☆『僕らを繋ぐ青春と、僕らを引き裂く世界と、』水無月
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第2回気になるどープロジェクト 評価シート
1 作品タイトル『僕らを繋ぐ青春と、僕らを引き裂く世界と、』
作者名:水無月
2 作品のリンクはこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895654696
3 尾崎が作品を最初に読んだ日:
2020年 8月 18日
4 メモ(感じたこと、作品内容など):
① 思ったまま評価してほしいという要望だったので、ある種いつものとおりにやりました。どうやら高校生の作者さんらしいです。
1話目での気になる感じは半々だったので、2話、3話と時間の許す限り読んでみました。
②(良かった点)
(1) 設定のアイディアが良い
いわゆる恋愛小説になるのですが、アイディアが変わっていて、ユニークです。みんなが生まれつき片方の耳が鍵穴になっていて、さらに一つの鍵を手に持って生まれてくる、というのは、わかりやすいし見た目としても面白い。
(2) 普遍的なテーマ
ロミオをジュリエットのような、恋する2人が社会的には認められない(にくい)立場にあるというのは、まあ、ありきたりと言われれば反論はむずかしいでしょうけど、現代においてもまだまだ受け入れやすいテーマなのかなと思います。
(3) タイトル・キャッチ・あらすじ
3要素を見たうえでは、1話目を読んでみようかなあという気持ちに少しなりました。
特にあらすじが良いですね。耳が鍵孔ということと、鍵を持って生まれること以外は普通の日本社会だと思うのでシンプルに書けるのでしょうが、ちゃんと要点が書かれているうえに、このジャンルに対して興味を持つ人が読んだ際に、おそらく「ちょっと気になる」と感じる内容なのかなと思いました。
もう少し鍵孔と鍵のことは説明してもいいかなとおもいましたが、それだと文章量が増えすぎるというのであれば、まあこのままでもいいかなと思います。
② (全体を通して気になる点・主な指摘事項)
(1) 設定の紹介
1話目を読んで、鍵孔の存在を匂わせるような描写がないのはもったいないなあと感じました。それで2話目に引っ張ることもできるのに。
2話目以降で設定の紹介が少しずつなされていくのですが、できればここの段階で、主人公の持っている鍵の種類が何なのかは紹介してほしいかな。それによって3話目でのドラマチックさや悲壮感が強まると思います。
(3話以降は読めていないのですが)あえて主人公の手持ちの鍵の種類を読者に隠さなければならない理由がもしあるとするならば、3話目での展開は、逆にヒロインが手持ちの鍵を出して、主人公に見せる、という方が良いかなと思いました。
ぱっと鍵を見て合致しているかどうかが読者にスムーズに伝わらないのは痛いです。あらすじの段階でもわかっていることだし、もっとわかりやすく進んでほしいかな。
(2) 読者に何を感じてほしいのか
設定紹介の続きです。せっかく魅力的な設定があるのに、なんだかそれをストーリーと噛み合わせて紹介しきれていない感じがしました。
(1)で説明した鍵と鍵孔の見せ合いっこもそうですが、読者に何を感じてほしいのか、その一文で何を狙っているのか、というのがちょっとあやふやに思えます。もったいないなあ。詳しくは動画を観てほしいです。
(3) ストーリーと世界設定と心の動きがマッチしていない
鍵孔と鍵がある世界で暮らす、若者たちの価値観が表現しきれていないのと、それを効果的に使えていないのと……今の状態は、ストーリー進行の方に世界設定とキャラクターの心理を合わせている感じで、なんか不自然に思えました。すると作り物めいた予定調和の雰囲気が漂って、面白さが激減してしまいます。
動画で提案をしていますが、なぜ付き合った2人が3話までお互いの鍵孔のことを教え合わずにいるのか、彼らにとって鍵孔と鍵はどれくらいオープンなもので、どんな存在なのか、というのが2話あたりで同時に紹介されるといいかなあ。
あとは動画で。
☆もっと詳細が知りたい方は、こちらのyoutube動画をご覧ください。
口下手の尾崎ゆうじが一生懸命細かく解説しています。(だらだらしてるので倍速再生推奨!)
動画のリンク↓
https://youtu.be/4AlD-Ew3YWo
では、採点に移ります!
5 この作品の『 続きが気になる度 』は……
…
……
…………
【55%】です!
気になるかどうか、半々よりちょっと上、という感じでした。
アイディアは良いのですが、それを上手く使えていないような気がしました。惜しいなあ。
6 読者のみなさまへ:
→ 若き作家さんを応援したい、同じ高校生同士でどんな作品を書いているのか知りたい! という方に読んでみてほしいです。
以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!
気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895654696
では、次の作品紹介をお楽しみに!
尾崎ゆうじでした!
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