お昼②
「さぁさぁ先輩!早く食べてください!」
俺は1度閉めた弁当の蓋を再度開けたがもちろんさっきとなんにも変わっていない
「いや、この弁当食べずらいんだけど」
「せっかく先輩のために作ったのに食べてくれないなんて.....しくしく」
しくしくとか口で言うなよ、あざといって言われるぞ、だけどわざわざ俺のために作ってくれたんだし、食べない訳にはいかないし腹を括るか、
「わかったよ、食べる」
「ありがとうございます!」
琴音に横でじっと見られながら俺は卵焼きを1つ箸でつまんで口に運んだ。
「どうですか?」
「いつも通り美味しい」
弁当も作れるのかよ、くるみねぇと同じくらいの美味しさだ。料理人を目指している人と同じレベルってもうそっちの道にすすんでもいいんじゃないか?
「良かったです!」
「さぁさぁどんどん食べてください!
なんなら私があ〜んしてあげますよ?って言うかさせてください!」
「それは遠慮しとく」
「先輩ったら恥ずかしがらなくてもいいんですよ!」
「いや、そういう事じゃなくて」
はぁ、どうして琴音と弁当食べてるだけでこんな疲れるんだろうか.....
俺は琴音から貰貰った弁当のを一通り食べたがうん、全部美味しいな、
あとさっきから琴音がずっとこっちを見てきてなんか落ち着かない
「ごちそうさま」
「お粗末さまです!」
「弁当は洗って返すよ」
「大丈夫ですよ?私が心を込めて洗いますから!」
なんか琴音の目が怖いんだけど.....
「いや、俺が洗う」
「そうですか、」
何とか琴音に洗われるのを阻止できたな。なんか琴音にこれを渡したらダメなような気がする。
「ふぁ〜」
琴音が手で口を隠しながらあくびをした。まぁ今日は暖かいし昼寝には丁度いい日だな
「琴音があくびなんて珍しいな」
「お弁当を作るために早起きしたので眠くて」
琴音はそう言いながら座っている俺の膝の上に頭を置いて横になった。俗に言う膝枕というもだ。
「お、おい!琴音!」
琴音の事をどかそうとしたが琴音はもう寝てしまっている。どんだけ眠りが早いんだよ。って言うかこんなとこ誰かに見られたらどうするんだよ、
まぁここはあんま生徒も通らないし大丈夫か、この状況は全然大丈夫じゃないけど、俺のために早起きしてお弁当を作ってくれたんだしこれくらいまぁいいか
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ひゃ〜///こ、こ、こ、これって私今先輩に膝枕されてりぅぅぅ!!!はぁ前泊まった時でさえ先輩の匂いに包まれてるような感じで全然寝れなかったのに今は先輩本物!た、多少先輩に頭擦り付けてもいいよね!ね!寝返りって事で、
えい!顔を反転させると先輩の匂いがぶわっと、これホントにヤバいですよ!!!心臓がバクバクしすぎて破裂しそうなんですけど!夢!これは夢なの!
先輩なら私の事退かすと思ったんですけど私が寝てると思ってそのままにしてくれるなんて優しすぎるんじゃないですか!?
こんな優しかったら絶対全国の女子にモテますよ!でも先輩は女性恐怖症って言ってたし
この状況を体験できるのは私だけ!もうこれは、私と結婚するしかないんじゃないですか!?先輩が普通に喋れるの女子生徒は私だけ!
先輩と結婚、うふ、うふふふふふ、考えただけで、ニヤケが止まらない!
はぁ私は今世界中の誰よりも幸せです!顔赤くなってないかな、大丈夫かな、あぁでも太陽の日が暖かくてどんどん眠くて、な...って...きて.....
スースー
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