☆『長き旅の果てに』コーフィー

************


第1回気になるどープロジェクト応募作品


1 作品タイトル『長き旅の果てに』

  作者名:コーフィー


2 作品のリンクはこちら↓


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054901615712


3 尾崎が作品を読んだ日: 


 2020年 7月 27日


4 メモ(感じたこと、作品内容など):


 ※タイトルなどざっと見ていたら、作者さんが〝豆腐〟であることがわかりました。なるべく優しくしようと思いますが、あまりそれをやると伝えたい事をちゃんと伝えられないと思うので、そこはご了承ください。


 そしてこの評価を読んでくださっている一般読者の皆様へも、今のうちにお断りをします。


 たぶん今回の評価はあんまりおもしろくないかも。作品がじゃなくて、私の言いたいことがきちんと言えないかもしれないので、評価を読んでモヤモヤすると思います。


 作者さんに言えることは、なるべく気を遣うつもりではいますが、私がそれをちゃんとできるかもわからないので、その時はご容赦ください。


 もし潰れても、大豆から、あるいはにがりを入れる行程からやり直していただけたらとおもいます。(最後にメッセージがありますが、読んでも読まなくても構いません)



① タイトルとキャッチコピーは、壮大なヒューマンドラマみたいで、いいんじゃないでしょうか(壮大なヒューマンっておかしいかな)。


 ただ、ちょっと壮大というか漠然としているので、どんな話か想像しづらいかなあと思いました。例えば『誰の』とか『何があって長い旅に出たのか』のようなことが絞り込めるように書けると、面白さが出てくるかも。


 あらすじは、ストーリーがちゃんとここで始まろうとしていますね。意識を手放したということは、剣の精か何かに意識を乗っ取られたのでしょうかね。けっこう内容は面白そうな感じがします。いいんじゃないでしょうか。


 幼馴染み、危なかったんですね。助けた悟はヒーローですね。どう危なかったのか、幼馴染みの何が危なかったのか、教えてくれるともっといいです。


 それなのにイケメンにはめられたうえに、その助けた幼馴染から拒絶されてしまった。傷つき打ちひしがれた悟は、感情の赴くままに(どこかを)走っていたんですね。なんか、思い出の場所とか、そういう道を。闇雲に走っていて、気づけば見たことのない大きな遺跡の中に立っていた、と。


 そして何者かの声を聞くわけですね。


 良いのではないでしょうか。でも剣を握った彼の願いが何なのかわからないので、そこは作者さん次第ですね。


 そこを読者に紹介すれば、読者は共感しやすいでしょう。逆に『彼は剣を握り、〝ある願い〟を叶えるため』と強調すれば、『それは秘密だ』ということを読者にアピールするような紹介のしかたになります。お好みで使ってくださいね。


 

② 第1話を読んでいきましょう。プロローグ、一章と続くようなので、プロローグから読んでいきます。


 プロローグは学校の敷地内のどこかで、花蓮という女の子に告白するところから始まります。いいんじゃないでしょうか。冷たく拒絶されるうえ、その子は彼氏持ち(なのかな?)で、とにかくわかりやすいくらい意中の相手がいて、どう考えても脈がない。


 そんな脈のない告白を、主人公の悟は警察沙汰になりそうなくらいたくさんし続け、同時にフラれ続けたようです。読み解くかぎりでは、すべて花蓮ちゃんへの告白らしいので、かなり夢中です。


 それでも本人のアイデンティティに関わることらしく、彼女への想いを諦めてしまったら、生きる目的のようなもの(かな?)が何も無くなってしまうから、やめられずにいる状態のようです。


 もはや夢中というより中毒ですね。とても新しいタイプの話だと思うので、ちょっと面白い。


 スラムダンクの桜木花道でさえ50人にフラれているので、読者としては本作でも『100回失敗した』くらいで充分じゃないかなと思いましたが、どうでしょうね。


 桁が違うので、その主人公についていけるかどうか、私は怖かったです。


③ プロローグがすぐに終わったので、第1話にも目を通しました。


 舞台となる王国の名前が面白いですね。今後の展開によっては、良い具合に世界観づくりの役に立ちそうですね。


 王国の紹介の仕方も妙に気になります。味がありますね。笑いました。そんなんいらねーよ、と思う反面、そういう作品も存在していいんじゃないかという気持ちになりました。素直にね。


