『我が愛しの化け物へ』砂原樹
************
第2回気になるどープロジェクト 評価シート
1 作品タイトル『我が愛しの化け物へ』
作者名:砂原樹
2 作品のリンクはこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887663025
3 尾崎が作品を最初に読んだ日:
2020年 8月 21日
4 メモ(感じたこと、作品内容など):
① 今回はちょっと作者さんの要望が文章に係わることだったので、いつもよりさらに念入りに文字を追っていたら時間が足りなくなってしまいました。
第1話となる部分を先に読み、その後で動画撮影後にざっとプロローグを読んだ感じです。
でも細かい要望をいただけるのは私としてもやりやすいです。ナチュラルにやっていくと、読み慣れないタイプの作品だった場合に私のパフォーマンスが若干下がる傾向があると気づいたので、個人的には「いつものとおりでお願い!」でもいいので、なにか要望もらえると嬉しいですね。
② (良かった点)
(1) ぱっと見でわからないところってどこだ?
まず今回は第1話から読んだのですが、作者さんからの要望である文章については「言うほどかな?」という感じでした。
作者さんが『どこを』あるいは『どんな文章を目標にしているのか』がわからないですが、第1話に関して言うと、別段ものすごく癖の強い文章というわけでもないし、むしろ丁寧に書かれている印象がありますね。何がそんなに読みにくいのかな、という印象でした。
強いて「これが原因?」という箇所はチェックしてみました。詳しくは動画と、下記の指摘事項に書いておきます。
(2) あらすじが魅力的
なんだかわからないのですが、言葉の並びや選び方が良いというか、雰囲気が出てます。これは武器ですね(諸刃ですが)。
(3) 第1話のスタート
第1話だという(◆古城の少女)のスタートが軽やか。なんと表現すればいいか……前日までの出来事をすっぱり切って、そこから後で軽く回想していくというスタイルなのですが、とても潔いですね。それによって進行がスムーズになっているし、それ自体がちょっとした興味を引きます。なかなかできないですよ。
③ (全体を通して気になる点・主な指摘事項)
(1)プロローグ(断絶の古城)について
第1話から読んだのは正解だったように感じますね。どうもプロローグが冗長な気がしました。
動画で説明できていないのでここで少し述べますが、あくまで私の意見なので、ピンと来た時のみ改善してください。
なんというか、ありていに言ってしまえば、プロローグの約1300字(A4一枚をはみでるくらいの文量)が、ほとんどただただ炎に燃えている少女の心理描写であり、魔女との出会いであり……あとはすべて『演出』なんですよね。要は燃えて絶望しているところを救われた、というだけの話なので、どちらかというと蛇足なシーンかなと思うんです。(少なくともプロローグとしては、という意味です。後に必要となったら回想として挿入することもあるでしょう)
第1話はアルテの一人称で始まります。それで、ティアという存在が謎めいていて、その背後に潜んでいる魔女の存在もまた、ミステリアス。
ならばあえてプロローグでその2人の出会いを明かさない方が、そのミステリアスさがより深まって、
「とりあえず魔女と少女の関係性が本当のところはどうなのか、それくらいは読んでみるか……」
という気持ちが働くと思うんですよね。そういうの、あるじゃないですか。とりあえず真価をはかるというか、そこまでは読んでみっかあ、みたいな読者心理。
この時点では、まだティアが魔女に洗脳されているかも?という説が明確に残りますし、魔女が善人か悪人か、噂どおりの人物なのかも、ティアの主観による情報しかないので判別できない。気になりますよね。そういうはっきりしない状態は。ザ・ミステリアス。
幸い私は第1話から読んだので、ミステリアスな雰囲気を持ったままシークエンスを終え、そのまま次話を読むかどうか、5:5くらいの気分でしたが……プロローグから読んだ場合は引っ張りが弱くなってしまうのではと感じました。
つまり、1話から2話目の時点で、読み続けようという読者がけっこう減る可能性がある、という意味です。いかがでしょう。
(2)文章について
動画で詳しく説明していますが、それ以外に1つ。
どなたから指摘されているのかわかりませんが、上記のとおり、私はそこまで言うほど読めなかったわけではないです。
ただ、その原因を無理やり探るならば、ひとつは漢字を開くかどうかということと、もうひとつは、アルテの視点からティアの感情を表現しようとして、あまりよくない方法を強引につかっていること、あともうひとつは動画での説明はできませんでしたが『会話に行間がないこと』ですかね。
簡単な話ですけど、けっこう読みにくいですね。
面倒な処理になってしまいますが、行間を空けてもいいかなあとは思いますね。特におっさんとアルテのやり取りに関しては、どちらも少し口調が近いので、いま喋っているのが誰なのか、ぱっと見ではわかりづいらいかなと思いました。
それにここは地の文によるフォローがほとんどないため、完全に口調だけで区別しなければならず、けっこう私も混乱しました。
よければ参考にしてください。
では動画にバトンタッチ。
☆もっと詳細が知りたい方は、こちらのyoutube動画をご覧ください。
口下手の尾崎ゆうじが一生懸命細かく解説しています。(だらだらしてるので倍速再生推奨!)
動画のリンク↓
https://youtu.be/QFHbL72barI
では、採点に移ります!
5 この作品の『 続きが気になる度 』は……
…
……
…………
【60%】です!
まあまあ面白そうな気もするのだけど、プロローグがネックですかね。どうするかは作者さん次第ですね。
ちょうどよい着地点を模索してほしいです。完成が楽しみですね。
6 読者のみなさまへ:
→ 私はプロローグを飛ばして読むことをお勧めします。文章は細かく指摘せざるを得なかったのですが、構成はけっこうしっかりしているように感じます。どうだろう、魔女に飼われた少女が一人の盗人にどう心を開いていくのか、気になる方は読んでみては?
以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!
気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887663025
では、次の作品紹介をお楽しみに!
尾崎ゆうじでした!
************
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます