☆(お試し②)『殺人犯になった僕』ミヤシタ桜
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(おためしモニター企画)
第1.5回気になるどープロジェクト
作者さんへ、まずはモニター企画にご応募いただきありがとうございます。非常に助かります!
繰り返しのご説明になりますが、この企画は『第2回気になるどープロジェクト』を前に、作者さんのため新しく『動画も使った指摘』ができないかと考えまして、果たして上手くできるのかという判断を下すためのお試し企画です。
それではさっそく参りましょう!
1 作品タイトル『殺人犯になった僕』
作者名:ミヤシタ桜
2 作品のリンクはこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354054917838992
3 尾崎が作品を最初に読んだ日:
2020年 8月 11日
4 メモ(感じたこと、作品内容など):
① こちらの作者さんは、第1回の際に2作品を評価・採点しました。どちらもネガティブな要素をはらんでおり、物議をかもすような作品でしたね。
2作品目がいまいちだったことを正直に述べた記憶があります。かなり厳しめの評価になってしまったのですが、こちらの作家さんはまったく諦める気は無い様子で、むしろ燃えているように思いました。情熱ある作家さんだと感じました。
今回応募していただいた作品はショートショートで、全部読んで感想や指摘(提案?)をしても15分弱で終わってしまいました。
② (良かった点)
(1) 文章の読みやすさ
文量の短さに係わらず、非常に読みやすかったです。読者に与えようとしている読後感はしっかり与えられていると思います(私が予想する読後感ですが)。
(2) 狙いが実現している
上記にも書いた通り、おそらく作者さんの狙っていることは実現できていると思います。大きな感動や、ものすごい驚きがあるわけではないですが、「そういうことね」という納得感があります。
(3) 引っ張りと全体のまとまり
冒頭の引き付けがよく、我慢して読み進めているような感じはありませんでした。短い中でちょうどよいバランスに構成されていて、まとまっている感じがします。
まあ、読者さんが実際に読んだ方が早そうです。この時点で本作の文章量より多いです笑
③ (全体を通して気になる点・主な指摘事項)
(1) 特にない
全体的にまとまっており、完成度も高いので、さして言うことはないです。動画でもいくつか指摘事項がありますが、一応の指摘であり、『強いて言えば』という程度です。
よく練られた作品だと思います。
(2) 強いて言えば
動画内で強いて挙げたところは、
・冒頭の二行目か三行目は削ってもいいかもしれない
・登場人物の偶像化(無視して結構です)
・『信じることが出来る何か』は改めてもよいかも
・文末は少し改めてもいいかなと感じる、
の4点です。
(3)SO WHAT?
動画では語ることができませんでしたが、一番重要な話かもしれません。
作者さんが、この作品によって何を得たいのかは私にはわかりませんが、とにかくこの作品の完成度は素晴らしい。別にこのまま「完成です!」と掲げてもいいでしょう。
ただその完成度の先に、もう一つ大きな課題がありそうだということはお話しておきます。いや、たぶん気づいてらっしゃると思いますが、他の作者さんも読んでいるので、一応ここに記します。
本作は完成しており、一定の読後感を与え、作者さんの狙いは実現できています。それは間違いない。
ただ、それに反して、ものすごく称賛され、人気作になってスターダムへ上がっていくかといえば、それはどうかわかりません。
仮に私がここで「100%おすすめです!」と宣伝し、持ちえる力をすべて使って広報活動をしたとしても、得られる★やPVの数には限度があると思います(絶対ではありません)。それはご理解ください。
理由はふたつ挙げられますが、これも私の得た知識と経験による個人的知見ですので、都合よく受け取ってほしいです。
・単体の短編小説(ショートショート)の市場価値は相対的に低い。
これは前回の『気になるどー』で、たしか泥んことかげさんの作品の評価の際にも書いたのですが、いかに完成度の高い短編であっても、それが読者の心を打ち、大きな広がりを見せることは極めて稀。各コンクールで入賞した短編小説も、そこから先が広がらない印象にあるのはそのためかと。
・ストーリーに納得感はあっても感情が動くわけでない。
これは本作のストーリーの性質と、登場人物の書き方(キャラを起てない書き方)の両方が影響しています。読み終わったあとに「なるほどねえ……だから?」という『SO WHAT』が起こりがち。
「ねえねえ、ちょっとこれ読んでみて!」と友達に勧めてみて、その読んだ感想がすぐに想像できてしまうんですよね。だからあえて拡散しようという気にならず、イコール『レビューするほどではないかな』という気持ちが芽生え、自然と人気になっていくような広がりは起こりにくいと考えられます。
もしもその一線を越えたいと願うのであれば、キャラ起てして、ストーリーを膨らまして、読者が潜在的に求め、感情移入し、読んだ後に「この作品、なんか好き!」「うおおっ面白い!」と心が動くような設定と構成を築き……という一層めんどーなことに立ち向かっていく必要があると思います。
もちろん絶対ではありませんが、ミヤシタさんはどう思いますか?
※動画を撮っている時には思いつきませんでしたが、評価シートを打ち込んでいるうちに明確に頭に浮かんでしまいました。動画より濃い内容かもしれません。失礼いたしました。
☆作者さんorもっと詳細が知りたい方は、こちらのyoutube動画をご覧ください。
口下手の尾崎ゆうじが一生懸命細かく解説しています。(だらだらしてるので倍速再生推奨!)
※トータル10分ちょいです。短いです。
動画のリンク↓
https://youtu.be/2w6JvT-Z78I
では、採点に移ります!
5 この作品の『 続きが気になる度 』は……
…
……
…………
【70%】です!
完結しているものに対して、気になる度も何もないと思いますが、完成度の高さと、好きな人はいるかもしれないなあ、という観点から80%と60%の間を取りました。実際、冒頭は良かったと思います。どんなに短かろうと読めない作品はありますから。
6 読者のみなさまへ:
→ 「わたし短編好きだよー」「ちょっと暗いストーリー、好物だよー」って方、チェケラです。
以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!
気になった方は、ぜひ↓のリンクからこの作品を読んでみてくださいね!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054917838992
では、次の作品紹介をお楽しみに!
尾崎ゆうじでした!
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