 第1話もすぐ終わってしまいます。


 主人公の『俺』という一人称の視点と、『儚い家に住んでいる者』や『少年は』という形で三人称の視点で表現しているところがあるのですが、おそらくどちらも悟のことなんですよね。


 特に意図が無いのであれば、全部『俺』で表現してよいと思います。もちろん、書き方は少し変えないといけないですけどね。


 ちなみに私がリスペクトしている貴志祐介氏は、一人称で進める物語は書くのが難しいという旨のことを、自身の書籍の中で仰っていました。


 一人称は制約がありすぎて、物語をスムーズに進めるために、すごくいろいろと神経をつかわなきゃいけないんですよね。いちおう、参考までに。


 それで、なんだかこの物語がどうなるのか心配になって、第2話、第3話と読みました。


 第3話で、主人公の花蓮に対する気持ちが明確で、少し同情しました。第1話に書いてあることと少しイメージが違ったので、第1話でもこちらの理由を匂わすように書いた方が良い印象を与えると思います。ただのイカレた告白中毒の主人公に終わらず、「何かその裏に事情があるんだな」という理解が読者に芽生えます。


 それで、小説って本当に難しいなあとつねづね思うのですが……じつは私、この作品の舞台を激しく勘違いしていました。そして多くの読者は同じような勘違いをするんじゃないかと思いました。


 それを回避するため、せめてプロローグのどこかに『ここは日本ではない『王国』ですよ』ということを匂わせる文章を何かしらの方法で入れてほしいし、彼らのいる学校がどんな学校なのかも匂わせてほしい。


 要するに、その舞台がどんなところなのかを、できればプロローグでちょろっと紹介してほしいです。


 よく見たら異世界ファンタジーって書いてあるんですけど、読んでいてびっくりしたわけです。ストーリーの大切な部分ではあるのだと思うけれど、プロローグがいかにも普通の日本の学校でも起こりうる出来事のみで構成されていたので、日本→異世界とか、日本→現代ファンタジーのような想像をしていました。


 プロローグ→日本での告白シーンか。なるほど。

 第1話→え、王国だったの!? 

 第2話→え、モンスターとのバトルもあるの!?


 という舞台の二転三転に驚き、ちょっとストレスが強かったので、改善してもらえたらいいなと思います。


 では、採点に入ります。作者さんは精神的に障るといけないので、採点とそのあとのメッセージは読まない方がいいのではないかと思います。


 ですが大事なことしか書いていないつもりなので、良ければ今後のために読んでもらえたらうれしいなと、私は勝手に願っています。


 


5 この作品の続きが気になる度は……

 

 …


 ……


 …………


 【30%】です!


 なんか独特な文章の書き方をするので、そこが魅力かなあとは思ったのですが、現在のところは設定などトータルで、続きは気にならないと思いました。


 細かく指摘できる箇所はたくさんありますが、気を遣いました。あまり言葉が浮かびませんが、未熟の一言に尽きると思います。


 さて、作者さんへのメッセージです。


 初見読者というのは、ものすごく冷酷で、ひねくれています。私を含め、あるいはあなたが読者側に回った時、お金を払って本や漫画などを読んだり、あるいは映画、ドラマ、アニメなどを視聴しますよね。同時に、その分の時間を消費しますよね。


 時間は大事だし、お金も大事です。だから、消費するものを選んだり、面白くなかったら切り捨てたりしますよね。


 この無料の投稿サイトにアップしている小説も、お金はかかりませんが同じです。お手軽なぶん、簡単に離れていきますし、逆に簡単に読み続けたりします。


 では、その作品から離れよう、本を置こう、という判断をあなたが下した時、「なんでそう判断したんだろう」と自分の心の声を注意して聞いてみてください。


 文章が好みじゃないなあ。


 この主人公、嫌いだな。


 このヒロイン、なんかわざとらしいな。


 設定に魅力を感じないな。


 構成おかしくね?


