきがいっぱいの、中華風ファンタジー!!


 義父が作った借金返済に追われる明珠(めいじゅ)の生きがいは、弟、順雪(じゅんせつ)を立派に成長させること。

 そんな明珠に義父が話をつけてきた奉公先は、なんと生き別れた実父が暮らす屋敷・蚕家(さんけ)での侍女奉公!

 抵抗する明珠だが、先立つもののない身では、受け入れるほかはなく、蚕家に赴くが……。着いた早々、大失態をやらかしてしまう。

 なんとかクビは免れた明珠が勤めることとになった蚕家の離邸には、尊大な美少年・英翔(えいしょう)と、従者の青年、季白(きはく)と張宇(ちょうう)の三人だけが暮らしていた。

(すみません、中略)

 明珠は果たして無事に借金を返済できるのか⁉ そして、英翔に隠された秘密とは⁉

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3 尾崎が作品を最初に読んだ日: 


 2020年 9月 23日 



4 各項目の評価・採点(各最高15ポイント(⑦のみ10ポイント)):


・今回時間内で読めたのは、1~2話目まで。で、構成について気になって、3話目と4話目の冒頭までざざざっと流し読みました。(目次で見ると、1と2のその1&2のその2、3ですね)


①[タイトルやあらすじなど……14pt/15pt]


(良い点)


 タイトルは、ふむ。女性向け作品にありそうなノリで、良さそう。想像すると嫌なシチュエーションですね。ぬるぬるして臭そう。(呪われた龍がね)


 キャッチ、勢いと魅力がいっぱいですね。良いと思います。目を引きそう。


 あらすじ、良いですね。導入としては彩雲国物語みたいな感じでしょうか。


 によによ?


(気になった点)

 

 『尊大な』美少年の英翔が、気になります。あらすじ全体を通すとキャライメージがちぐはぐ? 尊大なのに可愛く甘えて悪戯っ子、という要素がうまく噛み合わない気がしますね。


②[掴み……14pt/15pt]


(良い点)


 1話目の掴みがけっこう好きですね。経緯を省略して蚕家に向かいつつ、その蚕家についての第3者の意見を紹介しておくという手法。あらすじに目を通してから読むと、良い意味で予想を外されて良いですね。入り込みやすいです。


 あと御神木のことが話題に上がったあたりからさらに良い。引っ張られます。


(気になった点) 


 大したことじゃないけど、最初は第1話の少年が弟だと思ってました。赤の他人だったのか…という状況を理解するまでにちょっと複雑な思考経路とたどりました。ほかの読者さんはどうだろう。



③[文章……14pt/15pt]


(良い点)


 うまいなあと思います。素晴らしい。流暢。


 舞台が中国系でも、そこにマッチする言葉選びができていたりと、優秀ですね。こと文章に関しては(読んだ範囲内ですが)、書店に並んでいる同ジャンルのプロ作と遜色ないと思います。


(気になった点)

 

 たまに誤字あり。


④[ストーリー……12pt/15pt]


(良い点)


 蟲招術、いいですね。あと何やらいろいろと蚕家にいわくがある感じも良いです。怪しげ。


 女性向けの市場はまだまだ詳しくないですが、人気の高そうなジャンルですね。その流れに迷いなく乗る姿勢が、たくさんの支持を受けるための秘訣なのかなと感じました。学びたいところですね。


(気になった点)


 構成ですね。2話目の引きが、引きとしてあまり成立してないと感じました。


 奉公先がどこかになるかは読者がもう知ってる情報だから、それを改めて引きに使っても「もう紹介されましたけど…」となります。


 ちょっと3話目も見てみましたが、やはり改めて蚕家に奉公するという事実が明示されるまで結構かかってますね。やきもきします。


 もちろんリアルにそういうやり取りがあったと言えばそうなのだろうけど…端折ってもいいんじゃないかなと思いました。


 たとえるなら、自分の既知の人物を友人から紹介されたあげく、くどくどとその経歴まで聞かされる感じですね。ごめん、もう全部知ってるんだよなあ…という気持ちになるじゃないですか。


 そういうわけで、あまり得策でない感じがします。

  

 あと、2話目を書いてから1話目を追加したのかな…? 文章としては違和感なくつながっているけれど、主人公の心情の部分では繋がってないように感じました。


 少年と話しながら、蚕家に奉公することへの不安感や、そういったものが紹介されていないのが違和感ですね。少年にバレないよう注意を払っているにしても、読者に対してもポーカーフェイスするのは本末転倒な感じがします。


 1、2、3話の構成に関して、私はちょっと再調整してほしいですね。 


⑤[キャラクター……13pt/15pt]


(良い点)


 正義感あふれる弟思いの主人公、いいですね。蚕家の人(彼が英翔かな?)もミステリアスでなかなか良い。



(気になった点)


 そんなにないですね。主人公の心情的なところだけかな。


⑥[気になる度・引き付け……12pt/15pt]


(良い点)


 引き付けも上手い。特に第1話の引き付けが好きですね。気になる謎がたくさん詰まっていて、それらが明らかにされるのが楽しみになります。


(気になった点)


 前述のストーリー構成の件は、こちらにも関わってきますね。2、3話目を鑑みると、そこは引っ張れてないかなと思います。


⑦[加点、本作特有の魅力など……8pt/10pt]


(良い点)


 文章の流麗さと、世界観をちゃんと描く力量が素敵。あとは設定の蟲招術とか。


 女性向け作品ではきっと競合も多いジャンルだと思いますが、それでも負けずにどかどか正攻法で攻めていく感じが力強いです。


[おさらい]

・タイトルやあらすじなど……14pt

・掴み……14pt

・文章……14pt

・ストーリー……12pt

・キャラクター……13pt

・期待度・引き付け……12pt

・加点、本作特有の魅力など……8pt


5 総合得点は──


(87)pt!


【総評】


 上で全部語ったので、特に言うことはないです。


 上手い。面白い。でも構成はどうかな…というのが結論です。


6 読者のみなさまへ:


 →面白いと思うので、お勧めしてみます。2,3話目の回想は流し読みでよいと思います。それ以降に注目でしょう。同ジャンルの多作とどれくらい差別化できているかは不明ですが、私からはそんな感じでおすすめです。


 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!

 気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!


https://kakuyomu.jp/works/1177354054884543861


 では、次の作品紹介をお楽しみに! 

 


創作コーチ

尾崎ゆうじ

(note) https://note.com/ozaki_yuji

(youtube) https://www.youtube.com/channel/UCu54sC6pviWQUC1eA6dqDKg/featured?view_as=subscriber 

 ※初級者向けの『ゼロから講座』は、主にyoutubeとカクヨムにて実施します! お楽しみに!

 

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