☆『What do you like?〜美少女探偵の事件日記〜』久米坂律

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 第3回気になるどープロジェクト 評価シート



1 作品タイトル『What do you like?〜美少女探偵の事件日記〜』

作者名:久米坂律


2 作品のリンクはこちら↓

 

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054898000443


3 尾崎が作品を最初に読んだ日: 


 2020年 9月 1日 (もう9月ですね…早すぎる…)


4 メモ(感じたこと、作品内容など):


①  今回も特に作者さんからの要望は無かったので、いつもどおりです。が、内容というよりも、ちょいちょい文章的なことだとか、表現の仕方だとか、明らかに見過ごせないところだったり、「もうちょっとこうしたらどうかな?」という部分が前半に詰まっており、それについて解説していたら『プロローグに代えて~~』の途中で時間切れとなってしまいました。頑張ったんですけど、力及ばず。


 ちょっとそれだとあんまりだなあと思ったので、あとはざっと読みです。奏子の方を確認し、以上で終わってしまいました。できればストーリーに入りたかった…。


② (良かった点)


(1) わかりやすい売り込み


 本作は『ドタバタ日常系ミステリー』らしいのですが、ちょっと私が読んだところではミステリー要素までは確認できず、まあ残念だなあと思いながらも、トップ画像の段階で『これを売りにしてます』という売りがわかりやすく表示されているのは良いですね。潔いというか、清々しいというか。


 『本作には美少女(ちょい異質な)大学生×タッグ×ミステリーが含まれております!』という看板を掲げており、大事なことだなあと思いました。下手に仕掛けを作るよりも効果的かもしれませんね。


   

(2) キャラクター


 メイド喫茶の店員(美少女)と美少女好きのオープンオタな女子大生(たぶん美少女)という、ちょっと異質な組み合わせのキャラクターたち。それが記号としての人物像に留まらず、きちんと2人の設定が練り込まれているキャラクター、という感じがしました(プロローグ(他己紹介)でいっぱい情報開示されてるからわかる)。


 私がリスペクトする故小池一夫さん、あるいは大沢在昌さんなども仰っていますが、エンタメはキャラクターが命だそう。もっと言うと、キャラクターの組み合わせが織り成すドラマとストーリーとの相互作用により面白い作品はできる──ということだと私は解釈していますが、そういう点では、2人のキャラクターを前面に押し出した本作には、そういう価値があるのかなと思いました。 


(3) 他己紹介


 お互いがお互いの視点から紹介するという手法ですね。キャラクターを押し出す作品だと思うので、なかなか良い判断なのかなあと感じました。


 やはりキャラクターが起っている印象を受けるので、彼女らがこれからどんな形式で日常の謎を解いていくのか、気になるところですね。(読めなかったけども、もやもやっと気になる感じがする)

  


③ (全体を通して気になる点・主な指摘事項)


(1) あらすじとキャッチにもう少しエッセンス求む


 私も可愛い女子大生には惹かれますが、キャッチ(もしくはタイトル)にそのエッセンスが出てないので、カクヨムに並んでいると弱いかも。


 あらすじではそれが補填されているけれど、もう少し、おおまかな謎の内容だったりや、あるいは登場人物の情報が記載されていたほうが、1話目を読んでみようという衝動に繋がるかなと思いました。



(2) プロローグ?


 意図はわかるし、上記で評価した通り妙案であり、その意欲というか挑戦は良い事だなと素直に思います。


 でもそれが現状成功しているとは言い難いです。


 それについては動画でかなり説明してます。


 おせっかいな提案としては、『プロローグ?』だとか『プロローグに代えて』という表現をやめて、この箇所のひとまとまりを「この2話は人物紹介ですよ~」とわかりやすく提示してあげると良いと感じました。


 そもそもキャラクターの魅力で押していく物語ですよね。だからこそストーリーより先に他己紹介を置いたのだと思いますが、普通にストーリーが始まるかと思っていたらメイド喫茶でのやり取りが連続で繰り広げられるだけなので、3要素を突破して第1話としてこの箇所を読んだ場合、どうしても引っ張られる感じがしないです。


 だからキャラを紹介しながらストーリーを進める方が、より理想的だと思います。もっと玄人なやり方だと、人物紹介と冠してその中ですでに物語全体の謎を滑り込ませてみたり、それぞれのキャラに謎を持たせたり──といった仕掛けを入れて、読者に次話を読ませる工夫を凝らすことができれば、一層「面白そう!」と感じる作品になるでしょう。



(3) 読み直して。


 動画でいっぱい語ってるので、割愛。


 

☆もっと詳細が知りたい方は、こちらのyoutube動画をご覧ください。

 口下手の尾崎ゆうじが一生懸命細かく解説しています。(だらだらしてるので倍速再生推奨!)

 

 動画のリンク↓  

 

 https://youtu.be/Lvb4l60-jZ4 


 では、採点に移ります!



5 この作品の『 続きが気になる度 』は……

 

 …


 ……


 …………


 【55%】です!


 ちょっと60%には届かず、ですね。この企画では文章の上手さよりも作品全体の魅力や『いかに読みたくなるか』といった、読者が喜ぶ要素に重きを置いて採点基準を設定しています。とはいえもうちょっとしっかり書かないと、その魅力を感じる前に読む気が失せます。


 つまり本作に関して、魅力はそれなりに感じたんですよね。


 ありきたりで俗物的で即物的かもしれませんが、美少女大学生2人のミステリーというだけでも魅力が増しますし、人物紹介も文章的にはたくさん突っ込みどころがあって大変でしたが、読んでいてそれぞれのキャラクターの組み合わせは良いと感じました。


 だからこそちゃんとしてあげないと、彼女らが可哀想ですよというお話でした。



6 読者のみなさまへ:


 → まだ時じゃない、という感じですが。うーん、ストーリーに入ったらどうなるかはわからんので、美少女好きで日常系が大丈夫な方は、ちょっとこの先を読んでみてもいいのかなあ。


 現状では読んでいてわりと強めのストレスを感じそうですから、とりあえず気になる方はフォローをしていただいて、1ヶ月かそこらで再度チェック、という感じが良いのではないでしょうか。



 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!

 気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!


https://kakuyomu.jp/works/1177354054898000443


 では、次の作品紹介をお楽しみに!


 尾崎ゆうじでした!

 

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