 うわ、つまんなそー。


 ……おそらく、作者にとってはものすごい残酷な言葉を呟いていると思います。書き起こしながら、私も嫌な気持ちになりますし、作者として実際に言われたら傷つきますよね。


 プロでもアマチュアでも──あるいは作家でなくとも、ものづくりをする人たち、というか、社会に出て仕事をする多くの人たちはみんな、お客さんのこういった直接的かつ批判的な声にさらされています。


 できればみんな、良い言葉ばかりかけてほしいものです。


 でもそれだと、成長が遅れます。最悪の場合、ずっと同じ所で足踏みしているような状態になります。


 仮にそれが小説だとすれば、ずっと初心者のような文章を書き続けたまま、まともな作品を1つも書き切ることなく、おじいちゃんになってしまうかもしれません。


 そもそも何のために作品を書いているのか。そもそも読者からどんな反応が欲しくて投稿しているのか。


 面白いと言ってもらうには、面白いと言ってもらうためにどうしたらいいかの研究をし、改善を重ね、自分を成長させ、それを文章に落とし込めるようにならなけらばなりません。


 そのためには、どうしても『読者の率直な感想』が必要になります。

 だから私も、この企画ではそれを大切にし、強調しています。


 例えば、いまとなっては日本を代表するアニメ映画の監督となった新海誠氏。


 彼は『君の名は』がヒットするまでは変わり種のような作品が多く、あまりそれが観客には受け入れられていなかったと思います。


 私は『言の葉の庭』という作品はけっこう好きだったのですが、それでも世間的には評価が低かったように思います。辛辣なレビューを見たこともあります。


 その辛辣な内容を新海氏が読んだかはわかりませんが(たぶん読んでないけど)、少なくとも、いくつかの批判的な意見は耳にしていると思います。


 でも彼はくじけることなく、自分をアップデートしつづけ、最終的に『君の名は』を発表しました。『君の名は』単体でも、多くの人が制作にかかわる分、ストーリーを始めあらゆる部分で改善が繰り返されたと思います。彼がひとつひとつの批判に苦しんでいたら、あの作品はできていないでしょう。


 とにかく一つ言えることは、新海氏が豆腐ではないということ。


 村上春樹氏も、小説家は斧でなくてはならない、とおっしゃっていたそうです。


 私たちは折れちゃいけないんです。潰れちゃいけないんです。


 それがなぜかと言えば、読んだ人、その作品に触れた人が「良かった」「面白かった」「感動した」「すごかった」と心から喜んだり、賛辞を述べたりする姿が見たいから。そういう声を聞きたいから。


 違いますか? 


 今は私も書評を熱心にやっていますが、これだってもっと改善するところがあると思っています。みんなが喜ぶような形を取れたらと模索しています。


 あと絶対、いずれ創作でも日の目を浴びたい、誰かが大喜びするような作品制作をしたいと思っています。


 長くなりました。作者さんの強度が増すことを願って、この辺で終わりにします。 

 


6 読者のみなさまへ:


 → 作者さんへのメッセージが長くなってすみません。


 うーん、今のところ誰に対してもあまりお勧めできる作品ではないですが……恋に破れまくった経験のある男子、あるいは一途な主人公が好みの読者は、数話読んでみてはいかがでしょう。あるいは、豆腐作者さんに、エールを送ってあげてはいかがでしょう。


 以上、最後まで目を通していただきありがとうございます!

 気になった方は、ぜひこの作品のリンクをコピーして読んでみてくださいね!


https://kakuyomu.jp/works/1177354054901615712


 では、次の作品紹介をお楽しみに!


 何回かフラれたことのある尾崎ゆうじでした!

 

************

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る